教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

アルビン・トフラー、韓国の学生と対話

2007-06-10 11:03:57 | 文化・芸術
中央日報(2007.06.04 18:16:45)によると、アルビン・トフラーは「韓国、世界を率いるには教育システムを変えるべき」だと語ったという。

<世界的な未来学者アルビン・トフラー氏(79)が韓国の青少年と会った。 トフラー氏は3日午後3時、ソウル三成洞(サムソンドン)COEX3階のコンベンションホールで、国家青少年委員会の招請で全国各地から来た小中高校生代表100人余と会い、2時間ほど対話した。>

★「韓国の青少年は韓国の教育に傷つき、希望を失っている。」というシン・ユンジュ・アナウンサーに対しては、「韓国が世界を率いるためには現在の教育システムに変化が必要だ。 学校教育は未来に対応するための知識を与えるところではない。 義務的であり、同じ年齢で始まり、似た段階を経て反復的に暗記学習するという共通した属性がある。 公教育よりも多様性がもっと必要だと思う。 韓国は新しい教育システムに対する実験を行う必要がある」と回答。

★日本の公立教育も同じだなぁと感じるのは私だけか?

★「未来の変化速度に合わせるためにどうするべきか。」と言うキム・スジョンさん(ヨンシン女子高2年)に対しては「未来を正確に予測できると言えば、それは嘘だ。 それでわれわれは想像をする。 現在ほとんどの人は考えることを必要とする職業を選んでいる。 医学であれ、金融であれ、どんな分野に従事しようと、読んで考える能力を養わなければならない」と。

★読解リテラシーの力は韓国も日本も落ちている・・・。

★「韓国の未来についてどう展望しているか。」と尋ねるチョン・ヘジンさん(ジンミョン女子高3年)に対しては、「外部の者として韓国を見れば、韓国は‘早く早く’という特有の文化を持っている。 企業であれ、新技術であれ、迅速な変化のための‘早く早く’は大きな競争力になる。 速度と時間がわれわれの生活の最も重要な点になっている」と。

★時間というか速度は、成長を考える上で重要。「序破急」という時間感は日本にもある。「急急急」ではなく「序破急」という時間感。

★トフラー氏は著書「富の未来」の「プロシューミング(Prosuming、Producing+Consuming)」については多くの質問があったようだ。「『目に見えない富』に言及しているが、未来にもお金はなければならないのか」とはホ・ヨンジョさん(デウォン外国語高2年)。氏は「富とはどれほど現金を握っているかということではない。 より多くの装備と技術が生まれ、自分でできることが増えている。 使用者制作コンテンツ(UCC)のようにお金も受けずに価値あるものを作り出す。 これがわれわれ経済圏内で起きる革命だ」と。

★脱技術、脱知識、脱産業、脱専門・・・。あらゆる技術は、消費者も使えるようになる時代。そんな時代がやってきたら、何が最後に残るのか。アイディア?でもなさそうだ。というのも、アイディアは脱知識の時代には、誰でもが創出するだろう。結局アイディアを実現する組織作りができるコミュニケーション力、情報編集力、リーダーシップということになるのだろうか。なるほどサバイバル・スキルである。

★「未来の『第3の職業』は具体的に何か」とシン・ドンヘさん(プチョン・ドダン高3年)は尋ねた。すると「公式的な職業が第1の職業、家の仕事が第2の職業なら、過去に他の人がしてくれたことを自分でするのが第3の職業だ。 第3の職業を通じて経済的価値を創出するのにプロシューミングは一つの例だ」

★これも脱職業の話だ。

★「お金を受けながらできる第3の職業もあるのか。」という質問には、「新しい形態の貨幣が生まれる可能性がある。 貨幣と似た‘パワーカーレンシー(Power currency)’だ。 サイバー上でアバターや武器を買う時に使用するものと似た貨幣が生まれると考えている」と。

★脱貨幣?貨幣は製造されることはもはやないという時代は、果たして来るだろうか。トフラーはそこまで考えていない。交換システムに貨幣という尺度が介在しないあり方は果たしてあるのか?あらゆる情報がオープンに管理される社会は、そうなるだろう。誰が管理するのか?ここももちろんオープンでなければならない。

★数人の生徒は通訳を通さず流暢な英語で質問したというが、このようなチャンスが日本で行われたらどうだろう。日本の教育再生はほど遠いのか・・・。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。