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安倍政権の対米「ポチ外交」が鮮明に、賢いカナダ外交と雲泥の違い - 対北・対ロ・対米の皆お粗末な内情

2017-02-07 | いとすぎから見るこの社会-対アジア・世界
半年前に「トランプはくみしやすい」と豪語した菅官房長官は、
遂に前言を撤回して自らの先見の明の欠如と浅慮を認めた。

一事が万事で、この国際感覚の乏しさが安倍政権の特徴である。
国内向けには中身のない空虚な大見得を切っておきながら
トランプに散々脅されてもへらへら笑って媚び諂う有様なのだから。

「内弁慶」に加えて、おまけに対米では「太鼓持ち」なのだから
本当に情けないことこの上ない。国辱ものと言って良かろう。
対ロ外交でプーチンに媚び諂った無様な様子と全く同じなので何ら驚きはないが、
国内メディアがこうした国辱外交を批判しないのは驚きである。

しかも悲しいことに安倍「太鼓持ち」外交の直後にカナダのトルドー首相が
トランプに媚びない独自外交を展開しているので、
世界に安倍外交の情けなさが曝け出されるという始末である。
(更なる問題は、この程度のことも安倍政権は自覚できていないということだ)

安倍政権は学習能力も著しく乏しいので、
トランプ就任初日にTPPを破棄されて面目丸つぶれ。

今はまたトランプに媚び諂うために「お土産」の準備に必死で、
トランプから「与し易し」と見下されて煮え湯を飲まされるだろう。
対米二国間交渉を押し付けられ、TPP以上の屈辱的な妥協を強いられるだろう。

トランプに尻尾を振った末に蹴り飛ばされる訳だから、自業自得であるが。
また、トランプがレイムダックに陥るのは恐らく歴史に残る程に早いから、
往復ビンタで再び間抜けな失態を晒すこととなるのは避けられない。

▽ 米国にとってはそもそも、日本はコストの安い軍事拠点との扱いなのである

『仮面の日米同盟 米外交機密文書が明かす真実』(春名幹男,文藝春秋)


▽ 外務省はトランプ候補勝利を予想できず、安倍首相は慌ててトランプのご機嫌取りに飛んで行った

『トランプは世界をどう変えるか? 「デモクラシー」の逆襲』(エマニュエル・トッド/佐藤優,朝日新聞出版)



当ウェブログが予見した通り、「北方領土交渉だけでなく
対米関係でもお粗末な安倍政権は失態を重ね」つつあるのだ。

「安倍政権の言い分を鵜呑みにして報じたり、碌に批判をしないメディアは、
 官邸の買収工作を受けているものと見て間違いない。
 漏れ聞こえる話では、菅官房長官・萩生田補佐官・世耕副長官が
 メディアを監視する一方、「懇親会」と称して記者を連日接待しているということだ。
 (事実上、官房機密費で彼らを「買収」している訳である)」

「首相の名誉心の発露とはいえ、中東和平を唱えるのは悪いことではないが
 中東諸国の目当ては日本のカネであり、カネを貰えるのだから歓迎するのは当然だ。
 和平の方は実効性において大きな疑問があり、イスラエルにしっかり釘を刺される始末である」

「イスラエルとしては軍需関連分野で日本への輸出を狙っており、
 日本からの観光客を受け入れたいとの思惑があるため
 言辞を抑制しているがメッセージは疑いようがない」

「エジプトにせよ今は観光産業が壊滅的な打撃を受けており
 日本のようにカネをくれるパトロンは喉から手が出るほど必要な状況だ」

「安倍政権の言う「テロ対策支援」が軍事的裏付けを伴っておらず、
 実質的には国益(=安定したエネルギー供給)護持と
 日本企業のビジネス拡大の修辞に過ぎないことは明らかだ。
 そうしたリアリズムが認識されないことこそ重大な問題である」

「安倍首相はせいぜい外務大臣の器でしかないので、
 軽々しくリップサービスを振りまく悪い癖がある」

「今回の米議会での演説も「戦術的勝利だが戦略的に微妙」な形に終わり、
 日本の国益にとって何が重要かを理解していない内容であった」

「政見寄りの御用メディアはスタンディングオベーションの回数や
 拍手の回数で成功だの評価が高いだのと論じているが
 狭い議会でウケたかどうかなど大した問題ではない。
 (来年か再来年には大統領選挙の騒ぎでこの演説など忘れ去られる)」

「米国は東アジアの安全保障政戦略で日本を必要としている。
 (場合によっては中国のミサイル攻撃の「盾」として利用される可能性もある)
 日本の協力を「高く売りつける」ことが正しい目的であった筈だ」

「集団的自衛権容認で忠犬ぶってアメリカに尻尾を振る以外にも
 日米同盟を強化する方法は幾らでもあるという事実を全く理解してないものと見える。
 今回の安倍演説は、集団的自衛権が日本のためではなく米国のためであることを
 図らずも明らかにしたのである。日本国民が疑いの目を向けるのも当然だ」

「そもそも集団的自衛権を認めるかどうかは、中国の脅威に対抗するための必須条件では全くない。
 台湾海峡周辺での有事では、米軍と同時に日本も攻撃を受ける可能性が極めて高いからだ」

「いま北方領土交渉などしている場合ではないことが、どうして分からないのか。
 根本的にリアルポリティークが分かっていないとしか言いようがない。
 本来はアメリカに釘を刺される前に、自ら自制するのが当然だったのだ」

「プーチンは完全に安倍政権を嘲笑し、北方領土の開発を進めている。
 これだけ馬鹿にされているのにプーチン訪日を働きかけるというのは、
 もはや国辱的とも言える範疇に入る。
 外交が分かる者にとって、安倍首相のウクライナ訪問は「自爆」或いは「自滅」行為でしかない」

「ドナルド・トランプに最も近いのはロナルド・レーガンである。
 今の大統領候補の中で、ドナルドだけがロナルドになり得るのだ」

「レーガンは、よく知られるように政治のプロや専門家や馬鹿にされていた。
 キッシンジャーは、「このような人物がなぜカリフォルニア州を統治できたのか」と
 自著の中で痛烈にこき下ろしている。余程の私怨があったのかと訝るほどだ」

「メディアに注目される著名人・軽妙なトーク・問題発言・政策への無知。
 アメリカの「敵」への攻撃性・ミスをしても致命傷にならない・「強いアメリカ」志向。
 「スターウォーズ計画」のような空想的計画のぶち上げ・原油安の時代。
 挙げてゆくと、いかにトランプとレーガンに共通点が多いかが分かる」

「日本が安全保障でも経済でもアンフェアだと言わんばかりの、
 トランプが大統領になる日が近付いているかもしれない。
 これは日本にとっては重大な問題である」

「外交力の低い安倍政権は、この新しい厄介な相手に対処できるのだろうか。
 レイムダックになっていいように振り回される可能性もかなりある」

「更に悪いことに、レーガンの頃よりもアメリカの国力は衰えている。
 (「社会主義者」サンダーズ人気がその証左)
 つまり、トランプは国力の衰退と内向きの民意を受け、
 モンロー主義への回帰を行うかもしれないのだ」

「トランプにTPPをひっくり返され、為替操作を牽制されたら
 安倍外交は一気に窮地に陥ってしまう」

「経済政策でも安全保障でも、外交でも次元の低い安倍政権が、
 またしても口だけ政策を展開して大失敗に驀進している」

「北朝鮮交渉が全くうまくいかないどころか
 ミサイル発射や核実験で安倍政権は顔に泥を塗られた訳だが、
 (あのような異形の独裁国とまともに交渉できると思うのは愚か者だけ)
 今度は対ロシアで同じような失敗を繰り返そうとしている」

「つまり、目の前に「エサ」をぶら下げられて、
 安倍政権は小躍りし釣り針に食いついてしまったのだ」

「この学習能力の欠如にはもはや呆れるしかない。
 北朝鮮に煮え湯を飲まされ、ロシアが平然と北方領土開発を進めて
 日本は面子を潰されているのにまた凝りもせずまた同じ罠にかかっている始末だ」

「ロシアは常に国益(ロシアの利益)のために行動しているのだから、
 対ロ外交で点数を稼ごうとプーチンに媚び諂う安倍政権のスタンスそのものが愚行である」

「北方領土の開発を進めるロシアに対して
 へらへら笑って取り入ろうとする醜態はもはや末期的だ」

「北方領土交渉をエサにして日本からカネを引き出すのが目的である。
 愚かな安倍政権は北朝鮮に騙された時と同じく、完全にプーチンの術中に嵌っている。
 (しかも対ロシアでは日本に経済制裁などの強力なカードが全くない)」

「安倍政権は不利な条件を呑まされるのが関の山で、
 「北方領土交渉を形だけ行うのと引き換えに経済協力させられる」
 といった無様な結末を迎えるだろう」

「安倍首相は対北朝鮮外交で見事に失敗しているだけでなく、
 (その時も御用メディアは散々、期待できるかのような楽観論を垂れ流していた)
 その失敗を糊塗するかのように北方領土交渉に臨もうとしている」

「安倍政権は、日露関係の歴史を全く学んでいないものと見える。
 メディアに対し北方領土交渉がいかにも有望であるかのような
 見え透いた情報を流し、またB層を騙そうとしている」

「或いはただの自己催眠か自己洗脳かもしれないが、
 いずれにしても選挙での人気取りが狙いの「内向き」外交、
 国益を理解しないポピュリズムであることに違いはない」

「歴史的に見れば、ロシア側が日本を歓迎するかのような態度を示すのは、
 ロシアの利益のために日本を利用する狙いがある時である。
 (その典型例が、日ソ中立条約の際のモロトフである)」

「逆にロシア側が不利な際には猛々しく敵意を見せて牽制してくることが多い。
 (その典型例が、日露戦争の際のヴィッテである)」

「今回のプーチンがどちらであるかは、火を見るよりも明らかである。
 安倍政権を毛針で釣ってロシアにカネや技術を出させるのが目的だ」

「スタンドプレーばかりで外交力の低い安倍政権は、
 大言壮語だけは得意な小心者、松岡洋右と同じ轍を踏み、
 形だけの成果と引き換えにプーチンに実利を献上しようとしているのだ」

「その証拠に、ロシア外務省は北方四島がロシアに帰属すると明言して
 安倍政権の顔を潰し、同時に着々と千島の軍事拠点化を進めている」

「また、時事通信の報道によれば、ロシアの退役軍人は
 「日本の安保法制成立は脅威」と明言している」

「日本の外交の最大の欠点は、自らの利害や事情に基づく希望的観測を持つことで、
 その甘さはこれまで何度も嘲笑され外国に利用されてきたにも関わらず、治っていない」

「今まさに、安倍外交はその陥穽に嵌りつつある。
 対北朝鮮外交が大失敗で顔に泥を塗られ、焦って選挙向けに点数を稼ごうとするから
 外国に足元を見られて利用される結果に陥るのである」

「せいぜい対韓国の慰安婦問題に関するインチキ合意と同じで、
 交渉当事者だけが成功と喧伝して国民はシラけるといった結末が関の山だ」

「北方領土交渉に前のめりな安倍政権は、いきなり先制パンチを食らっている。
 強気のロシア側は、1.7兆円にのぼる巨額の経済支援を求めてきたのだ。
 官房長官は平静を装っているが、「ガードが甘い」からこうなるのである」

「ロシア側はいま日本に妥協する理由が全くないのだから、
 交渉を急ぐ必要もない。日本が焦るのを待って条件を吊り上げれば良い。
 選挙向けの「お土産」が欲しい安倍政権の焦りを利用してより多くの「成果」を狙える」

「佐藤優氏は、安倍政権が北方領土交渉で姑息な問題のすり替えを行っていること、
 日本国民に向けて誠実な説明を行っていないこと、
 日米安保条約の適用範囲について、北方領土交渉が有害に働きかねないことを警告している」

「また、安倍政権は対ロ融資を増やすよう金融界に圧力をかけている。
 安倍政権の本質が中南海やクレムリンと同じ統制国家志向であること、
 自由な経済活動や企業活動に真っ向から反する「アンチ経済」政権であることが
 これではっきりしたと言えよう」

「経済界からは、北方領土交渉ばかりに熱心で
 経済政策が進まない現状を憂慮する声が出ている。
 「GDP600兆円」が安倍政権得意の法螺吹きに過ぎないことを、やっと分かってきたようだ」

「二世政治家の首相も、内弁慶の官房長官も、
 今回の対ロ交渉の難しさを全く理解していない可能性が高い。
 民主党政権という「敵失」のお蔭で権力の座についているという現実をまだ分からないのだ」

「今回のいかにも動機の疑わしい北方領土交渉は
 外務省主導で進んでいるのではなく、安倍首相が側近とともに
 「独断専行」して行っているとの情報が複数ある」

「これは、戦前の松岡洋右・白鳥敏夫・大島浩らが外交を誤り、
 自らが賢いと思い上がって独裁国家と友好関係を結べると妄想した結果、
 日本を滅亡の淵にまで突き落とした歴史と酷似している」

「(1)失敗したサハリンプロジェクトの交渉当事者が主導している
 (2)目的が「首相の名を歴史に残すこと」であり、国益や公益を忘却している
 (3)これまでの対ロ交渉の蓄積を持つ外務省の影が薄い

 という悪材料が複数揃っており、益々碌でもない結末が容易に予見できる。
 アメリカに嘲笑されるばかりではなく、安全保障政策に悪影響が及んだらただでは済まない。
 つまらない政治的野心が日本の国益を損なうことに直結するであろう」

「報道によれば首相やその周辺は「ワンマンタイプの大統領や首相に好かれる」などと
 笑止千万な言葉を漏らしたらしい。国際社会の冷厳な現実を理解もせず、
 そうした甘い認識と希望的観測に縋っているから大失態を見せるのである」

「プーチンはそうした能天気な安倍政権を嘲笑うように、北方領土にミサイルを配備した。
 北方領土交渉の前に圧力をかけて、「俺の言う通りにカネを出せ」と言っているのだ」

「最近の報道では尖閣諸島近辺にロシア軍機が飛来したそうだ。
 リアルポリティークを分かっていない安倍政権に冷や水を浴びせ、
 「お前はアメリカから離れても平気なのか?」と脅しているのである」

「ロシアは歴史的に軍事かカネでないと動かないし、動かせない。
 ブレスト=リトフスク条約のような領土割譲は、
 余程追い詰められて存亡の危機に瀕していないと行わない国だ」

「ましてや、小国だった日本に日露戦争で屈辱の敗戦を味わわされた。
 だから日ソ中立条約など自国の都合でいとも簡単に破棄した。
 元々そういう国であるのを、どうして分からないのか。
 安倍政権は日本史も世界史も理解していないのか」

「対中国でロシアを味方につけたいなら、極東での経済開発で
 中国の人口と経済力に脅威を感じるロシアを支え、
 同時にロシア市場への日本企業の浸透を目指すべきである」

「安倍政権が北方領土交渉を優先する動機は、
 選挙に勝って権力の座へ居座り続けるために過ぎず、
 国益のためでは全くないことは明白である」

「北方領土交渉は、アメリカの疑念と冷淡さを招き、
 日本の安全保障においてネガティブに働く。
 我が国の安全保障の「戦略正面」は東シナ海であり、
 北方ではないという現実を安倍政権は理解すべきである」

「独裁者タイプに好かれるのは「利用しやすい」からに決まっている。
 また、非民主的な国で歓迎されるのは、安倍政権が「非民主的」だからであろう。
 どちらにしても不名誉であり、喜んで口外する話ではない」

「歴史に学ばない安倍政権は、ソ連を通じて講和を模索した愚かな戦時中の日本政府のように、
 「敵意を持つ相手の好意を当てにする」ような愚行を繰り返しているのである」

「悪いことは言わないから、友好を確認し極東での経済協力を約束して終わりにすべきだ。
 そうしないと更なる間抜け面を国際社会に晒すことになろう」

「プーチンが妥協する気配がないので二島返還すらも諦め、
 互いの友好を確認し「二島返還の協議を開始」といったセコい言い逃れで
 「日ロ新時代」と針小棒大に賞揚し国内向けには「領土問題解決に一歩前進」と
 相変わらず国内のB層を騙すマインドコントロールを盛大に行う魂胆であろう」

「その実態は、プーチンからほんの少しだけ色よい返事を貰いたいがために
 巨額の経済協力を約束して「大サービス」して土下座外交を行い、
 前々から決まってきた民間の案件まで盛り込んで「偽装」した「経済協力」であろう」

「「食い逃げはない」と豪語する世耕発言を嘲笑うように、
 プーチンが「領土交渉の前に経済協力」とはっきり断言していることからも、
 安倍政権の「土下座外交」「外交敗戦」に至る運命は既に決定されているのだ」

「TPP交渉でも功を焦って国民に見えない裏側で大きく譲歩し、
 フロマン米代表を驚かせたという「実績」が安倍政権にはある。
 有権者は、陰でこそこそ国民を裏切る裏取引がないよう、厳しく監視すべきである」

「日本経済新聞は、経済協力の法的枠組みの難しさを鋭く指摘している他、
 トランプ新政権成立の間隙を衝いてG7制裁網を突き崩そうとする
 ロシア側の思惑を指摘している」

「まだトランプ大統領が誕生する前なのであるが、
 早くもトランプ政権のレイムダック化の前兆が見えてきた」

「米世論調査ではトランプ人事への評価が近年の米大統領の中で最も低いだけでなく、
 選挙中に有権者に迎合してウォール街批判を繰り返してきたトランプは
 勝利が決まるとあっと言う間に態度を翻してウォール街出身者を重用するようになった」

「トランプはポピュリズムどころかもっと低次元なオポチュニスト(風見鶏)であり、
 平然と嘘をついて恥じない人物であることが明らかになった訳だ。
 (そういう意味では口だけで成果がショボい安倍政権とそっくりである)」

「岸博幸氏は、トランプ大統領が就任する前の現在の段階で
 トランプがやろうとしている経済政策は「絶対に」うまくいかない
 と断言しているが、全くその通りである」

「ただ、当ウェブログはもっと厳しい見方をしており、
 これだけウォール街を重用した政権はオバマよりレイムダック化が早く
 すぐに有権者から見捨てられると考えている」

「トランプの支持基盤は政治リテラシーが低く短気な層と、
 アメリカ社会の現状に不満な浮動票から成り立つ「呉越同舟」である。
 両方の支持層とも移り気で飽きっぽく、トランプが幾つか失策を見せれば
 あっと言う間に飽きて離れてしまう」

「かと言って伝統的な共和党の政策を行っても、格差が経済成長を阻害している上に
 人口動態が老化してきて低成長化している米経済が甦える筈がない」

「スウェーデン型の高成長を実現できるとしたら民主党だろうが、
 オバマケアにすら強い不満を持つような税嫌い、政府不信のアメリカ国民が
 そうした真の成長政策を選ぶ可能性はゼロに近い」

「日本にとっては、トランポノミクスがあっという間に萎んで東証に大打撃になる上に、
 東アジアの安全保障や外交でも被害を受けることになろう」

「トランプのアメリカファーストにレイムダック化が相俟って、
 極東での対中抑止効果が損なわれる可能性が極めて高い」

「元々トランプは東アジアの安全保障には関心が薄く、
 極めて廉価かつ重要な在日米軍基地であるのに駐留経費にばかり文句を言うしみったれだ。
 内政だけで手一杯になってしまうと極東については更に手薄になる筈である」

「安倍政権の「外交敗戦」は対北朝鮮・北方領土ゼロ回答と続いて
 折角いそいそとご機嫌取りに伺ったトランプの大失態でとどめを刺されることとなろう」

「安倍政権に強い警告を与えない日本の有権者の無気力・無関心も、
 こうしたお粗末な外交失策が続く一因となっているのだ」

「国内メディアや御用ジャーナリストが見ない振りをする「不都合な事実」を、
 英フィナンシャル・タイムズがはっきりと記事にしている」

「「プーチン氏の大きな外交的勝利」と安倍外交の惨敗を伝えた
 英FT紙の報道を読売新聞が転載しており、世界的に見ればこれが当然の見方だ」

「日本の御用ジャーナリストは「贔屓の引き倒し」しか芸がなく、
 安倍外交のお粗末さに対して何も言わない程度の低さである。
 子供を甘やかしてスポイルする駄目な親とそっくりだ」

「官邸に睨まれている朝日新聞は、遠回しではあるものの一矢報いている。
 安倍首相との会談には大幅に遅れたプーチンが
 ロシアへの投資が期待できる孫正義SB社長に対しては
 「肩を抱いて」歓迎の意を大いにアピールしたのを報じているのだ」

「産経も妙なナショナリズムさえ絡まなければ的確な記事を出すので、
 プーチン・安倍会談が失敗(或いは大失望)に終わった後で
 漸くプーチンの安倍首相への扱いが対中国より明らかに劣っていること、
 サハリン2で日本が煮え湯を飲まされた事実を報じている」

「当ウェブログは前々から警告していたので何一つ驚かないが
 安倍政権の次元の低さは大根芝居の外交においても遺憾なく発揮されていて、
 また日本の外交史に汚点を残しつつある」

「しかも汚点を汚点とすら認識できない始末で、
 国内ではスピーチライターに書かせた白々しい言い訳を連発し
 国益を無視してスタンドプレーばかり繰り返すのが二世政治家の悲しいところだ」

もはや溜め息しか出てこない。

▽ アメリカ側の本音は、第一次安倍政権を含む歴代自民党政権の外交が「世間知らず」というものだ

『全貌ウィキリークス』(早川書房)


安倍政権はトランプに対し媚び諂うポチ外交であるばかりではない。
政権内の愚か者がお粗末発言を繰り返して恥の上塗りをしている。

「安倍首相の補佐官は、想定外の出来事に飛び上がって
 いそいそとトランプの御機嫌伺いに向かった安倍首相の
 「価値が高まる」などと見え見えの阿諛追従に熱心だが、
 それを嘲笑うかのようにトランプの矛先はトヨタに向かった」

「トランプの過去の言動を見れば、日本に対して甘い態度になる訳がない。
 その程度も見抜けずに間抜けな話を公言するから自業自得である」

「トランプは選挙中に「アメリカファースト」と明言していた。
 ということは、日本に厳しくなるのは当たり前ではないか」

「何をどう勘違いすると安倍首相の価値が高まるのか、
 ヒラメの側近はまともな国際情勢の判断できなくなったようだ」

「トランプ相場で東証が上がったのはただの僥倖に過ぎない。
 米金利高に助けられて思惑で上がったというだけの話で、
 日本経済は実質賃金で見ても消費で見ても豊かになるどころか明らかに貧しくなっており、
 大企業は大した努力もせず円安で棚ぼたの利益を得られそう、というだけのことだ」

「この手の悪運の強さ、まぐれ当たりが安倍政権の最大の特徴である。
 加えてそれを実力を勘違いし成功と吹聴しているのだからまさに論外である。
 これまでの事実と、安倍政権の口だけ成果を比較すれば次元の低さは明白である」

「北方領土で失敗した口だけ政権が、対米で成功できる訳がない。
 舌先三寸での誤摩化しが多く、先見の明がないのだから当たり前である」

「「いよいよ来た」と呟くトヨタ幹部の方が、
 暢気な安倍首相やその取り巻きよりも的確に事態を見通している。
 事実に照らせばどちらが賢者で、どちらに先見の明があるかは歴然としている」

「碌な効果もなく米企業の策略でしかないTPPに散々時間を浪費した件に至っては、
 まさに「馬鹿を見た」と言うことである。(だから先見の明がないとしか判断しようがない)」

「中国の為替管理よりも日本の円安誘導の方が標的にし易いから、
 (ドル円の方が口先介入でも簡単に反応するため)
 絶対に日本の「被害」が軽微だと侮ってはならない。
 トランプは切れる手札がなくなってきたら必ず手頃な標的として円相場を攻撃してくる筈だ」

「あの首相にしてこの閣僚あり、この取り巻きあり」の惨憺たる有様である。

 ↓ 参考

トランプの恫喝が日系自動車メーカーを直撃、動揺広がる -「安倍首相の価値高まる」と豪語した側近は大恥
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/79dd92e178d0b03f9ec1f132a986567c

早くも有権者を裏切ったトランプ、選挙中に批判したウォール街の人材重用 - レイムダック急接近か
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/76deb616d7e516764d44ee0618847865

プーチンにミサイル向けられた安倍〝土下座外交〟- 無力で愚かな「外交敗戦」、TPP空中分解に続く失態
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/909b0591323540b47719b9f0a5cd2324e

米外交公電、日本政府の外交を酷評 -「外務官僚は世間知らず」「無計画で実行力がない」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/ac95bcd20a6bcb0fb2d637efd01486af

▽ 内向きで口先だけ達者な安倍政権は、矢張りロシアの冷徹なリアルポリティークに対抗できる訳がない

『コーカサス国際関係の十字路』(廣瀬陽子,集英社)


トランプ氏くみしやすい=菅官房長官(時事通信)
http://sp.m.jiji.com/keyword/article/set/5591/id/1629763
菅義偉官房長官は20日夜のインターネット番組で、米大統領選で共和党の候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏について「ある意味くみしやすい人ではないか。今はまず選挙に勝つためにやっているのだろう。大統領になると現実的な政策にならざるを得ない」と述べた。
 米軍駐留経費の全額負担を要求している同氏の主張に関しては、「日米同盟はこの地域や世界の平和と繁栄に重要な役割を果たしている。日米にとって極めて有用なのでしっかり成熟させていくことが大事だ」と語った。”

これが己の愚昧に気づいて漸く撤回するまで半年もかかった
菅官房長官の「迷言」である。言う迄もなく不注意極まりないお粗末な内容だ。


日米2国間交渉:「強く譲歩迫られる」…政府内に警戒感(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20170127/ddm/002/020/125000c.html
”安倍晋三首相が26日、米国との2国間の自由貿易交渉を選択肢とする姿勢を示したのは、トランプ米大統領の離脱表明で環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の発効が絶望視される中で、日米の現実的な経済連携を模索する必要があるためだ。
〔中略〕
 「腰を据えて米国に働きかけをしていくという姿勢は変えないでいきたい」。安倍首相は26日の衆院予算委員会で、米国のTPPへの復帰を説得することが日本の基本姿勢であると再び強調した。
 しかしトランプ氏は、20日の大統領就任日にTPPからの離脱を表明。23日には離脱を決める大統領令に署名し、強い意思を示した。
TPPは米国の承認なしには発効できない仕組みのため、日本政府内には「トランプ氏の任期中は発効は不可能」との見方が広がっている。
 一方でトランプ氏は、2国間の自由貿易交渉を進める意向を示している。自動車貿易については「日本は公正ではない」と批判し、対日協議に意欲を見せる。トランプ新政権のもとで「日米経済関係をどのように発展深化させていくか」(安倍首相)が日本にとっての重要課題で、「求められれば交渉には応じざるを得ない」(政府関係者)との声は強まりつつある。
 だが2国間交渉では、日本が慎重姿勢を示す農産品の市場開放などで、トランプ政権がTPPの合意内容より踏み込んだ譲歩を求めてくるのは確実だ。政府関係者の一人は「2国間交渉でTPP以上の成果を得られる可能性は極めて低く、応じれば政権にとって打撃になりかねない」との見方を示した。【秋本裕子】”

菅官房長官が完全に見立て違いをしていて、
安倍首相は全く予想していなかったトランプ政権により、
日本側は経済面で愈々苦しい立場に追い込まれている。
日本を叩いてアメリカ側に有利な状況にすれば米企業も有権者も喜ぶのだから、
トランプ政権が日本経済に有害なのは当たり前の話である。
安倍政権はその程度のことも予期できずに今更慌てふためいている始末。


入国禁止令に歯切れ悪く=難民対応で引け目、米刺激を回避―安倍首相(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017020100782&g=pol
”トランプ米大統領がイスラム圏7カ国出身者の一時入国禁止を命じたことに対し、安倍晋三首相が「米国の内政事項であり、コメントは控えたい」と歯切れの悪い答弁に終始している。
 理由の一つは、日本の難民受け入れ数が他の先進国と比べて著しく少なく、批判しづらい立場にあることだ。もう一つは、10日の日米首脳会談を控え、経済問題で日本への不満を示すトランプ政権をことさら刺激するのを避けたいという思惑だ。
 「自由や基本的人権といった首相の外交の基軸と違う。おかしいと思えば、言わなければならない」。民進党の大串博志氏は1日の衆院予算委員会で、米側に入国禁止令の見直しを促すよう迫った。これに対し、首相は「移民・難民問題やテロ対策は世界的な課題だ。大統領とも話をしていく」と、首脳会談で取り上げる意向を示したものの、批判めいた発言は一切しなかった。
 ドイツ、フランス両国などの首脳は米入国禁止令を明確に非難。2015年に独は約14万人、仏は2万人強の難民をそれぞれ認定した実績があり、米国も仏とほぼ同水準だった。これに対し、日本の認定数は27人と桁違いに少ない。
昨年の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で表明したシリア難民受け入れも「5年間で150人」。外務省幹部は「批判をすれば、『じゃあ日本はどうなんだ』と逆に批判される」と立場の弱さを認める。
 一方、トランプ氏は首相との会談を控え、貿易・為替問題で日本批判を展開。
〔中略〕
 政府関係者は「このタイミングで米国に文句は言えない」と話す。”

時事通信が鋭い報道をしている。
実は理由はもう一つ重要なものがあって、対中安全保障で米軍が頼みの綱であるので
何もトランプに文句が言えないという、より決定的な裏事情があるのだ。
自前の安全保障政策を持たず対米従属を選んだ安倍政権の売国政策がここにも影響している。


アメリカとは違うのだよ…「移民歓迎」カナダ、実は“したたか”戦略 ベトナム戦争でも激怒させた過去(withnews)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170204-00000007-withnews-int
トランプ米大統領が、中東・アフリカ7カ国からの入国を一時禁止した後、ツイッターで「難民歓迎」の姿勢を打ち出し、話題を呼んだカナダのジャスティン・トルドー首相。お隣同士なのに、批判するようなことをして大丈夫なの? と心配になりますが、実はそこには、差別化をはかるカナダの生き残り戦略も透けて見えます。(朝日新聞社会部記者・仲村和代)
「メルティング・ポット」の米国、「モザイク」のカナダ
 移民社会で、英語を公用語とする北米の国――。日本では、米国とカナダに似たようなイメージを抱く人も多いのですが、同じ移民社会でも、その受け入れ方は異なります。
 よく使われるのが、米国は「メルティング・ポット(るつぼ)」、カナダは「モザイク」という例えです。移民に対して「アメリカ」の価値観に溶け合うように求める米国に対し、カナダではそれぞれのルーツを生かし、尊重しあうことを目指しています。
 原点は、1970年代から進めてきた「多文化主義」。導入したのは当時のピエール・トルドー首相、現首相の父です。
移民歓迎「戦略的側面も」
 その背景には、米国という圧倒的な大国が隣にあり、差別化しなければ生き残れない、という事情もあります。「トルドー首相の移民歓迎は、戦略的側面もある」と、カナダと米国の関係に詳しい桜田大造・関西学院大教授は語ります。カナダのGDPや人口は米国の約10分の1。米国への人材流出も課題です。
 「寛容さを打ち出すことは、マイノリティーの逸材を集め、産業を育てることにつながる。ヒト、モノ、カネの市場がオープンなことがカナダとっては望ましい」

〔中略〕
 過去には、ベトナム戦争中の1965年、当時のピアソン首相が米国でベトナム戦争に反対する演説をし、ジョンソン大統領を激怒させたこともあります。最近、米国が国交を回復して話題になったキューバとも、ずっと外交関係を維持してきました。
 「国連などをベースにした多国間外交とのバランスを取りながら、譲れない部分では一線を画すしたたかさが、カナダ外交の特徴。とはいえ、米国との信頼関係は外交の重要な基盤であることは間違いない。トルドー首相も今後トランプ大統領とどうつきあうか、手腕が問われることになるでしょう」”

安倍首相の腰砕け発言の数日後、「大人」のカナダはアメリカと一線を画している。
どちらが対米従属ポチ外交で、どちらが対米自立外交であるかは明白だ。
愛国者や良識ある有権者なら、安倍政権の弱腰を厳しく断罪するのが当然であろう。
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