ジーパンを裏返して洗う。
昨夜から中華が食べたいと夫は寝床で唸っていたので、お昼は百万遍の白水に行くことにする。
が休み。老安記も安み。結果宝ケ池の王将となる。昼2時近かったが待ちが出るほど繁盛している。冷麺と、唐揚げが食べたかった夫はチューリップも注文する。私はこの日チューリップを初めて食べた。
そのあと家賃や各種支払いを済ませて御蔭通から志賀街道をしばらく走る。山の斜面に立つ妙法山日天寺というお寺に向かった。何度か前を通っていつか入ってみようと言っていた場所。
下から見上げると修行場でもありそうな雰囲気が漂っている。急勾配の階段を上がり切ると息があがった。
上がり切ったところは然程広くはなく、寺とあるが鳥居が立っている。社と一軒の家があり、家の庭先と境内がごっちゃになっていて、まだ整備中なのか木材やビニールシートのかかった雑然としたところに犬が吠え、猫がてくてく散歩し、ひとりの老婆に出迎えられた。
老婆によれば伊勢の神様が祀られているそう。もともとは海沿いに祀られていたが、その神様は海でなく山の神様で、海沿いにあるのはよくないということで、老婆が両親の財産分けの際に何がほしいと聞かれて、ここにお社を建てて伊勢の神様をお迎えしたいと言って建立されたものらしい。なのでそれほど歴史の古い場所ではない。この老婆の一族と伊勢にどういう関係があったのかまでは聞かなかったが、病弱だった老婆はそれからというもの風邪ひとつひかず元気に暮らしているという。
寺を後にして夕飯の買い物を済ませ、夕立ちがきそうだと思っていた帰り道、夫が急にバイクを止めた。何かと思ったら、ツバメが地面に落ちていた。巣から落ちたのではなくもう飛べる立派なつばさが生えているのに、左の羽つばさの動きがなんだかおかしい。飛んでいる途中に何かにぶつかったのかも知れない。親か兄弟が鳴きながら低空飛行で呼んでいるのに答えようと鳴いてバタバタ羽ばたくが、一向に体が持ち上がる気配はなかった。
そうこうしているうちに大粒の雨が地面を打ち始めたので、傍のマンションの駐輪所にツバメと避難した。真近で見た事なかったが、首の後ろにかけてプルシャンブルーの光沢があり、喉のあたりはイメージほど赤くはなかったが、美しい姿をしている。
どうすればいいのかしばらく考えていた。野鳥を保護して育てるのは難しいと聞いた事がある。
しばらく傍にいたが、突然雨の中に出て行って、植え込みの影に身を寄せた。何か食べているように見えた。そのあと白いフンをした。それからまた雨の中に出て行って長いあいだ空を見上げていた。首が痛くならないかと思うほど。近くの電線には4羽ほどの親兄弟らしきツバメがとまっていた。
1時間ほど経ったころようやく雨は上がり、そのあいだツバメを見ながらここにこのまま、と思った。
帰宅。洗って自転車にひっかけて干しておいたヨガマットはびしょびしょになっていた。
ジーパンは物干の屋根に守られて無事。
晩ごはんは豚と小松菜のパスタ。夫作。
パスタを食べた後いつも強烈に眠くなるのだが、なぜだろうか。