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流出雑記 

2013/4/27

2013年04月29日 | Weblog

今年は未だコタツが片付けられていない。あまり日が当たらない一階の居間は朝夕まだ寒く感じられる。

モッコウバラがやや遅い開花。2年目の苗はまだもこもこになるほど咲かないけれど、成長が早いモッコウバラは地植えにするとどんどん育つらしい。今は植木鉢で育てているがいつか地面におろしてやりたい。去年花が終わった時期に買って来た。夫が好きだと言っていたので咲いて本人が気付くまで黙っていようと約1年玄関に隠し事を育てていた。昨日、玄関のやつモッコウバラ?と聞いてきたので秘密はめでたく開花したのだった。

花が終わって半値で売っている哀愁漂う苗や、弱っているけどなんだか惹かれる苗をわざわざ買って育てるのが好きであり、今それら紫陽花やミニバラが騒がしいような成長をみせ花芽をふいている。特にミニバラはどんな花が咲くのかまだ見たことがない。

今年は大株に育っているディオレサンスは房咲きに挑戦するらしい。株がちいさいうちは新しく伸びた枝に一輪ずつしか咲かないのだが、今4輪ついている枝がある。

しばらくワークショップに通っている。やっている内容は1分くらいの短い動きを誰かにソロで1回即興でやってもらう。それを見て他の人はすぐそれと同じ動きをするのだが、単に動きをトレースするのではなくて「その人になれ」と言うのだ。

まず1回しか見られない動きを全部正確に出来ないし、覚えている限りのものを思い出してつなげてやってみるのだが、全然違っていたりする。それでも「その人になろう」とすることは諦めないでやる。

今のところ繰り返さずにどんどん別の人のソロをやっては動きやっては動きしている。それで数人分の1分程のソロを見た。1分のソロに特にテーマ等は与えられないので、皆その場で思いついたことをやるのだが、ここでひとつ発見があった。覚えられないということについて。速度が速いと追えないということもあるけれど、ある動きから次の動きへの繋がりに動機が見えないものは覚えにくい。本人の体のなかでは関連があるのかも知れないが、何がどう展開したのかわからなくなるものが多い。

それぞれのダンサーの特徴は1分見ただけでも垣間みられる。びっくりするほど踊る人のひととなりが表れてしまう。私にとってのダンスはこういうものです、と表明せよというようなシビアなものではないのだが、あらかじめ用意し企図せず選び取られた動きを並べてみると、そういうことが少なからず露呈してしまうものだと気付く。各々の発表会になっても仕方がないし、人に渡せるものを自分がどう提示できるかというところはしどころというかしないどころというか、簡潔にしすぎても小馬鹿にしているようだし、なんだか独創的なアイデアを盛り込んだり技巧的なことをしすぎても人には触り辛いものになる。どのように踊り始め、何を踊りとし、なぜ踊るのか、結局そういうことが問われていくもののように思った。

 


2013/4/23

2013年04月23日 | Weblog
久々に遅刻する。
8時に起きて9時半に家を出る予定だったのに起きたら9時過ぎで、でもそれを8時過ぎと勘違いし、昨日の夜に焼いておいた理想的な配合のパンケーキを温めなおし、バターを塗ってメープルシロップをかけておいしいなと思ったりしていた。その後遅れている自覚のないまま電車に乗って、まだ道のりの半分あたり(片道2時間かかる)で電話がかかってきて気づく。
時計が変だとな思ったがもちろん時計は正しい。結果約束の時間より1時間半遅れることとなる。
一時間違いの同じ51分発の電車に乗ったが行き先が微妙に違っていて、聞いたことのない駅名が聞こえてきた。何かおかしいと思っているうちに終点奈良に着いてしまって右往左往する。結局奈良から戻っても遅刻予定時刻着だったけれど。
戻る途中に窓から西大寺の門をみた。広々している。
窓の外の奈良の景色はあまりに長閑で、やや焦る心境とは相入れない呑気さで流れていく。

仕事は休憩時間を縮めたりしながら終える。
帰りの電車はますます連絡が悪く、乗り継ぎに30分待たなければいけない。
近鉄には追加料金を支払えば乗れる特急がある。運賃は倍かかるが、指定席だし、かなり早い。
今日は特急に乗ることにした。
帰るのがいつもよりやや遅くなることをメールする。
肉が食べたいという返信があった。夫の肉というのは牛であり焼肉のことだ。
夫は周りの春の陽気に置いていかれる感覚があるのか、毎年今頃は気分が沈みがちになるらしい。
陽の気を補う牛肉を食べたいと無意識に思うことは実は理に適った食欲なので、そういうときは食べた方がいいと思う。月末で家計としては厳しいけれど今日は焼肉ということにする。
指定席は7人組日帰り旅行の一団が一列向かい合わせ席にしているところの空いた1席だった。仲間に入れずひとりになりきれないこの席に倍の交通費。今日は星の巡りが悪いのだと思う。
7人は会社の同僚、おそらく福祉関係で50代主婦たちに新婚だという若い男性が混ざっていたりする。若い男性は太っている。痩せるにはどうすればいいか主婦たちがアドバイスしている。晩だけ米を食べなければすく痩せるでと言われて男性はそれは難しいですと答える。共働きだそうだが家事はほとんど奥さんがこなしているそうで、忙しさで最近はじんましんが出ているらしい。
主婦、食べたあとすぐ寝てへん?寝たらすぐ脂肪になるで。
男性、あー、しばらくゴロゴロして…から寝ますね。
主婦、洗い物は奥さんがするん?
男性、そうですね。
主婦、じゃあ、洗い物俺するわって言ってみたら?そしたら食べてすぐ寝られへんし、ちょっとのことでも手伝ってもらえたら奥さんものすごい楽になるんやで。一石二鳥やし。
男性、うーん、そうですねぇ。

焼肉。今より歳をとればいつか焼肉が食べたいとは言わなくなるんだろうかと家々の屋根のかたちを眺めていた。

帰り着き、バイクで焼肉屋に向かった。

2013/4/13

2013年04月14日 | Weblog
早朝、まだふとんの中。揺れている気がした。長いあいだゆるい揺れが続く。夢うつつああ地震だこれは地震だと思った。揺れが収まると再び意識が遠のき、もう一度目覚めたら夫がTwitterか何かを見ていた。結構大きい地震があった気がするけど夢かなと聞いたら夢じゃないと答えが返ってきた。
夢うつつに思っていた。もしこれが大地震で、家が壊れるほどだったとしても、夫も猫も側にいて、ふとんの中で、もう防ぎようもなく死ぬのだとしたら今でよかったと。

洗濯、掃除、卵焼きを焼く、里芋とニラの味噌汁。缶にきちきちに入っているスパム。実家にいた頃は缶の肉を食べる習慣がなかったが、夫の実家ではよく食べていたらしい。しっかりと脂気があるので炒め物にいれたり、5ミリくらいに切って表面をよく焼くとおいしい。米にもパンにもあう。

昼からとある応募用紙に英語で記入せよとあり、それとの格闘。motivationと書いてある欄のモチベーションって何だったか、という状態なので、それををまず調べ、動機 と知る。
翻訳サイトに言いたいことを打ち込み英語に変換してもらうが、それがあっているのかどうか、別の翻訳サイトで英訳されたものを日本語訳させるとおかしな日本語になる。という往復を続け、無いも同然の英語力でたぶんこれで合っていると延々続きそうな往復に終止符を打った。

匂いスミレを、摘んで洗って乾かし、卵白を塗って砂糖をまぶしてまた乾かしたスミレの砂糖菓子。さくさくしている。衣のなかに香りが閉じ込められていて、噛むと口の中が一瞬スミレになる。少ししかないので一日ひとつ。
伊豆スミレ開花。
この紫色に惚れて去年連れて帰ってきた。小さい植木鉢にいろんな種類のスミレを育てるのもいいなと思う。山紫陽花も数種集めたい。バラもほんとうは集めたいけれど高い。

キャベツと大根と人参とゴボウとと油揚げと豚肉と牛乳を買ってきた。

お好み焼きが食べたくなった。
大きいのをフライパンで一気に焼く。8割キャベツ。残っていた餅とチーズも入れた。

2012/4/11

2013年04月12日 | Weblog

風呂に入るエネルギーを残したつもりが使い尽くしていた。コタツで1時間だけ横になって風呂に仮眠したら朝だった。

3時間くらいで目覚めたのでぼーっとしながら風呂に入り、パジャマに着替えて燃えるゴミを出してもう一度寝ようとしていた。

今夜は友人の結婚パーティーで、夫も休日私も休日。ふと夫があやこちゃん暇かなあと言った。4月から専業主婦となった妹に電話をかけると1コールしないうちに出た。昼にサンドイッチ大会をしようと誘った。3人でそれぞれ2種類のサンドイッチを作り誰のがいちばんおいしいかを決める。

とりあえず二度寝して10時頃起床。11時に妹宅。まず3人で買い出しに出掛ける。

向かいのパン屋で食パンを2斤サンドイッチ用に切ってもらう。それからスーパーで各々構想するサンドイッチの具材を調達する。

妹は鶏もも肉を3パックも買っている。100g98円安いなと今夜の買い物も一緒にしている。いちごが半額になっていた。デザートにフルーツサンドも作ることにし、ポイップクリームとバナナも買う。

買い物をすませ帰宅。早速具の準備に取りかかる。

夫は照り焼き、妹はクレイジーソルトで鶏肉を焼いている。私はその間すべてのパンに薄くバターをぬっておく。コンロが空いたら私は玉子を平たいオムレツ状に焼く。妹は鶏肉にパン粉と粉チーズをふりかけてさらにトースターで焼いている。夫はじゃがいもを電子レンジにかけてつぶし明太子と和え、焼き上がった鶏の照り焼きはあらく刻んで卵黄を混ぜた。説明したのに妹はなぜかひとり2種という大会ルールを把握しておらず、夫の残りのタラモサラダとをもらい、冷蔵庫にあったソーセージを輪切りににて急遽1種類作った。

私、焼いた玉子にマヨネーズとケチャップ、からし、ガーリックパウダーなどを混ぜたソースをかけて焼いたパンに挟んだ玉子トーストサンド。もうひとつはコーンスープの素を濃く作ってソースにし、パンに塗り、レタス、ハム、玉ねぎ、チーズをはさんだもの。夫、チーズを乗せたパンをトーストしタラモサラダをはさんだものと、照り焼きと玉ねぎ、マヨネーズのサンド。妹、ソテーしてさらにトースターで焼いた鶏とレタス、玉ねぎ、マヨネーズのサンドと、ソーセージ入りのオムレツとタラモサラダを挟んでケチャップをかけたもの。

四つ切りにしてひとつずつ試食する。まずサンドイッチと言ってそれぞれが思い描いたもの、喫茶店、コンビニ、カフェ、それぞれのサンドイッチ観があらわになっていた。

試食の結果、夫のタラモサンドと妹のチキンソテーサンドが甲乙つけ難く特にうまいということになった。私はアイデア賞をもらった。今度おにぎり大会もしたい。

帰り夕方帰宅。

半襟を着けかえるのを忘れていて、急いで付け替え、30分で袋帯いけるかどうか、やり直す時間はないので一発できめなければならなかったが一昨日一度練習しておいたのでどうにか納得のいく着付けができた。夫は茶色のスーツにこの前買った家のかたちのブローチのをつけた。

修学院の駅前でもうひとり着物で行く友人と待ち合わせ、そこからタクシーで向かう約束をしていた。

新郎新婦ともにダンサーなので、会場のなかはほとんど舞台関係者だった。白いタキシードと正面はシンプルでバックスタイルが凝ったデザインの白いドレス姿でふたり入場。

司会は振付家/ダンサー、乾杯は演出家/俳優、余興のダンスあり、新婦の歌う愛の讃歌と新郎の踊りあり。新郎の言葉で話される最後の挨拶も感動的だった。

着物の人は幾人かいた。平服でというパーティーだったので半幅で来ている人もあった。着物の場合着ているのと着こなしているのは全く違い、やはり普段から袖をとおしていないとそのことがわかるということを肝に銘じておこうと思う。

パーティーが終わって外へ出ると男の子が木に登ろうとしていた。あるアーティストの息子さんで、そのうちご夫婦がそばにきた。父はどこまでで行くんだ木登りってのは降りられてこそ木登りなんだぞという。母は行ってみないとわからへん登ってから考えたらよろしいという。その視線の先にふたりの意思でなく自分で手足を動かしているふたりの子供がいる。立って木を見る、で親になる。

久々に会った友人夫と3人で百万遍のビートルズしか流さない店でまじめな話しとくだらない話しを2時までしていた。


2012/4/10

2013年04月11日 | Weblog

短くても毎日書こうと最近。あと風呂に入るぶんのエネルギーを残してさえおけばいいのだから。

小麦がくしゃみをしている。風邪をひいたのか、猫も花粉症になるらしい。しばらく様子見。

表のちいさい椿がかわいいとお隣さんにほめてもらう。ちいさい花を次々咲かせている。ひょろひょろのまま上にのびてしまった枝のかたちを整えるにはどうしたらいいだろう。去年どうしてもミニバラがほしくなって探したが、時期的に花はほとんど終わって枯れかけで売っていたのを連れ帰った苗が本当にミニかというくらい元気に育っている。ディオレサンスも育ち方からみて去年より花数は多くなりそうだ。去年園芸店で買って来たときはほとんどの葉がうどんこにまみれていて、一度葉のほとんどを取ってしまうしかなく、それが育ち盛りの5月だった。それでも花は咲かせてくれたけれど、おそらく苗の思惑より育つことはできなかったと思われる。今年は予防薬も早めに使って万全な状態で開花に挑めるよう仕える。アンバークイーンは発育がやや遅い。

夕方、映画館の方と打合せをする。最近の映画はデータ化されてもうほとんどフィルムではなくなってきているそうだ。映写室に映画を動かす技師の方がいて、途中でフィルムをかけかえるという、したことのない者が想像するに緊張感のある時間が上映時間に平行してあったのだ。映画をみながらそれを強く意識していたわけではないし、むしろ技師の存在が積極的に観客の意識にのぼってくるのは映画にとってよいことではないかも知れない。なくなると聞いたから意識にのぼるようになったのだ。それは失われていくものにかさねる勝手な哀愁とも言えるけれど、そういって更新されることをどうも感じずにいるのも自然でない。そういう微妙な場所で受け止めるものは結構あるように思う。古き良きだけがいいのではなく最先端だけでは情緒に欠ける。

夕飯は昨日作っておいた鶏と里芋煮。こんにゃく発表とごぼうも入っている。あと小松菜と油揚げの煮浸し。伊予かんやや小ぶりのを買ったら剥くのが大変だった。

 


2013/4/9

2013年04月10日 | Weblog

昨夜寝たのが遅かったので眠怠い目覚め。
奈良で午後から仕事だが、とにかく仕事場が遠い。山奥。1時の開始に間に合うのに9時半に家を出なければならない。12年仕事をしてきたなかで最も遠い。6月まで週一で通う。お昼に冷凍ごはんをチンして昨日のもんじゃ焼きの具の残りの刻んだちくわときゃらぶきでおにぎりを作り持って出る。
近鉄に小一時間ほど揺られ、うとうとするが、降りる駅を逃すと30分は次の電車がこないところなので念のためアラームをセットしておく。近鉄は奈良方面に近づく程乗客の顔が素朴になっていくかんじがする。ハイキングの格好をした中高年の女性をよく見る。駅から描きに来ている方にひろってもらい30分ほど車で走ると山深くなる。長谷寺や室生寺のあたりをレンタカーをかりてめぐるといいかもしれない。雨の神様の竜王が住む穴があるらしい竜穴神社も前を通るので外から見ているがずっしりした木に覆われ深い緑が湿度をもっていて、なんだか磁力を感じるので気になる。

仕事を終えて戻る往復正味5時間。仕事以上に距離を移動する疲労感。座れても疲れる。

午後は家にいた夫に夕飯を頼んでおいた。玄関をあけると魚のにおいがした。いつもしないのになぜか黒いカフェエプロンをつけている夫。鍋のなか、キッチンペパーの落とし蓋のしたにイワシが並んでいるのが透けて見えた。しょうが煮。イワシのわたを取る時服が汚れないようにエプロンをしたのか気持ちの問題かどちらかだ。夫、イワシってサーディンなんやなという。言われてみればオイルサーディンはイワシだが、ああいう油漬け状態をオイルサーディンと呼ぶと思いこんでいた。イワシをオイルでサーディンしていますという理解だった。しかし実際はそうでなく単に「油イワシ」だったということだ。携帯のアラームが鳴る。サーディンを煮る時間がはかられていた。

いつものピーマンとちくわを和えたの。キャベツのみそ汁。初挑戦のしょうが煮は臭みもなくおいしくできていた。

明後日、出席する結婚パーティーに着物を着ようと思い、着る予定の小紋と袋帯をだしてきて久々に着付けをした。一回目の帯はお太鼓が体のバランスに対して大きすぎ、帯揚げも色がうるさく、帯締めにはもっとアクセントがほしいと思い、二回目で落ち着いた。掛け襟は明日白にかえよう。

 


2012/4/8

2013年04月09日 | Weblog

 

晴天。
午後から大阪で仕事。その前にお世話になっているアトリエ主宰の方の二人展を見に淀屋橋までいく。
御堂筋は車がみんな同じ方向に走っている。それと同じ方向に流れていく。昼どきのオフィス街。あちこちでランチの看板が出ている。
ギャラリーは喫茶店を兼ねていて、12時過ぎ、混んでいるのではという予感があった。案の定、店はサラリーマンでいっぱいだった。数十年の年季が感じられる店内。日焼けした美味しんぼ、造花の背丈くらいあるサボテン。店の壁面全体に絵がかかっているので、見るには昼食中の人びとの真横に立たなければならない。とりあえず1時前にはすくだろうから、それまで待つことにした。店に来る人はたいがい600円の日替わりを頼んでいる。トンカツにサラダやケチャップのスパゲティーが一皿にどっさり盛り付けられている。それにごはんと小鉢、コーヒーつき。
それほどお腹はすいていない。案内ハガキにはコーヒー券がついていたがこの混みようのなかで無料のコーヒーを一杯というのも居ずらく、中で最も値がはらないバタートースト200円とコーヒーを注文した。
トーストは4枚切りより厚いのを半分に切って出された。皿の下には白い花模様の切り紙が敷いてあり、柔らかいバターが小皿にたっぷり添えられている。
半分はバターをぬり、もう半分にはバターの上からコーヒー用のグラニュー糖をぱらぱらふりかけた。
1時前にはふんだとおり人がいなくなり、古い壁に所狭しとかけられた絵を見てまわった。

店を出て御堂筋線から中央線、森ノ宮。アトリエ近くの玉出の前で、小柄なおばさんが静かな調子で話しかけてきた。どこかからだに調子の悪いところはないですか? 手かざしでもしてくれるつもりだったのか、聞こえなかったふりをして通り過ぎた。

仕事を終えて京都に戻る。
3月に大学院を卒業した後輩のやや遅いお祝いをうちですることになっていた。当初の予定は3月末だったが、夫の風邪でながれた。
午前中だけ仕事だった夫が買い出しと準備をしておいてくれた。
メニューはもんじゃ焼きなので帰ってからの主な準備はキャベツを刻む。
もんじゃ焼きを夫に作ってもらって食べるまで見たこともなかった。ネギ焼きに近いものと想像していたので、麺をぶつぶつに切って炒めはじめ、ゆるい生地を流して焼くというか煮詰められた完成形を目にしたときの終わりなき感は衝撃的だった。でも食べてみると今までにないとろとろソース味の粉もんはくせになり、翌日ももんじゃ焼きを作ってもらった。

7時半に主賓到着。1時間後にもうひとりやってくる。
もんじゃはプレーン→キムチ→キムチチーズ→明太子もち→明太もちチーズと味を展開していく。最後に行くほどおいしい。

食後昨日作っておいた大きなプリンを皿にひっくり返して四方からつつき、手土産の苺やお菓子をつまみながら3時前までいろんな話しをした。


2013/4/7

2013年04月07日 | Weblog

昨日の台風と呼んでいいような春の嵐が満開の桜を吹き散らし、この土日に予定されていた人びとの花見予定もおそらくかなり散らしたもよう。
朝の道には薄桃色の水たまりができている。
花を咲かせたハボタン。正月前はいつも買うかどうか迷って買わないのは、徐々に中央がのびてかたちが崩れ、春になり黄色い花を咲かせた姿があまり好きになれないから。ハボタンに罪はない。でもあの状態を見るとやりきれない気持ちになる。

午前中はまだ降っていた。前日宇治の実家に帰っていた。その日は出産したいとこが里帰りしているので、母と妹たちと新生児を見に行った。いとこの実家へ行くのは小学生以来だった。部屋はリフォームされて白い壁紙に明るい色のフローリング、ソファがあり、昔あった重たげなタンスなどはなくなっていた。玄関を入ってすぐソファの上にうごうごしているのが見えた。2400gで生まれた小さい女の子。いとこはこれでも少し大きくなったと言っていたがそれでも猫よりずっと小さい。こっちを見ている。口と手足をよく動かす。動かすというか動いてしまっている。動いてしまう手で顔を引っ掻いてしまうから傷ができるらしい。その顔は新生児にとってまだ自分のものではないようだった。からだの全容も舵の取り方もまだ把握できてない人。自分ということが言えないけれど、でも間違いなく人のかたちをもっている。かわいらしさより立派な人だと思った。

いとこは痛いのがいやで無痛分娩で産んだらしい。私より3つ年上でそういえば昔からあまり自分に無理を強いない人だった。陣痛が始まったのは下腹が張るのでわかり、痛みはないけれど産道を通ってずるっと出てくる感じはよくわかったという。痛みに耐えることがないぶん器官のなまなましさを感じられるお産体験談だった。無痛分娩をいとこ以外に選択した人を知らない。自然分娩より費用がかかるのと産みの苦しみを味わってこそ母となれるという考えが根強いため。まず反対する考え方だからと旦那の両親にそのことは黙っているらしい。

伯母がケーキをだしてくれた。親戚の家でよばれる洋菓子とはまさにこれと思ういちごショートだった。

去年結婚した真ん中の妹はそろそろ子供を欲しいようで、この日は久々に一緒に実家に帰り、子供の頃に風疹の予防接種をしていたかどうかを母子手帳を出してきて母に調べてもらっていた。妊娠中に風疹にかかると胎児に障害が残る可能性があるらしい。今流行っている風疹。妹は予防接種を受けていたことがわかった。ついでに私も見てもらったら、風疹だけ受けていなかった。

なぜかタブレット端末を持つことにした母の自分じゃ全然わからない初期設定を妹とふたりでするはめになった。たぶんこうだろうという予想で各種設定し、どうにか使える状態になった。妹とこたつで寝た。

朝の岡崎での仕事は地下鉄東西線で移動。桜はあの嵐にあってもまだお花見をしても寂しくないくらいに花が残っていた。

1時頃仕事を終えて外に出ると青空がみられた。でも肌寒い。着物で観光の女性たち。レンタルだとわかるのは草履が同じだから。バスで帰る。観光客で混んでいたが銀閣寺道でほとんど降りて行った。あとは地元民がぽつぽつ揺られている。老女、ひとりでしゃべりつづけている。ひとりごとではなく誰かにむけて一人掛けの席で前を向いたまま。

修学院で降り、やおたみで玉子、豚ひき、牛乳、キャベツ、だしの素、ケチャップを買って帰る。

一日ぶりに家に戻ると玄関先の植物があれと思う程成長していて驚く。伊豆すみれがもうすぐ咲く。

仕事に出ていると思っていた夫は午後休みだったらしく家にいた。2時過ぎてお腹が空いていた。冷凍してあった食パンを焼いてマヨネーズとケチャップとマスタードを塗り、焼いた玉子ををのせて食べた。

昼間のテレビはゆうつの引き金になる。つけっぱなしの部屋にいるとのうみそが溶けそうになる。自分ではつけない。液晶を叩き割る。イメージ。テレビを消す。 掃除、洗濯、一通りの用事をすませ少し眠り夕飯を作る。

にんじんわさび醤油ごま和え、ジャーマンポテト残り、しめじかき玉汁、厚揚げとキャベツ味噌炒め。厚揚げ冷凍するといまいちだ。


2013/4/4

2013年04月07日 | Weblog
朝から長岡で仕事。
某量販店内の屋上にプレハブみたいな小屋が立っていてそこが会場。
同じ時間帯にとなりの部屋では子供向けの何かの教室をやっていて先生の声や泣き声などが聞こえる。同じ歌が何度も繰り返される。
ビタービター、コーヒー×カカオと書いてある缶コーヒーを買ったがハズレ。飲みきれない。

ポーズを終えてサンドイッチをかじり梅田へ向かう。お世話になっている先生の個展にいく。
いつまでも構造が把握できない大阪駅。
モデルをつとめさせてもらった絵が3点出ていた。その場にいると画家にこの方がモデルさんですと紹介されるので、画廊に来た方や画商さんに挨拶をするときの何とも言えない微妙な居心地。
初日のパーティーには出ずに失礼し、京都にもどる。
駅ビルのなかでグランディールの白味噌ベーグルを発見した。
駅ビルのなかには、なんのためにあるのかわからないぽかんとした人のいない空間がある。そこに行って階段に腰かけベーグルを食べた。他にはぽかんとした老人が3人くらいいた。

稽古場にいき、ひとりで一時間ほどストレッチと発声をする。わりと努めてきちんとしていなければならない場所からどうぞと稽古場の床に自分を放流する。
それから野渕基礎稽古に参加。
その後下鴨に移動し打合せもした。
忙しかったというか、おかずの詰まった弁当箱のような一日だった。帰ったら12時過ぎていた。

2013/4/3

2013年04月04日 | Weblog
朝、小麦は私が目が覚めると朝のあいさつをしにくる。にゃーと顔の近くにやってきて顔を除き込み頭の辺を往復しながら起こそうとする。
おなかが空いているのだと思う。

寿司あけの胃がまだやや重く、ドラッグストアでおまけしてもらったなた豆茶をいれてみた。小麦は軽快な音をたててキャットフードを食べている。猫の食事や水をのむ音を聞くのがすきだ。おなかが満ちると、顔の周りを毛づくろいする。うちととなりの家の壁のあいだでかりかり音がする。姿は見えないが時々あらわれる。小麦はそれほど気にしていないが、小梅は壁の方に向かって耳をピンと立てている。音は壁の方から天井にまわり面積の小さい足の裏でとたとた走っている。

夫はうちの一番奥にある、浴室と洗濯機置き場のあるいまいち片付けようのなかったスペースを活用したいと片付けはじめた。
どうしても物をしまうための何かが必要で、ホームセンターに行ってみたが、よさそうな物いれは在庫切れだった。
帰りに米を買う。
重いので米を買うのは夫の役目になっている。いつもの米屋は休みだった。うちの近所に測量販売所というのがあることがわかり、そこで5キロ1700円のブレンド米を買った。どこの米のブレンドなのか聞けばよかったとあとから思った。
スーパーで新じゃが、新玉ねぎ、牛乳、コロッケ、粒ピーナツという菓子パン、いい牛すじを見つけた。
帰って牛すじを下ゆで。新ジャガと肉じゃがにする。
夕飯は残っていたニラとにんじん、玉ねぎ、キムチのチヂミ、春キャベツみそ汁、ちくわピーマン和え。
毎月一日は包丁研ぎの日とさだめた。去年一人暮らしのときから使い続けていた包丁を新しくし、そのとき砥石も買った。私はシャープナーでいいやと思っていた。
砥石といったのは夫で、研ぐのも夫。どうしてなのか2種類いると、粗さの違うのを2種そろえた。そのこだわりが功を奏しているのか研いでもらうと刃のところに艶がでてとても気持ちよくはたらくようになる。