○スメタナ 弦楽四重奏曲第1番「わが生涯より」 ドロルツ四重奏団 1963年10月
○ドヴォルジャーク 弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」 ドロルツ四重奏団 1963年10月
ドロルツ四重奏団は、ベルリン・フィルのヴァイオリン奏者ドロルツが結成したカルテットで、この当時は、ドロルツの他はベルリン放送交響楽団のメンバーで構成されていました。
すなわちフリッチャイが首席指揮者をしていた頃のメンバーということになります。ドロルツにせよベルリン・フィルのメンバーですから、メンバー全員、フリッチャイの指揮のもとで演奏したことがあることになります。ヴィオラのパッサージオ、チェロのドンデラーは、フリッチャイの「ハーリ・ヤーノシュ」の映像にも映っています。
そんなカルテットのチェコの作品。
「わが生涯」では、大きな構えの中、自在なテンポでスメタナの苦悩な生涯を表出しているのではと思います。
また、「アメリカ」では、少し遅めのテンポで始まり、第2主題ではさらにテンポを落として印象づけています。このあたりはフリッチャイの影響と思うのは考えすぎだろうか。