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流出雑記 

2011/4/23

2011年04月24日 | Weblog

お呼ばれした先で長居して帰宅すると4時半過ぎ、それからお風呂に入って寝たのは6時だった。

夢をみた。

夜、実家にいる。父、母、妹たちもいて、居間にいると庭、縁側の方になにか気配を感じた。私だけでなく皆そうで、庭に面したガラス戸の方へ近づいてみる。はっきり見えないが間違いなく人の気配があるのだった。その気配は庭のほうだと思っていると急に天井や廊下に移動したりする。この気配を感じるとジェットコースターが急降下する直前のふっと静まる一瞬の感じがする。見えない気配は怖いのだがみんないるし、それが何なのか突き止めようと皆で目を凝らした。すると誰かが、あ、おじいちゃんや、という。透けているが確かに祖父の顔だった。祖父は笑いながら手を振ってこちらに走ってくるが、動きはスローモーションで実際は前に進んでいなかった。

 

これは現実の話しだが最近実家に帰ったとき、この頃手巻き煙草を吸う夫を見て父が戸棚からパイプを取り出し、使う?と差し出した。それは祖父が使っていたもので、私も小さい頃祖父にそれを見せてもらったことがあった。葉っぱを入れるところは、とうもろこしの芯をくり抜いて作られていると言っていたのをよく覚えている。確かにとうもろこしの粒の跡があった。私の知っている祖父は病気をしたせいで煙草もお酒も飲まない人になっていたのでパイプを使っているところは見たことがない。それを孫の夫が手に取る日がくるとは祖父も思わなかったろう。

祖父はゴーフルという薄い薄い煎餅の間に薄くクリームを挟んだ菓子が好物だった。たまたま先日それを人からいただいた。なぜこれが好きだったのかは聞くのを忘れた。

祖父は私が小学校2年生の頃に亡くなったが、祖父の頭のてっぺんのとんがりを私は受け継いでいる。

 

夢の続き。

場面は変わり、小型船にのってどこか南のほうの離島へ向かっている。もうひとり、その島をよく知るという初めて見る女友達が一緒だった。

島にひと気はない。曇りの砂浜を歩いて友達の祖母が以前住んでいたという空き家に向かった。その道のりでもさっきの夢にあったジェットコースター降下前の感じがあり、前方の景色に時々人のかたちが見え隠れしていた。

一応おことわりしておくと、私は実際に見えないものが見えたりはしない。怖がりすぎるので、そういう感覚が鈍く出来ているのだと思う。

嫌だなと思いながら空き家についた。その夜はここに泊まることになっていた。ふたりならとりあえず思っていたが、もうひとりはどうしても戻らないといけなくなったとかで夕方になって突然その日最後の船に乗って島を去ってしまった。

暗くなるにつれてひとりでいるのが心細くなり、外でシュロの木をざわつかせる風やちょっとした物音でびくびくするので、とにかく絶え間なく喋り続けるバラエティ番組をつけて音量を上げ、すべての電気を付けっぱなしにした。それが今いちばん安心を得られる方法だった。電灯とテレビの音で結界を作ってそのなかにいるような。そのとき電気は神様だった。でもその結界にはなんの力もないこともわかっている。暗闇にひとりでいることを誤魔化すことはできても、嵐でもきて停電になれば光も声もぷっつり途切れるし、こちらが祈ろうがすがろうがほんとうの意味で頼れないものにしか頼れないのかと思いながら、内容がまったくはいってこないテレビを見つめる体勢でその場にいることをどうにか維持していた。

雷の音が響いた。

目を開けるとそれは実際に鳴り響いていた。恐怖の場面を演出する音響のような鳴り方だった。

 

 

 

 

 


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