教育のヒント by 本間勇人

身近な葛藤から世界の紛争まで、問題解決する創造的才能者が生まれる学びを探して

量的緩和解除後の日本

2006-03-15 07:06:26 | 学習プログラム
◆3月9日に決定された「量的緩和解除」。この影響はいろいろ論議されているが、とにかく通常の金融政策路線に戻ろうという方向。ということは、それが可能な背景が日本の金融・経済社会に根付いたという判断が働いているということでもある。

◆その背景とは何だろう。専門家に教えてもらいたいが、新聞で見る限り、ハードパワーからソフトパワーへのシフトが本格的に始まった、あるいは根付き始めたということだろう。

◆3月11日 日本経済新聞の一面記事は「ホンダ、30年ぶり国内工場」。

◆3月13日 日本経済新聞の一面記事は「邦銀の海外融資 急増」。

◆これらは何を意味しているのだろう。BRICsや新興のアジア地区は金融や工場の勢いがよい。そこにあえて金融と工場の技術をぶつけるというのは、日本の金融や工場における技術がソフトパワーとしての技術にステージアップしたということだろう。ハードパワーという同一次元で競争したのでは、日本は量的に勝ち目がないのだから。

◆低燃費エンジンやハイブリッド車の大量生産のための技術は、新しい創意工夫が必要であるため、世界の工場アジアに依頼してもその技術がないのではないか。ハードパワーとして技術は世界の工場にはあるが、ソフトパワーとしての技術は日本にしかにない。

◆邦銀の海外融資は、日本では貸し出し量が増えないから海外に進出するのだろうが、バブル崩壊後一時期邦銀は海外から撤退していたが、再び海外展開できる経済とソフトパワーとしての金融技術の蓄積ができたということだろう。

◆英語、IT、専門性、創造性、受容性の5つがソフトパワーとして合力を形成しつつあるということ。そういえば、この5つはリチャード・フロリダの言う3T(Technology, Talent, Tolerance)に包含される。Creative Classの日本社会浸透が始まっているということ。このClass出現は、発想による階層逆転がおきるということ。かつての日本は近代的能力やポスト近代的能力で逆転を展開してきた。今後は、発想、Creativityでそれを果たす。キャリアデザイン、労働するということの再編集を意識しなければならないということだろう。


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