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信越線住民の好きなもの~フリッチャイ、鉄道・・・

フリッチャイ同曲異演、同演異盤 その56

2024-08-04 12:14:34 | フリッチャイ
○ロッシーニ スターバト・マーテル
セッション録音1種と放送録音1種、ライヴ録音2種の4種があります。
(1) シュターダー(S)、ラデフ(A)、ヘフリガー(T)、ボルイ(Bs)
  RIAS交響楽団・室内合唱団、聖ヘドヴィッヒ大聖堂聖歌隊 1954年9月16~19日(セッション録音、DG)(M)

(2) グリュンマー(S)、イロスファイ(A)、ルートヴィヒ(T)、H. フェーン(Bs)
  ケルン放送交響楽団・合唱団 1953年3月30日(WDR放送録音、MELODRAM)(M)

(3) シュターダー(S)、ラデフ(A)、ヘフリガー(T)、ボルイ(Bs)
  RIAS交響楽団・室内合唱団、聖ヘドヴィッヒ大聖堂聖歌隊 1954年9月22日(ライヴ録音、audite)(M)

(4) シュターダー(S)、ラデフ(A)、ヘフリガー(T)、フリック(Bs)
  北ドイツ放送交響楽団・合唱団 1959年11月8、9日(ライヴ録音、CANTUS CLASSICS)(M)


演奏時間
 (1) 57’17
 (2) 53’56
 (3) 58’43
 (4) 62’49

演奏について
フリッチャイは、「十字架の下で繰り広げられる酒宴の歌」という汚名を着せられたオペラのようなこの曲を真に宗教的な曲として演奏しており、この曲の本当の価値を示したとも言えます。彼はヨーロッパ中で何度も指揮して、このロッシーニ晩年の名曲が忘れ去られるのを防いでいます。フリッチャイは同じ作品を同じキャストで演奏するように努めましたが、このことについてシュターダーは「やりやすい」からでなく「内なる耳の理想像に近づくまで、練習と彫塑を繰り返した」(「フェレンツ・フリッチャイ 理想の音楽を追い続けて」)ことの結果であると述べています。その証拠として、1958年のルツェルン音楽祭でこの曲を演奏したときフリッチャイはシュターダーに悲しげにこう語ったそうです。「この曲をもうレコードに入れてしまったのは何とも残念。今こそわれわれが録音すべきなのに!」(「モーツァルルティアン第4号」1984.2)。
(1)は、フリッチャイの目が隅々にまで行き届いた集中力の高い演奏で、未だ名盤の一つに数えられます。(3)は、(1)を録音した後の演奏会のライヴ録音。こちらも同様の演奏ですが、ライヴならではの高揚感が感じられるます。(4)は、病気療養後の演奏で、より深く、より悲しみに満ちています。特に第1曲ので「Stabat Marter」と歌う箇所では思わず涙を流してしまいそうなほど悲しみを湛えています。(2)は、これら(1)、(3)、(4)と比べると平板です。また、第2曲「Cujus animam」で、なぜだかわかりませんが、テノールの歌唱がなくオーケストラの伴奏だけになっている箇所があります。

(2)の音質等について
終曲の終わりに近いところで、一時音量が大きくなります。
(4)の音質等について
歪みやノイズが気になります。
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