寝付けない日。
4時過ぎ。キータッチの音が耳につき気にしないようにするほど気になってしまう。昼間や夕飯のあとだって時間はあったはずだろうがと苛立ちはじめたあたりで一階に降りてコタツで寝る方向に切り替え。
5時半。ミルクティーで胃を温めて寝ようとしたら、ミルクティーで調子付いた胃が動き出してしまって今度はお腹がすく。そのままでは寝付けないのでバナナを食べてお腹を鎮めコタツにもぐった。
しばらくして小梅があらわれた。ミルクティーとバナナの胃の上に4キロの猫が乗る。みぞおちに前足をめり込ませ、そのまま落ち着いてしまった。食事の胃に堪えるがかわいいのでそのまま耐える。それからようやく眠りにつき、10時頃起きる。
体がどんよりしていて日課をこなす気力湧かず。
ふやけた頭のまま家を出て電車に乗り仕事へ。案外こんな日の方がポーズ中は無駄な思考が動かず冴えていたりする。そのかわり仕事が終わって帰りの電車では完全に気が抜けて大概乗り過ごすのだ。乗り過ごして降りた京都駅は人でもさもさだった。
昨日稽古のことを思い返す。暗い部屋をゆっくり歩くというのをやった。そういうことをするのは久々。
吸う息で足が持ち上がり吐く息でまた床に触れる。呼吸から浮力のイメージを得て足を運ぶ。どちらに行こうと考えないで足に任せ漂っていると自分が一本の棒のように思える。うまくいくと空間がひらくような、迎え入れられるような感じがある。空間が私を動かす。動いているのでなく動かされている私は意思や意図のない棒のように思えるのだ。そのように受容する体の据え方を知ることはとても重要でなによりおもしろいと感じるところ。もっと体の中が空っぽになり私は外側にあるような反転に体を導きたい。掴みどころのない深い欲望の輪郭があらわになっていく、その線の流れを、かたちを知りたいのだ。