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流出雑記 

思春期

2008年10月08日 | Weblog
昨夜4時こたつで就寝。
化粧を落さないで寝た後悔と共に9時過ぎ起床。

とりあえずシャワーを浴び、うめちゃんにごはんをあげる。膀胱炎予防のフードにかえたら今までのよりお気に召したらしく食い付きが良い。

昨夜仕事の打合せに出てそのまま飲んで某制作事務所の床で朝を迎えたダーリンがふらふら帰宅。ベッドに倒れてまた寝る。 飲み過ぎると油性ペンのにおいがする。

今日は午後から以前にも少し書いたT氏宅で仕事。
1時家を出る。見事秋晴れ。
T氏は60代後半、手足に障害があるが歩いたり描いたり日常動作はなんとかこなせる。未婚独居。ヘルパーが週一回生活介助に入っているらしい。
T氏は画家ではないがもう何十年とクロッキー会に通い、画用紙に鉛筆でモデルを描き続けている。油絵などの作品制作をしている訳でもない。おおらかな人柄で、クロッキー会で顔見知りになり仕事を受けるようになって2年くらいになる。

今日は「こんなようなポーズしてんか」とリクエストがあった。
古いムンク展の図録に付箋がしてあり、開くと「思春期」だった。
10代中頃の女の子がこっちを見据えている。
図録を見ながらできるだけ座り方を真似してみた。T氏はあまり細部にこだわらない。

思春期、その頃と寸法は殆ど変わらないけどそう言われる年代からもう10年くらい経った。不思議。

仕事を終え、また別の打合せで出ていたダーリンと落ち合い、欲しかったアイロン台を買う。
帰りがてら寄り道し、一乗寺にある古着屋さんに入る。緑色の小さい店内、丁寧に色柄別にラックにかかったワンピースやシャツ。
映画のセットのような素敵な店で何か買わなくても満足感を得てしまう。
そこから近くの恵文社に寄り、高野文子の「黄色い本」を買ってスーパーへ。
飲み過ぎて胃を荒らしたダーリンはうどんがいいと言う。
ネギや白菜、いわしのつみれ、鶏、うどんは普通のうどんの倍くらい太い煮込みうどんにした。
お菓子コーナーをうろついていたらせんべいが食べたくなりいろいろ物色しぬれせんと普通のを買う。

帰宅しうどんの用意をしていたら印刷会社の方がみえる。ダーリンのチラシの印刷の打合せなどでよくうちにみえるが今日はすぐに帰られた。

伊勢うどんを思い出す太いうどんはおいしかった。

11時半頃ダーリンの後輩来る。ふたりは二階で何かパソコン作業。
私は高野文子を読んだり風呂に入ったりストレッチしたりふたりの夜食におにぎりを作ったりしていた。

飛潜

2008年10月08日 | Weblog
しばらく止まっていましたが今日からまた書こうと思います。

朝。曇っている。網戸のまま寝ても寒くなかった。
9月の末、秋を通り越した寒い日が何日かあって、我が家では早々とこたつを出してしまった。

ゴミを出しに玄関のドアを開けるとうっすらキンモクセイの空気。しっかり香るので木が家の前にあると強すぎるかと思うが、何処からともなくキンモクセイというのは心地よい。

子供の頃遊んだ公園にはキンモクセイがたくさん植わっていて、咲くと毎年嬉しかった。
いいにおいのするものは小さい女の子にとって魅力的で、におい玉、においつき消しゴム、紙セッケンなどは宝物の引き出しにしまわれていた。

キンモクセイは触るとぽろぽろ落ちるので集めてティッシュで包んで持って帰り、巾着状にしてベッドに引っ掛けてサシェのようにしてみたこともあったが、寝る頃には昼間に公園で嗅いだようなフレッシュさは失われてなんか植物っぽい残り香がしていた。
二十歳を過ぎてからも一度、早起きして当時下宿していたアパートの近くの疎水沿いにキンモクセイを集めに行ったことがある。そのときは桂花陳酒を作ってみようと思い立ったのだ。
花を焼酎に漬け込んで狭い台所の流しの下で熟成させた。
1ヶ月くらいで飲めるらしく色も琥珀になって良き頃に飲んでみたのだが、なんとも不安になる味がした。
その上ほとんどお酒を飲めないので処理に困った というキンモクセイの思い出。

ちなみに姿はほとんど同じだが白い花でもう少し品のあるギンモクセイというのもあって、そっちはもう少し甘さを控えた品の良いかおりがする。

ゴミを出した後、昨日この辺の牛乳屋さんがお試しにとビンの牛乳やらヤクルトみたいなのを沢山くれた中からクロレラなんとかという体に良さそうなものを飲み、ひとつ残っていた無花果を食べた。
真ん中が熟れすぎてアルコール臭がする。
無花果の内部には他の一般的な果物にはない不可解さがある。
無花果と言う形式の中にまだ生まれていない宇宙の可能性が隠されているような、そういう食べるものに思える。
単に味覚的な好みで買ってしまうだけでなく、謎と秘密を取り込んでるような感じが好きなのだ。そういう食べ物は他にはない。

お昼ご飯は残っていたカレーにして、食後ダーリンは家で仕事、私は自転車で京都市美術館へ向かった。
美術館に着いてから6日からだと思っていた展示は9日からだったと知る。
せっかく来たしと開催中の展示を見ようかとも思ったがあまり興味をそそられず。
だから今日は秋のサイクリングとなった。

帰りに膀胱炎気味の小梅のキャットフードを買う。値段は今までの倍くらい。

スーパーにも寄り、無くなりそうな醤油と味噌、青いみかん、さんまの蒲焼きなど買う。
無花果は私しか食べないし安くないので毎日は買えない。青いみかんはダーリンの好みである。

帰宅後、ベッドにポイと置いてあったしりあがり寿の「方舟」をうっかり読んでしまう。
初めて読んだときもそうだったが読んだ後に何とも言えない茫然とした心境になる。

でも米をとぎ夕飯の支度に取りかかる。

母からもらったけど馴染みが無くてなかなか使えない輪切りの切り干し大根を干し椎茸と人参と炒め煮にしてみた。
普通の切り干し大根より歯ごたえがあっておいしい。

大根をおろし、上新粉と白玉粉を適当に混ぜて大根餅のたねを作り、さんまの蒲焼きを1センチくらいに切って乗せて蒸す。
最近魚が好き。
お味噌汁はじゃがいもと玉ねぎ。
しめさばも少し食べた。

夜は久しぶりに絵を描いた。
描いているうちに、ひとが飛びながら潜っている絵が出来た。