figromage

流出雑記 

江戸のオートクチュール

2009年05月03日 | Weblog
1時就寝6時40分起床

10時から天王寺で仕事。
午前午後通しの仕事なのでお昼持参。
昨日作ったとうふパンとマフィンにかぼちゃサラダを挟んで持って出る。

自転車で出町柳へ、京阪に乗る。
日曜の朝なので電車は空いている。
前の席のおばさんはラップに包んだおにぎり、通路を挟んだ横の席の若い男の人はコンビニのパンでそれぞれ朝食をとっている。
いつもは朝と言える時間に起きていない私の胃はものを食べるテンションではなかったので飲み物だけ飲んできたが、車内食風景を見ていると真似したくなりとうふパンを食べた。

9時半天王寺着。
JRからの出口を間違えてどこにいるのかわからなくなり駅員さんに道を聞き、朝から走り回る。

天王寺美術館の研究所。いくつかクラスがあり、モデルはヌードと着衣合わせ3人ほど来ている。
モデル同士が顔を合わせのはこういう機会くらいしかない。
控え室に入ると先に来ていたモデルは知っている人だった。
年齢はおそらく30代後半。元バレリーナらしいが、私はこの人が苦手であった。
初対面でも気さくに話し掛けてくれるのはいいが、妙に立ち入ったことを聞いてきたり、話題に品がない。長時間一緒にいると疲労するタイプの人である。

そんな訳なので休憩中も出来るだけ控え室に入らずデッサン室に留まり本を読んだりしていた。

昼休みは外に出て天王寺公園内でお昼を食べる。
バラも咲いてゴールデンウィークで人出多し。

美術館では「小袖」という展覧会がやっていた。
小袖とは袖の小さい着物で、華やかな色柄が好まれた江戸時代、女性は呉服屋にデザインを注文して作らせたそう。
四季折々のもの、花鳥風月、和歌や物語をモチーフに、後ろ身頃を画面に見立て見事な構図が展開されている。
時期のものをまとう楽しみ、四季の移り変わりが衣食住を彩る文化の豊かさを感じる。
桜、椿、梅、松、鉄線、萩、菊…
気を付けて広げないとほつれてしまいそうに薄くなった布地に金糸銀糸、やわらかい絹糸の刺繍は褪せることなく艶やかに模様を描いている。
女は季節に寄り添うと美しく生きられると何かで読んだ覚えがあるが、そうかも知れないと思った。

中には和歌の一節が仮名文字で刺繍されたものもあった。Tシャツにローマ字や漢字というのは違和感ないのに着物に文字が入っているのはなんだか奇妙に思えてしまう。暴走族の着ている長ランを思い出す。

しかしあまりゆっくり見ている時間がなく、着物の色柄を目薬を入れるように素早く目に入れて(武田百合子的表現)デッサン室に戻る。

午後のポーズを終えて、天王寺公園を出てすぐにある植物店に寄る。
銀雪という日本に自生する小さい蘭。洋蘭のように豪華で高級感のある姿ではなく、山道にさり気なく咲いてそうな感じ。なんだかすごく良い香りがしたので何かと嗅ぎまわっていたらそれだった。
スズランに近い香りに少しジャスミン系統の華やかさを感じる非常にバランスの良い芳香。

帰り道、京橋で乗り換えの時に京阪モールで服を衝動買いしてしまい本日のギャラ消える。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿