みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

ヤマダ電機が発電事業参入、全国の店舗に太陽電池の設置へ - 来春迄に2万世帯分・7万kW超の発電能力

2012-05-24 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
漸く東京電力が家庭用電気でしか稼げない収益構造を白状した。
断言しておくが、他にも「不都合な事実」はまだまだある。
(だからこそ必死に隠して小出しにしているのである)

家庭用電力料金は23円/kWh、法人向け平均が15円/kWh。
それに対し、太陽光発電の買取価格は42円/kWhとなる予定。
地域独占で厚待遇を享受していた電力大手は真っ青である。

もはやメディアに広告費をバラまいて黙らせる手も使えない。
夏冬の電力ピークに合わせた過剰投資による収益独占は不可能だ。

▽ 電力自由化や再生可能エネ普及に全力で抵抗した理由は、カネである

『総力取材! エネルギーを選ぶ時代は来るのか』(NHK出版)


尚「太陽光発電の買取額が高過ぎる!」と喚いているのは頭の悪い証拠で、
原発と一体で開発されている揚水発電の方が遥かに高い。
コストが高くて不安定な電源に反対するなら揚水発電を先に批判すべきだ。

IEA(国際エネルギー機関)は太陽光発電のコスト低下を確実視している。
夏の電力消費ピークに対し自動的に発電量を高める太陽電池は不可欠である。

問題は夜や冬に発電量が低下する太陽光発電の将来比率をどうするか、
確実に予想される太陽電池の価格低下と普及速度を踏まえ
買取価格をどのように引き下げてゆくか、である。

(来年以降に低コストの有機太陽電池が市場投入されるのは確実)

従って、何も考えず今の価格が高いと言っているのは
根本的にこの問題を理解してないと言わざるを得ない。

 ↓ 参考

月100円で慌てる藤沢数希説が面白過ぎる件 - フランス会計院にも惨敗、知的貧困層しか支持してない?
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/e6f79e819ef4a18911b68766bc0bd359

この手の不勉強な者は知らないだろうが、
元々ドイツのFITの制度設計は最初だけ高い価格で買い取りを行い、
徐々に買取価格を低下させるスキームになっている。

▽ こちらに詳述

『国民のためのエネルギー原論』(植田和弘/梶山恵司,日本経済新聞出版社)


日本は、2009年から電力供給安定のために
自家発電を優遇し始めたドイツに学ぶべきである。

 ↓ 参考

ローソンが発電事業参入、全国の店舗にソーラーパネルの設置へ - 自家発電だけでなく売電も計画
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/992db4bad2d46c2ae07c7c43e1640b0b

ローソンだけでなく続々と太陽光発電への参入が始まっている。
明白な固定価格買取制度の効果と言ってよい。
当ウェブログの予想通り、「原発停止で成長率は高まる」路線に入りつつある。


ヤマダが売電参入 300店に太陽パネル2万世帯分(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C93819594E3EAE2E1EB8DE3EAE2E7E0E2E3E09F9FEAE2E2E2
”家電量販最大手のヤマダ電機は太陽光発電事業に参入する。200億~300億円を投じ、2013年3月までに約300店の屋上に太陽光パネルを設置する。合計発電能力は最大7万5千キロワットとなり、一般家庭約2万世帯の年間使用電力を賄う規模になる。7月に始まる再生可能エネルギーの全量買い取り制度を利用し、年30億円程度の売電による収入を見込む。〔以下略〕”

商売上手のヤマダも完全に「環境シフト」している。
しかも送電線投資の不要な自家発電であり、高く評価できる。

この売電事業が成功すれば、病院や学校といった大規模施設の
太陽光初発電を請け負うことができよう。宝の山である。
夏の電力供給増にも大きく貢献できる筈だ。


鉄道の省エネ作戦、ブレーキ発電・太陽光活用で(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20120517-OYT1T00727.htm
”夏に向けて厳しい電力需給が見込まれる中、JR東日本は、電車が減速する際に得られる「回生電力」を蓄電して利用したり、太陽光発電を活用したりするなど本格的な省エネに乗り出す。
〔中略〕
 電車のモーターは、運転士がブレーキをかけると電気の供給が止まるが、車輪の動きに合わせて回転している。この回転を利用して発電するのが「回生電力」だ。ブレーキとともに自動的に発電し、架線を通じて近くを走る別の電車に供給する。国鉄時代から、山手線など運行本数が多い路線では使われており、現在約88%の電車に設備がある。
 ただ、別の電車が同じ変電所の区間を走行している時しか利用できず、本数が少ない山間部などの路線では使えなかった。
 そこで、回生電力を蓄電し、別の電車が同じ変電所区間内を通った時や発電した電車自身が、再び加速する際に使うという。
 同社では今月末、東京西部を走る青梅線の変電所の一部に蓄電のためのニッケル水素電池を試験的に設置。年末には別の変電所に、蓄電効率の良いリチウムイオン電池も配備する。同線の場合で、従来より年間約5%の電力削減が見込めるという。
 また、ICTを使って電流を分析、調整すれば、これまで回生電力のやりとりが難しかった交流を使う変電所同士でも送受電が可能になるという。同社では、システムの開発を進め、来年度末、常磐線の一部に導入する予定で、年間6~8%の電力削減を期待する。
 一方、管内の一部の駅では、近くに設置した太陽光パネルの電力を照明などに使用しているが、晴天時などのピーク時に作った電力は余っていた。ICTを利用して電力の受給を管理することで、余剰電力を他の駅に送ることもできるといい、今年10月以降に試験を始める。蓄電技術と組み合わせ、日中や夜間の消費電力をすべて太陽光発電でまかなう実験も、東北線の平泉駅(岩手県)で始める。

先程挙げた当ウェブログの過去のエントリーにおいて、
コンビニだけでなく、鉄道や病院、学校等の公共機関も設置を急ぐべきである。
これらは太陽光発電を行うことで緊急時に傲慢な電力会社に頼らずに済む。

と書いたが、矢張り鉄道のポテンシャルは大きい。
もともと送電線を持っている点でも有利である。

晴天時に電気が余っていたということは、
この夏には大量に電力供給するポテンシャルがある訳だ。
つまり、あらゆる鉄道と駅が発電所となるであろう。
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「夫が家計を支えて働くのが... | TOP | 『週刊エコノミスト』5月29日... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える