晴天。
午後から大阪で仕事。その前にお世話になっているアトリエ主宰の方の二人展を見に淀屋橋までいく。
御堂筋は車がみんな同じ方向に走っている。それと同じ方向に流れていく。昼どきのオフィス街。あちこちでランチの看板が出ている。
ギャラリーは喫茶店を兼ねていて、12時過ぎ、混んでいるのではという予感があった。案の定、店はサラリーマンでいっぱいだった。数十年の年季が感じられる店内。日焼けした美味しんぼ、造花の背丈くらいあるサボテン。店の壁面全体に絵がかかっているので、見るには昼食中の人びとの真横に立たなければならない。とりあえず1時前にはすくだろうから、それまで待つことにした。店に来る人はたいがい600円の日替わりを頼んでいる。トンカツにサラダやケチャップのスパゲティーが一皿にどっさり盛り付けられている。それにごはんと小鉢、コーヒーつき。
それほどお腹はすいていない。案内ハガキにはコーヒー券がついていたがこの混みようのなかで無料のコーヒーを一杯というのも居ずらく、中で最も値がはらないバタートースト200円とコーヒーを注文した。
トーストは4枚切りより厚いのを半分に切って出された。皿の下には白い花模様の切り紙が敷いてあり、柔らかいバターが小皿にたっぷり添えられている。
半分はバターをぬり、もう半分にはバターの上からコーヒー用のグラニュー糖をぱらぱらふりかけた。
1時前にはふんだとおり人がいなくなり、古い壁に所狭しとかけられた絵を見てまわった。
店を出て御堂筋線から中央線、森ノ宮。アトリエ近くの玉出の前で、小柄なおばさんが静かな調子で話しかけてきた。どこかからだに調子の悪いところはないですか? 手かざしでもしてくれるつもりだったのか、聞こえなかったふりをして通り過ぎた。
仕事を終えて京都に戻る。
3月に大学院を卒業した後輩のやや遅いお祝いをうちですることになっていた。当初の予定は3月末だったが、夫の風邪でながれた。
午前中だけ仕事だった夫が買い出しと準備をしておいてくれた。
メニューはもんじゃ焼きなので帰ってからの主な準備はキャベツを刻む。
もんじゃ焼きを夫に作ってもらって食べるまで見たこともなかった。ネギ焼きに近いものと想像していたので、麺をぶつぶつに切って炒めはじめ、ゆるい生地を流して焼くというか煮詰められた完成形を目にしたときの終わりなき感は衝撃的だった。でも食べてみると今までにないとろとろソース味の粉もんはくせになり、翌日ももんじゃ焼きを作ってもらった。
7時半に主賓到着。1時間後にもうひとりやってくる。
もんじゃはプレーン→キムチ→キムチチーズ→明太子もち→明太もちチーズと味を展開していく。最後に行くほどおいしい。
食後昨日作っておいた大きなプリンを皿にひっくり返して四方からつつき、手土産の苺やお菓子をつまみながら3時前までいろんな話しをした。