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流出雑記 

2013/3/30

2013年03月31日 | Weblog

夫福井から戻る。福井駅で江川の水ようかんを買おうとしたが並んでいたのでやめたらしい。かわりに京都駅でtawawaの丸ごとかぼちゃをくりぬいたかぼちゃプリンを買ってきてくれた。自分用にはいちごクリームのモンブラン。夫は苺菓子が好きだ。たぶん本物の苺より。

久々にみた夢。真ん中の妹と海外旅行に来ている。街並みはパリを基本としているが、少し歩くとアウシュビッツ強制収容所のだだっ広い原っぱと整列したバラックの風景につながっていたり、路地に入ると韓国になって、通貨はウォンに両替した。

ガラスのショーウィンドウに並ぶ大きなバゲットサンドを売っているのはフランス人だ。ウォンでいけるかなと言いながらサンドイッチのひとつを指差しお金を渡すと買うことができた。今まで行ったことのある外国がコラージュされた外国だった。歩きながらサンドイッチにかじりつき、たのしいなと思った。

いよかんを剥く。いよかんがなくなればはっさくを買いはっさくがなくなればいよかんを買うこの時期。そして時折苺。

午後から大阪で仕事。
仕事着を薄手のワンピースに替えることにする。ワンピースというか正式名称あっぱっぱ。

京都駅は混んでいる。大阪方面行きも混んでいる。

以前朝の仕事で、慣れないラッシュのJRに乗って神戸へ向かう途中で気分が悪いような気がする、人と電車に酔ったかなと思っていた。高槻が過ぎたあたりでいやこれは貧血だと自覚した。吐き気と腹痛が一気に来て、立ってられなくなったのでしゃがみ込んだ。横に立っていた女性が大丈夫ですかと声をかけてくれたが誰も席を立ってはくれず、うずくまったまま新快速が次に止まる新大阪までさほど遠くはないはずだ、とりあえずそこで降りようと耐えながらあんなにも車内アナウンスを待ち焦がれことはなかった。
それ以来新大阪のアナウンスを聞くとささやかな解放感を伴うようになった。
電車の窓から見る桜。満開は近い。

桜橋口から地下道をいく途中に好きなパン屋がある。ここのフランス生地のクルミぱんを通るときは必ず買う。朝は焼きたてのときもある。夫はPAULのクロワッサンが好きなので阪神百貨店の地下にも寄ってクロワッサンをひとつ買う。明日の朝でもトースターで温めなおせば焼きたてのようになる。と思ったのに翌日焼き直さないまま食べたらしい。

ウォン・カーウァイの『恋する惑星』を見た。トニー・レオンに恋するフェイ・ウォンが彼の部屋の水槽に勝手に入れるための金魚を飼ってきた。綿菓子の袋のように空気をパンパンに入れて膨らませたビニール袋の4分の1くらいに水が張られ袋の底を金魚が泳いでいる。お祭りですくう以外に金魚を買いに行った記憶があることをふと思い出した。

実家の庭には池があった。大じいちゃんが掘って作った池らしい。そんなに広くはないので大きくても2、30センチの鯉が泳げる程度の池だった。お祭りの金魚でも時々大きく育ち、何年も生きたのもいた。冬になるとサギが庭に舞い降りて鯉を狙いにきた。縁側のガラス戸越しに見るサギは鴨川の河川敷から見るよりずいぶん大きく、きっぱりとして切れ味のよい白い姿をしていた。冬の庭に前触れもなく降り立つ姿はなにか神聖なものをみたような気にさせる。夏場は水をいれてやらないと水位が下がったが、少し湧いてもいるらしかった。隣にあった近畿電気が大きな立て替え工事をしたときに地下を掘った。そのとき水質が変わってしまったようで、流れ込んだ水のせいで一度皆死んでしまった。それから水をすべて抜き、父は水が湧いていたところをセメントで塞いだ。そして鯉を買いにいこうと鴨川沿いにある鯉屋にいった。ホテルの日本庭園に泳いでいるようなのから稚魚まで、いけすは大きさ別に仕切られて錦鯉がたくさん泳いでいる。金や銀やまだら模様のうごめき。上から見て赤と白と黒のバランスがいいやつは高いやつと教わった。鯉だけでなくお祭り用の金魚やらんちゅうなども売っていた。10センチくらいの鯉を選ぶ。どれがいいか選んで店のおじさんにすくってもらう。父が何種類か、私は金色の鯉を選んだ。あと、尾びれがオーガンジーのように透けて長いコメットというのも買った。選んだ鯉たちは袋に入れられ、空気入れで酸素を満たして渡される。買って帰っていきなり池には放さず、数時間袋のまま池につけて水温を近づける。いきなり慣れない水に放すとショックで死んでしまうことがあるそうだ。ころあいをみて池に放す。この瞬間を見るのが好きだった。ここはどこだろうとさぐりさぐり泳ぎだし、奥にある岩の影に隠れたり、ものすごいスピードで泳いだり、うちの水に慣れて落ち着くまでを見ているのが。最初は人影が見えると隠れたりしていたが、そのうち陸に上がってきそうな程口をぱくぱくさせて寄ってくるようになる。元気に育つのもいれば数日で弱ってしまうのもいた。私が選んだ金はその後よく生きて、丸々になり池のボスになった。機敏なのとおっとりしたの、鯉にも性格があるようだった。

現在池には何もいない。少し前まで亀が一匹いたが春が来ても姿を見せず、いなくなってしまった。ほっておくと蚊になるボーフラを柄杓ですくって庭にまき、妹は退治していた。

もし家を建てることなんて一生のうちにあれば、小さい池がほしい。 ここに現時点での庭プランを記す。

池にいるのは赤金。地面はニオイタチツボスミレで地面で覆われ、まだつめたい春のうちはむらさきの地面になる。それとすずらん。椿は乙女椿か十八学士とか千重咲きのものと、五月姫とか紺侘助のような濃くて小さい赤のもの。梅や桜は植えない。外でたくさん見るのでいい。桜が終わってから黄色いモッコウバラをもこもこに咲かせる。これは夫が好きというから。6月あまりたくさんさかせるとこわくなるので行灯仕立てに留めたトケイソウ。濃い紫の鉄線。バラは厳選した品種を5つくらいまで。携帯に保存されているほしいバラリストはその数をとっくに超えているけれど選ぶ。赤や黄色の強いものでなくモーブ、ベージュ、アプリコットくらいの色味。芳香は強いもの。紫陽花はいまうちにある、去年花が終わりつつあって半額で売られていたのを買ってきた八重咲きの。ピンクの花だったが今年は青で咲かせたいので青い紫陽花の肥料というのをあげてみている。あとミヤマ八重紫、伊予星屑。このふたつはこの前園芸店で見かけた。前から近所の庭で見かけてこの紫陽花いいなあと思ってた真ん中が濃い青でまわりの花が白いのガクアジサイは多分清少納言という品種だ。盛夏は緑でいい。秋は銀木犀と秋のバラ、紫式部。菊の魅力にはまだ触れていない。果樹はいよかんかはっさくの木とイチジク。

和花と洋花が混在しているが、開花時期がずれるのできっと大丈夫だろう。という夢想。

 

 


2013/2/28

2013年03月29日 | Weblog

小雨。

昨日、昼間家をあけていて夕方帰宅し、風邪で寝ている夫の体温を計ったら38.4℃。滅多に風邪をひかないぶんこの年度末にまとめてひいたよう。500mlのビタミンウォーターを渡すと一気に飲み干した。翌日の福井へ打ち合わせに行く予定は無理なんじゃないかと思っていたが、翌朝、なおった、と言ってシャワーを浴びおじやを食べて無事福井へ向かった。

病床になっていた布団の敷き毛布と掛けカバー、枕カバー洗う。

絵を描く。あまり進まない。不透明より透明水彩のほうがあっているのかなあ。abさんごをまずフラットな気持ちで読んでみたいと思ったり、真宗の思想について知りたいと思う。

夕方KUNIOの「椅子」を見に造形大。終わってから北さんに会いヴィレッジでなんだかんだ4時間くらい話し、玉子と納豆とネギを買って帰る。


2013/3/26

2013年03月26日 | Weblog

天気はいいが気温の低い日が続く。

夫引き続き風邪だが朝仕事にでて、配達の途中で急に戻ってきた。寒さに耐えかねて暖パンに履き替えに帰ってきたのだった。もう冬まで要らないかとかさ張る真冬の防寒着はまとめて洗濯し、圧縮袋に入れて仕舞っておいたのをまた引っぱり出してきた。

月末は食費の財布も枯渇するので鶏むね肉が活躍する。ここ数日仕事で昼に出ていることが多かったので、今日は時間があるからカラアゲ。いつもは鶏をフォークで突つき、味を染み込みやすくしたうえで調味料を揉み込んで一晩置いていたが、鶏肉の水分が抜けることでパサパサするのを防ぐには、突つかず、調味料には30分だけ漬けるという説があるのを知り、そっちを試すことにした。

昼前に夫帰宅。すぐコタツに潜って仮眠。春雨とキュウリの酢の物、油揚げと玉ねぎのみそ汁、カラアゲ。さわさわ鶏が色づくのを見計らって2度揚げる。

配膳して起こすとのそっと起き上がり食べ始めたが、いつもなら平らげる量を半分残した。カラアゲを残すということはかつてないことだった。風邪だなと思う。

夫仕事の続きに出る。

洗い物、洗濯物干し、掃除。

秋に買ったにおい椿今日咲いた。想像以上に小ぶりの花で薄桃色、肝心のにおいはというとレンゲに似ている。が近づいて嗅がないとわからないくらいほのか。桜もこういうにおい方をする。

絵を描く。3種類の水彩紙を買ってきた。どれが自分に合うのか検証したい。以前もらって使ったことのあるアルシュという紙は相当な高級紙だったと知る。いい紙使わないと仕事させてくれないとある画家が言っていた。私にはまだ紙の善し悪しもその影響もわからない。以前は描くところがなくなるまで描き込まないと気が済まないようなところがあったが、最近過去の絵を見て窒息していると思うことがよくある。水彩なら水を含ませれば時間が経ってからでも色を取ることができる。そうやって過去に描いたものに隙間をつくる作業と白紙から始める作業を平行してやる。一枚にかかっていると紙がぐずぐずになるし、見過ぎてよく分からなくなってくるからそのくらいがちょうどいいような気がする。

今日は最寄りのスーパーに牛乳を買いに行く以外は外出しないと思って化粧をしないでいた。

夕方6時過ぎ電話がなり、今日これからの仕事の代打に行けないかと聞かれた。会場は30分以内に行ける距離で行けないことはないし、お世話になっている会なので向かうことにした。タクシー代も出すとのことだったので、電話を切ってすぐMKを呼び、少々お時間かかりますと言われ、その間に急拵えの化粧、着衣だったので描きやすそうな菜の花色のワンピースと靴を選び、ピアスを付け、お茶をポットに入れてしばらく待ってもタクシーが来ない。もう自力で大通りまで下って拾おうと電話をするとまもなく着きますと言われ、じゃあ、と待つことにした。外に出て待ち、何台かの車を見送ってようやくタクシーがきた。運転手さんはお待たせいたしましたといつものMKの丁寧すぎる接客で、そんなんじゃ胸焼けしそうだからもっとあっさりでいいという思いでいっぱいになり黙った。そんなマニュアル対応じゃなくていい。話す気になれない。タクシーのなかはマクドのにおいがした。

仕事場に着き、約1時間遅れでポーズをはじめる。休憩を縮めても予定の6ポーズはできなかったが5ポーズなんとか時間内でやれた。帰りは主宰の方に車で送ってもらった。車内は冷房が効いている。居眠りで2回事故をしているので、眠くならないように冷やしているそうだ。感謝され、予定になかった収入を得た。

帰るとコタツで沈没している夫。あまり食欲もないようだが、薬を飲むのにトマトスープを少しと栄養ドリンクを飲み、小梅を連れてベッドに入った。

牛乳700ml、全卵2個、黄身1個、砂糖60g、ゼラチン10gで1個のプリンを作る。明日友人の卒業祝いをうちですることになっている。夫が快復すれば。彼女はプリンが好きと言っていたので大きなプリンをこしらえようと思いついた。牛乳と卵と砂糖を火にかけて沸騰直前におろしてゼラチンを溶かし込む。たっぷりカラメルを敷いた型に漉しながら流す。鍋に残ったプリン液を舐めたらかなり甘さ控え目に感じられた。うちではきび砂糖を使うため、グラニュー糖よりあっさりに仕上がるのかも知れない。卵豆腐みたいだったらどうしよう。上からさらにメープルシロップをかけるか、練乳でもかけて…。

そして仮に明日延期になってもこのプリンは卵と牛乳たっぷりで滋養のある病人食となる。


2013/03/25

2013年03月25日 | Weblog

ストールを置いてきた日に限って風が冷たい。
月曜は8月まで毎週森ノ宮に通うことになった。出町柳から京阪。昨日珍しく京阪に遅れがでたと昨夜のニュースで言っていた。カラスの巣から落ちたハンガーで電気系統に問題が出たことが原因らしい。

perfumeのレーザービームという曲をiPhoneに入れて約1ヶ月、まだ飽きずに聞いている。なぜか癖になっている。

京橋で環状線に乗り換える。大阪城公園にピクニックらしいリュックを背負った春休みの子供たちがホームにたくさんいる。

森ノ宮の駅はきれいになって駅前に新しいスーパーが出来た。玉出の町にKOHYOが出来てしまった。駅前は飲み屋が密集していてやや油臭い印象の森ノ宮。

ポーズ中はいつもラジオが流れている。FMココロという局の。いつも同じ曜日の同じ時間の放送だから同じ女性の声。ラジオ向きの声というのは確実にあるなあと耳触りの良さを実感する。月曜はあまから手帳の人のグルメ情報などがある。電話でその人につないでグルメ情報を聞くのでグルメな人の声はいつもくぐもって届く。火曜は放送作家のおすすめ舞台情報をお届けしますと言っているがどんな公演をおすすめしているのだろうと毎回思うが確認はしていない。

石油ストーブの油がポーズの途中で切れたが、耐えられる季節になった。

帰りの京阪で座ってから深い眠りに落ち、久々に出町柳で駅員さんに起こされるまで気を失っていた。

少し買い物をして帰る。夕飯は一昨日作った鶏のトマト煮、昨日作ったふろふき大根とネギしょうが味噌、ほうれん草も茹でてあるので何かしらで和えるだけ。

帰ると夫は布団に潜っていた。風邪気味らしい。

ごはんはもう少し寝てからにするというので先に食べる。ほうれん草は残っていたクリームチーズと胡椒で和えた。ふろふき大根をよそっている間に小麦がほうれん草を食べていた。チーズのにおいか。

テレビで後世に伝えたい歌謡曲というのをやっていた。いつでも夢を、津軽海峡冬景色、舟歌、時の過ぎ行くままに など。

坂本九の上を向いて歩こうが流れた。本人が歌うモノクロの映像、何度も聞いたことのある歌なのに、この人の歌う声がどれだけ豊かであるか、これはものすごいとはじめて気付いた。取り上げられている歌手は当然誰もがとても上手いし、情感豊かに歌い上げられる曲が流れるなかで坂本九の声だけが一線を画していた。この感じを的確に言い表せない。流れたのは1分ないほどだったのに不用意にも涙がながれてきた。なんだろうこれはとひとり飯で坂本九に涙する春の夜。

 


2013/3/22

2013年03月08日 | Weblog

2月末から3月頭にかけて公演2本の怒涛の日々が終わり、冷えたり緩んだりしながら徐々に春が溜まってくる。溜まると言ったのは、木の芽花の芽をみていると日に日に膨らんでいくのがそう見えるから。春は命が張るのでハルなのだと聞いたことがある。芽吹いて咲いて実って冬枯れる。周期が巡ってくる。それでもうすぐ桜も咲く。

80年生きるとして四季に例えると0~20代が春、20~40代が夏、40~60代が秋、60~80代が冬になるなとぼんやり考えていた。その季節がどういう特徴をもっているか、四季を生きることに重ねると、その時期どういう処し方をすればいいかのヒントがあるように思う。季節の移りに触れないでぞんざいに過ごすと見落とす。自分もただ移りのなかに発生した移りの途中であると。定点にあるように錯覚する。そんなことは生まれてこの方一度もないことだった。

玄関のばらの新芽が動きだした。出たての葉が赤いのはなぜか。クロッカスの球根も芽ネギみたいな細い芽をたくさん出したところから青いつぼみを次々と咲かせ、におい菫も開花、嗅ぎたくて買ったニオイ椿はまだつぼみ。伊豆菫と、か細くて冬を越したのかどうか気がかりだった日本オダマキもちゃんと葉が出てきた。菫もオダマキも西洋のものは力強くて花も派手。異国の地で育つことのできるくらいだからそうなのか。紙細工のような密かさには魅入る。でも重たいフレンチローズにも魅了される。先日画家宅で見せてもらった白い春蘭がとても美しかった。こればっかりは胡蝶蘭がただのにぎやかしではないかと思えた程。

春はやっぱり花の話題が多い。

花粉症の改善に効果があると聞いて、数ヶ月間カスピ海ヨーグルトを母から譲り受け、培養し食べ続けてみた。レモンを漬けた蜂蜜をかけて食べるのが気に入っている。しかしどうも効果は感じられず、結局今年もアレグラ頼みとなる。昨年まで処方箋がないともらえない薬だったが、今年から市販薬になり、耳鼻科で待たされずドラッグストアで買えるので助かる。猫たちはそろそろ冬毛が抜けはじめる頃。

隣からやや花の咲いた菜の花をもらった。さっと茹でる。すり鉢でピーナツを荒くひいて和える。

3本198円は高いと思いながらホワイトアスパラを見つけて買ってしまう。オーランディーズソースで食べてみたくて黄身やバターで作ってみたが、ごまドレッシングかマヨネーズが勝る気がした。

寒い間常に飲んでいた甘酒もちょっと重たく感じるようになった。この冬夫はそれまであまり好まなかった粕汁を好きになってくれた。

酒粕常備生活に別れを告げ、春キャベツ新じゃがイチゴ。練乳って素晴らしいと思う春。