教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

できる子とは創造的才能者のこと

2008-07-19 11:45:34 | 
できる子は10歳までに作られる (創刊号) 2008年 09月号 [雑誌]

アスコム

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☆いっとき活動が停滞していたアスコムが、活動を本格的に再開。偏差値社会、知の鎖国社会から日本の子どもたちを解放する情報を集め、編集発行したのが本書。巻頭の「現役有名中学教師特別座談会―地アタマ力で「10歳の壁」を乗り切る」では、中村学園中学校・高等学校 校長 小林和夫先生、共立女子中学高等学校 教頭 渡辺眞人先生、京北中学校・高等学校 校長 川合正先生、海城中学高等学校 教諭 中田大成先生、国際教育研究家 岡部憲治氏が登場。司会は私がやらせてもらった。

☆体験を体験のままおわらせたのでは、どんな事態に直面しても、どんな環境におかれても、自分の力で生きていくことはできない。血肉にしなくては。また一方で、過剰情報体験貧困社会にあって、どうやって情報と体験のバランスをとれるのか、どちらにしても、体験値・知→経験値・知にシフトしておかなければできない。

☆では、体験値・知→経験値・知にシフトする→印の部分の媒介は何か?その一つが地アタマである。これさえあれば、体験値・知→地アタマ→経験値・知として、いかなる事態にも臆せず向かっていける。そしてまた貧困な体験であっても、今度は逆に経験値・知→地アタマ→体験値・知という方向に向かい、自分で体験を作り楽しめる。

☆さて、それではこの地アタマどうやって耕せばよいのか。その方法は千差万別である。その方法論について、私立学校の先生方と国際教育研究家岡部氏から話を引き出したつもり。

☆なんといっても座談会の執筆は、「名門中学」「名門高校人脈」の著者鈴木隆祐氏によるもの。なかなかスリリング。読みながら、思わず「おぬし、デキルな」と思ってしまった。まさに「できる」とは何か、それは創造的才能のことであることが了解できる。

☆「座談会を終えて―時代は偏差値より地アタマ! 」という私のページでは、少し能書きをたれたが、白梅学園清修の数学科の戸塚丈夫先生に協力していただき小学生が解ける東京大学の数学の問題とその解法を披露している。論より証拠ということ。

☆本書は地アタマ育成方法として、竹内敏晴先生による「カラダと心と頭を目覚めさせる」という「竹内レッスン」も紹介している。他にも慶應普通部の鈴木淑博先生の「アクティブ読書」、そして我が盟友岡部氏の「世界標準の考え方をする」も紹介されている。

☆格差社会をサバイバルするためにキッザニア東京の効果的活用法や地アタマの基礎を築く進研ゼミの大研究もされている。

☆先生や夫を味方にする「相談力」としてお母さんたちがどんなコミュニケーションをとればよいのか、その道のプロである古谷治子さん、谷口賢晋さんのテクニックも紹介されている。

☆この夏、親子で、家庭、学校、塾、社会を貫く「地アタマ」力を体験するヒントになる一冊。

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