ハスキル

クララ・ハスキルの伝記をタワー・レコードで見つけたので、購入しました。
畠山陸雄著「クララ・ハスキル～神が地上に遣わしたピアノの使徒～」という本です。

フリッチャイのことが書かれているところは僅かに過ぎませんが、今まで知らなかったこ
とがいくつかありました。

１９５４年１月、ベルリンで協演した後、フリッチャイの邸宅に招かれたことは、既知のことですが、知人への手紙に、その時の感想がつづられていること、ベルリンでの協演後、フリッチャイがアメリカ、パレスチナでの協演を持ちかけたが、ハスキルは体力的な理由で断ったことなどが書かれていました。
演奏会後の会食時に撮られた写真も初めて見るものでした。１９５５年と書かれているので、ベルリン・フィルとのスタジオ録音のあとだろうか。

そして、もっとも興味をひいたのは、ハスキルのノートに記されていたという１９６０／１９６１年のスケジュール。１９６１年２月５日、フリッチャイとの協演で、ベートーヴェンの第２協奏曲、同じく６日には第４協奏曲。実際には、この２日間は、アンダとの協演でベートーヴェンの第３協奏曲を演奏していますが、もともとはハスキルとの協演予定であったことがわかりました。