教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

懲罰的教育が精神雰囲気を破壊する

2007-06-10 09:37:25 | 文化・芸術
読売新聞(2007年6月10日)の記事「JR福知山線脱線、懲罰的な『日勤教育』が事故要因」によると

<107人が死亡した2005年4月のJR福知山線脱線事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、JR西日本がミスをした運転士に課す「日勤教育」が異常運転の心理的な要因になったと判断、教育内容の改善などを求める最終報告書を今月下旬にも公表する方針を固めた。>

★これは、JRだけの問題ではない。学校をはじめ、研修などの準教育を実践し続けている企業においても同じことなのである。そしてこのような懲罰的な教育を糺そうとすると、

<事故後、日勤教育の恣意(しい)的な運用は見直されたが、JR西は今年2月、事故調の意見聴取会で、「日勤教育は安全確保のため必要不可欠」などと主張。先月末の最終報告書案に対する意見聴取でも、同様の見解を述べたとされる>

★このような反応や反発が必ず起こるのは、学校や企業においても同じである。

<事故調は、日勤教育には運転技術の向上よりも精神論的な内容が多く、上司がしっ責したり、ホームに立って別の運転士にあいさつをさせたりするなど懲罰的内容が含まれていた点を重視。高見運転士が、日勤教育について「嫌だ」「(運転士を)降ろされたらどうしよう」などと友人にこぼしていたという証言もあり、今回のミスで再び日勤教育を課されたりするのではないかという、心理的な圧迫が運転中に強く作用したとの見方を強めている。>

★このような「心理的な圧迫」は、被教育者だけが感じるもので、教育者側は「正義」だと思っていることが多い。この価値観の大きな差異が見えないのだから不思議である。情報がオープンでないからこんなことが起こるのは、言うまでもない。

★あらゆる領域で「事故調」のような第三者機関の存在が重要になってくるだろう。ただし、それが消費者に開かれているかどうかは、さらに重要であり、消費者が市民意識をどれだけ成長させるかがもっともっと大事になってくるだろう。

★Climate Problemは、地球環境だけの話ではなく、精神環境の話でもある・・・。

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