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黒田日銀は実質賃金低下に目を背け、消費税に責任転嫁する「裸の王様」へ一直線

2014-08-12 | 注目対象…譲渡益税分は寄付に廻して下さい
当ウェブログは一貫して、黒田日銀総裁は
アーサー・バーンズの二の舞になると指摘してきた。

アーサー・バーンズとは、米政府の意向に従順に金融緩和策を続けたFRB議長で、
歴代議長で最も評価が低い。70年代のスタグフレーションを招いた一因ともされている。

歴史から学ばぶ能力のない日本の御用メディア人は、
黒田総裁を名高いヴォルカー元FRB議長と同等視する駄文を垂れ流していたが、
とんもでもない間違いである。ヴォルカーは「インフレ・ファイター」で黒田日銀と真逆だ。
しかも、所謂リフレ政策を明確に批判しているから
黒田日銀の愚劣な異次元緩和策とは対極の立場である。

▽ ヴォルカーのリフレ政策批判は、こちらを参照のこと

『日銀、「出口」なし! 異次元緩和の次に来る危機』(加藤出,朝日新聞出版)


…現在、日本では着々と実質賃金低下が進んでおり、
安倍内閣と黒田日銀は仲良く揃って派手に轟沈する運命にある。

黒田総裁は実質賃金の低下を消費税要因と強弁したが、
流石に疑問の声が挙がっている。
早くも黒田日銀の「終わりの始まり」の気配が漂ってきた。


ドル102円前半、日銀月報「景気判断据え置き」に疑問符も(reuters)
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0GB0GS20140811‎
”午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点と比べて小幅にドル高/円安の102円前半。本邦企業が夏季休業で実需勢の参加が限られる中、日経平均株価が堅調に推移し、ドル/円の下値を支えた。
 先週末は地政学リスクへの警戒感から円買いが優勢となり、ドル/円は一時101.51円まで下落したが、この日は朝方から落ち着いた展開となった。早朝102.22円付近まで強含んだあとは、102円前半の狭いレンジでもみあった。
〔中略〕
 多くの本邦企業が夏季休業に入り、実需勢の動きは総じて限定的なものにとどまっている。

<日銀月報「足元の景気判断を据え置き」に疑問符も>
 日銀が11日に公表した8月の金融経済月報では、足元の景気判断については、消費税の駆け込みの反動がみられるが「基調的には緩やかな回復を続けている」との従来表現を据え置いた。一方、輸出や鉱工業生産については判断を下方修正した。
 市場では、政府・日銀は、景気の状況を「過大評価している」(民間エコノミスト)との声が上がっている。
 ドル/円相場との関連でも「日本の経済指標で、消費増税後の反動減からの持ち直しの弱さが見受けられることがポイントだ」とFPG証券代表取締役の深谷幸司氏は述べ、市場の円に対するセンチメントは、弱気バイアスが強まる可能性があるとした。

 13日には、日本の4―6月期のGDP一時速報が予定され、金融市場の関心は高い。
 1―3月期のGDPは消費増税前の駆け込み需要で前期比年率6.7%増となったが、市場予測では、4―6月期のGDPは、前期比年率7.1%減と大幅なマイナスが見込まれており、一部では「10%近いマイナスになるのではないか」(同上)との見方も出ている。
 また、5、6月の実質賃金上昇率はともにマイナス3.8%と落ち込んだ
 黒田日銀総裁は、8日の金融政策決定会合後の記者会見で「今、実質賃金が下がっていることの大半は、消費税の引き上げによるもので、消費税を除くと実質賃金は上がっている」と指摘した。
 しかし「現状は、消費税の分を除いても、まだマイナスで、総裁の指摘は正しくない」(アナリスト)。家計調査では、4―6月期の実質家計消費は前期比で8%以上の大幅減少となっている。
〔中略〕
 日経平均は300円超の上げ幅となった。
 ただ、リスク回避ムードがこのまま和らいでいくかどうか、判断するのはまだ難しいという。市場では「日本はお盆休みの週にあたり、市場参加者がやや少なくなる。リスク回避の流れが強まった場合は下方向に勢いがつきやすい」(国内金融機関)といった見方や、「ロシアのプーチン大統領の発言などで右往左往する可能性があるため、注意が必要だ」(邦銀)との声が出ていた。
〔中略〕
 ユーロは日中1.3400ドル付近で小動きだったが、足元での独国債利回りの一段低下などを背景に、上値の重さが意識された。
 前週末(8日)のユーロ圏債券市場では、中東やウクライナで地政学的リスクが高まっていることを受け、資金が国債などの安全資産に向かったため、独10年国債利回りは過去最低となる1.024%まで低下。7日に一時マイナス圏に突入した独2年国債利回りも再び0.000%まで低下した。
 地政学的リスクの高まりを受けて、投資家の間ではリスク資産保有を見直す動きが出ている。
 米国最大の公的年金基金、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)は、よりリスクの高い投資を回避するため、ポートフォリオの大幅変更を検討している。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が10日報じた。
 複数の匿名関係者が語ったところによると、コモディティーや企業株、ヘッジファンドからの資金引き揚げあるいは投資縮小が検討されている。ウェブサイトによると、カルパースの4月30日時点での運用資産規模は2905億ドル。
 カルパースからのコメントは得られていない。〔中略〕 (森佳子)”

いつも通り、質の高いロイター報道を参考にされたい。
夏休み期間で流動性が低下しており、米金利も欧州経済も沈下傾向だから、
大きく動くとしたら下しかない。

また、米市場も決して盤石ではない。

以前、『エコノミスト』の富国生命・市岡繁男氏の素晴らしいレポートを取り上げた。
当方で整理した要点を再掲しておく。

○米国のエネルギー消費と株価が2011年以降、大きく乖離している
○株高なのに出来高が増えず、マージンデット(信用取引)残高が増加
○2010年以降の主要な買い手は事業法人であり、つまり自社株買いの株高
○米企業は社債を発行して自社株買いを行っており、長期金利上昇で打撃を受ける
○米長期金利が3%に接近すると株価が急落する可能性が高い

NYが崩れたら東証はひとたまりもない。

▽ 本当に、必読である。

『週刊エコノミスト』2014年 8/5号


当ウェブログは勿論、ショートを上積みとする。
チャートを載せていないが、マネックスも森精機も同様である。

  ↓ 東京建物(Rakuten-sec)      下抜けへ向かっている


  ↓ タカラレーベン(Rakuten-sec)   400円前後で何度も跳ね返された


  ↓ UA(Rakuten-sec)        当面の天井をつけ、チャートが醜い


SMBC日興がUAのレーティングを新規に最上位としているが、
市況が読めていないのではないだろうか。

目標株価はたった10%ほど、現水準よりも高い程度である。
せめて時機を待って割安感が出るまで待っていれば良いものを。

※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログの こちらのカテゴリーも御覧下さい。)
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