いま日付を12月と打ち間違い、いや暮れはまだ早いと思ったが、案外、今年も終わりに差し掛かっているではありませんか。
数日前、うっかり外に出してしまった小麦が5日間ほど帰らなかった。もともと野良でこの家の周辺のことも知っているので、野良をしたことのない箱入り小梅が出てしまったときほど焦らず、待っていた。野良だった子はやっぱり外にいたいのだろうか、とも思った。でもこれからの時期は家のなかの方が温かいし、こたつなんていう文明の利器もあるのに。
日中は近所のお屋敷の縁の下に潜んでいる様子で、夜になるとそっちの方へごはんの器を鳴らして呼んでいた。うちの近くまで来ていたりもしたが、なかなか触れる距離まで来てくれない。ある夜に外に煙草を吸いに出た夫に寄って来たらしく、そのまま抱きかかえられて戻った。その日からものすごく甘えるようになった。朝起きると目の前に小麦の顔がある。足踏みしながらすり寄ってころにゃんする。小麦は冷たい風吹かれたウールと乾いた土の、外のにおいになっている。家に戻って数日経つがまだ外のにおいがする。でもこのにおいはなかなかいい。小梅は毛布のにおいがするので顔を埋めると眠くなる。今の時期は特に冬毛で毛布だ。冬毛は、毛並みを作っている毛とは違って、羽毛のような細くて柔らかい毛足の短い白い毛で毛並みを逆立ててみると全身それに覆われている。温そうだがそれでもやはり暖かいところが好きなので、小梅は出したばかりのパネルヒーターの真ん前を今年も陣取っている。小麦もホットカーペットの上になるべく接地面を広くするように寝転がっている。
先月の家賃を払いに行ったら、まだしばらく居はりますかと聞かれた。この家に来て来年1月で5年目になる。6年目になると家賃を2000円上げたいと言われる。そろそろ本腰で引っ越しを考えなければならない時期にきた。次はもう少し南下し、気密性の高い家に。
着付け習って4回目。肌襦袢から名古屋帯まで手順はほぼ入った。着丈とか襟元が毎回きちんと決まるように。つまり回数。
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