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月100円で慌てる藤沢数希説が面白過ぎる件 - フランス会計院にも惨敗、知的貧困層しか支持してない?

2012-04-27 | いとすぎの見るこの社会-コミュニティ関連
日本版FITで慌てふためいて騒いでいる人がいるのだが、
まだどれほどの範囲で買い取るのか、条件の見直しがあるかどうか、
詳細はまだ決まっていない。決定はこれからである。

従って、大袈裟な話をして注目を集めようとしているのは全員デマゴーグである。
そういう迂闊な言動を繰り返していると脇が甘くなって大恥をかくことになる。

 ↓ 実例

藤沢数希が迂闊にも福島瑞穂に惨敗した日 -「ピーク電力は年間10時間程度、91%が事業者需要」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/846a47231e2d14fb75621c4781b73059

原子力は安いかのようにまだ言っている不思議の国の住人がいるが、
フランス会計院は今年初めに「原子力発電は安い」という主張は
正しくないと明確に指摘している。(これは事故費用を除外している)

▽ こちらを参照のこと

『原発大国フランスからの警告』(山口昌子)


夏の電力不足対策に必要不可欠の太陽光発電の現状としては
以下のようになっているのを認識してから、
その後の内容をお読み下さい。


 ↓ 急激に進行する太陽電池のイノベーション

コスト10分の1の太陽電池が登場、高層ビル壁面がメガソーラーに! - 三菱ケミカルHDが来年発売
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/f85bfba25955488d723a72ef10c57a2a

発電量100倍のシリコン太陽電池登場、実用化へ向け動く - 物質・材料研究機構の深田直樹氏の開発
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/7b07f4848cd72ae10713243bf1d9bee6

原発6基分に相当する太陽光発電、年内に600万kWに迫る見通し - 急速に拡大する国内導入量
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/f85bfba25955488d723a72ef10c57a2a


太陽光発電の強制買い取り価格42円/kWh、20年間保証の異常(藤沢数希)
http://news.livedoor.com/topics/detail/6505302/
”経済産業省は25日、太陽光発電の買い取り制度が導入される7月に向け、「調達価格等算定委員会」を開き、メガソーラーなど大規模太陽光発電の買い取り価格を1kWh当たり42円とする委員長案をまとめた。さらに大規模なメガソーラーの場合、この価格を20年間保証するという。国の補助金制度を合わせると実質48円/kWhにもなる。メガソーラー事業への進出に意欲を見せていたソフトバンクの孫正義氏らのいい値がほぼ通ったことになる。筆者は、これは極めて異常な事態で、今後、日本に大きな禍根を残すと考えている。
 まず、石炭火力や原子力などの発電単価は5~6円/kWh程度で、これだけでこの買取価格が本来の価格の10倍近いことがわかる。しかし、実際はもっと高い。なぜならば、石炭火力や原子力は、発電量をコントロールでき予測可能なため、発電した電気のほぼ全てを使えるが、いつどれだけ発電されるかわからない太陽光は、電気が作られてもそれがうまく使われるとは限らないからだ。しかしながら、電力会社は太陽光発電で作られた電気を買い取る義務があり、このコスト負担は全て電気代に自動的に上乗せされる。
〔中略〕
 ソーラーパネルのようなコモディティは、先進国はコストの面で中国のメーカーに対抗できない。独Qセルズ、米ソリンドラの破綻を見れば明らかだろう。実際に、中国のサンテックなどがソーラーパネル製造を席巻しており、仮に、日本でメガソーラーの建設が進んでも、雇用などでプラスになるのは中国で、日本ではない。日本のメーカーから買うような規制をすることはWTOの協定違反でできないし、そもそもそのような規制がなければ競争力がない日本のメーカーの特定分野に補助金をばら蒔く必要もない。
〔中略〕
 このような話を美談として報道する日本のマスメディアは、思考を停止してしまったとしか考えられない。”

この人、補助金を原子力に何兆円バラまいたか全く分かってない。
メガソーラーが愚策なのだけは当たっているが、理由が違う。

あと最も安いのはガスコージェネの分散発電+熱利用である。
原子力も単価5円ではなく、最新の数値では最低8.9円。
視野狭窄にも程がある。

では思考停止と罵られたマスメディアの報道を見てみよう。


家庭電気料:月70~100円値上げか 再生エネ買い取り(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20120428k0000m020058000c.html
”経済産業省は27日、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を議論する「調達価格等算定委員会」(委員長=植田和弘・京大大学院教授)で、同委員会が決めた価格で再生エネを買い取ると、12年度に標準家庭(電気料金月7000円)で月70~100円の値上げにつながるとの試算を示した。買い取り価格は、一般の意見募集などを経て枝野幸男経産相が5月中に最終決定する。
 経産省は、同制度が7月に導入されれば、太陽光や風力、水力など再生エネの12年度の発電能力は、11年度(1945万キロワット)に比べて原発2基分の250万キロワット増えると想定。値上げ幅は、この前提で試算した。
 今回決める買い取り価格の対象を、新設の発電設備だけに絞れば値上げ幅は抑えられる。ただ、「既存の設備も対象にすべきだ」との指摘もあり、これも含めると負担が増すという。買い取りの対象をどうするかは、経産相が今後決める。
 買い取り価格は太陽光が1キロワット時あたり42円▽風力同23.1~57.75円▽地熱同27.3~42円--など。枝野氏は同日の記者会見で「違和感はない。国民負担は大変恐縮だが、普及を進めて、原発依存度をできるだけ下げる」と述べた。【小倉祥徳】”

藤沢氏は月100円で逆上していた訳である。
あと条件はまだまだこれから変わるというのが実態。

煽動やデマゴーグのツイートをしている暇があったら
夏の電力不足を緩和し効率的に太陽光発電を利用できるスキームを
経産省に実名で提言すべきである。


アリス・イン・ワンダーランドは藤沢氏だけかと思っていたら
mkubo1氏もこのような記事をアップしているようだ。

太陽光の42円買取りは、日本の競争力が失われる愚策(mkubo1)
http://blogos.com/article/37706/

月100円で競争力喪失はあり得ない。
風力発電拡大で寧ろ三菱重工が多いに恩恵を受けることになる。

…そもそもmkubo1氏はマーケット的に見て逆指標である。

 ↓ 昨年末、日経平均が大幅反発する直前のmkubo1氏の見解

世界の中でも、特に日本株が弱い理由(mkubo1)
http://blogos.com/article/25493/
”日本だけは、株価が安値を更新しているのです。
危機の本場、欧州よりも弱いのですよ。
ということは、外的要因によるものではないと考えられます。
日本の企業に悪い要素はなかったのかもしれませんが、政府の政策に悪い要素があったかもしれません。(一部引用)”

…申し訳ないのですが、弱いのはあなたの分析力では。
この後、東証は大幅に上昇しているのですが…


経済学的にまともな分析を知りたければ、
原田泰氏の指摘がお薦めである。

その1:日本では2000年以降に原子力比率が低下し、電気料金も下がっている

その2:「原子力発電比率が高ければ電気料金が安い」は疑わしい
    (イタリアを除外すると相関関係が消滅する)

▽ こちらを参考のこと

『震災復興 欺瞞の構図』(原田泰,新潮社)


※ 但し原田泰氏もコージェネが最も安いこと、風力が経済的なことを書いていない

▽ 風力発電の開発余力は今でも100万kWを超えている(が、電力大手が受け入れない)

『総力取材! エネルギーを選ぶ時代は来るのか』(NHK出版)

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