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流出雑記 

2012/11/12

2012年11月13日 | Weblog

唇が乾燥し、夕飯の献立を考えるのにまず土鍋の図が浮かび、猫が布団に乗ってくるようになった。

一昨日キムチ鍋。韓国に行ったときに土産物屋で、日本人の作るキムチ鍋は水っぽい、このごま油でこの唐辛子粉とこのキムチを最初に炒めるのだ、とセールスされながら教わった。それを参考にショウガとニンニクも擦って最初に炒め、後は母がお気に入りでよく食べている叙々苑のキムチ鍋スープを思い出して味噌などを足す。しめは中華そばを入れる。昨日鶏団子鍋。鶏団子には花椒を効かせ、野菜はキャベツ、ネギ、春菊、ポイントはごぼう。しめはうどん。今日は味噌バター鍋で鮭なんてどうだろう。その場合しめは雑炊。

最近の悩みは夜になると台所になめくじが出ること。どこから侵入してくるのか、何をしているのか壁や床にひっついているのを一晩に一匹は見つけてしまう。最初はティッシュごしに触るのもイヤだったが、もう最近は見慣れてしまった。最初は窓から捨てていたが、あまりに毎晩あらわれるので同じやつなのかも知れないし、違ったとしてもこの方法では増える可能性を残す、と気付いて、キッチンペーパーに包んでその上から輪ゴムで巻き、燃えるゴミに捨てている。もう何匹そうやって葬ったことか。そんな業を増やしているので極楽へは行けないかも知れない。なめくじのせいで。薬を使った方がいいだろうか、効果的な撃退法があるだろうかと検索する。夜行性、雄雌同体、家族で行動するので一匹見つけると数匹いる。飲み残しのビールを張って置いておくと朝には団体様で溺死する。その方法は後が恐ろしい。

そうやってなめくじの履歴を増やす途中、ふとあれは食べられるのだろうか、と思ってしまった。カタツムリの殻が退化したものらしいのでひょっとしてと調べてみた。生ではだめだが、火を通せばどうも食べられるらしい。見慣れるまでどうやったって、なめくじ と 食べ方 という言葉がつながるはずなかったのに慣性とはおそろしいもので、拒絶を通過しの対象への解釈、視野が広がると、新たな角度から対象を見る事が出来てしまう。 やっぱりエスカルゴバターで調味するのがいいのだろうか。

もちろん食べません。

と明言しておくことで、夫が「なめくじ 食べ方」という検索ワードを履歴のなかで発見してしまって、鍋に浮いている椎茸の細切りに箸がのびない、なんていう事にならないだろう。


2012/11/1

2012年11月01日 | Weblog

いま日付を12月と打ち間違い、いや暮れはまだ早いと思ったが、案外、今年も終わりに差し掛かっているではありませんか。

数日前、うっかり外に出してしまった小麦が5日間ほど帰らなかった。もともと野良でこの家の周辺のことも知っているので、野良をしたことのない箱入り小梅が出てしまったときほど焦らず、待っていた。野良だった子はやっぱり外にいたいのだろうか、とも思った。でもこれからの時期は家のなかの方が温かいし、こたつなんていう文明の利器もあるのに。

日中は近所のお屋敷の縁の下に潜んでいる様子で、夜になるとそっちの方へごはんの器を鳴らして呼んでいた。うちの近くまで来ていたりもしたが、なかなか触れる距離まで来てくれない。ある夜に外に煙草を吸いに出た夫に寄って来たらしく、そのまま抱きかかえられて戻った。その日からものすごく甘えるようになった。朝起きると目の前に小麦の顔がある。足踏みしながらすり寄ってころにゃんする。小麦は冷たい風吹かれたウールと乾いた土の、外のにおいになっている。家に戻って数日経つがまだ外のにおいがする。でもこのにおいはなかなかいい。小梅は毛布のにおいがするので顔を埋めると眠くなる。今の時期は特に冬毛で毛布だ。冬毛は、毛並みを作っている毛とは違って、羽毛のような細くて柔らかい毛足の短い白い毛で毛並みを逆立ててみると全身それに覆われている。温そうだがそれでもやはり暖かいところが好きなので、小梅は出したばかりのパネルヒーターの真ん前を今年も陣取っている。小麦もホットカーペットの上になるべく接地面を広くするように寝転がっている。

先月の家賃を払いに行ったら、まだしばらく居はりますかと聞かれた。この家に来て来年1月で5年目になる。6年目になると家賃を2000円上げたいと言われる。そろそろ本腰で引っ越しを考えなければならない時期にきた。次はもう少し南下し、気密性の高い家に。

着付け習って4回目。肌襦袢から名古屋帯まで手順はほぼ入った。着丈とか襟元が毎回きちんと決まるように。つまり回数。