2022 備忘録

思いついたことを書き残す。

iは何のi

2011年09月04日 | ひとりごと

事務所の外部サインにはiマークが表示されている。
旧知の友人の家族が事務所の前を通りかかり、iの文字の意味についてあれこれ話題になったそうだ。
改めて聞かれたのでその意味を説明した。
これは欧州の駅などで見かける観光案内所(ツーリスト・インフォメーション)のマークからヒントを得たものだ。

全く見ず知らずの外国を旅行したりするとついこのマークを探したくなるものだ。
建築の世界において情報が過多なのか不足しているのか。また適正なのかどうか、一般の人々には判断が付かないことが多いはずだ。

現在所属しているいくつかの団体で建築相談窓口の係を引き受けている。
あいかわらずもめごとが多い。非常に費用がかかる建築に対してあまりにも安易に契約している事例も多い。

自家用車の様にショールームに現物が並んでいるわけではない。
飾り付け、巨大なモデルハウスで表面的なことはともかく、よく建築を理解できないまま結局敏腕な営業社員に説得されて契約していることが多いようだ。
一般にハウスメーカーはまず総額で契約してから細部の仕様を決めるようだ。設備機器一つでも価格には大きな違いがあるにもかかわらず簡単に契約してしまっているので後の祭り。ぼろぼろ追加費用が発生してしまう。極論を言えば総額を安く(口当たりの良い金額)で決めてしまってあとは手のひらで転がしてしまおうという魂胆だ。

自分たち設計者の評価は設計の良しあしで決まる。一般の企業であれば年間売上だの利益率など営利企業としては当然のことだ。
しかし建築家がこれらの評価ではかられた話を聞いたことがない。
設計にかかる費用は正当な額は頂戴するとして基本、設計のスキルを維持するための費用が捻出出来ればよしとするのが大半の建築家であろう。

真に消費者のために働ける基盤さえあればよい。自由な立場で建築に対する不安や疑問にこと得られるスペース。
建築を考える上で道に迷われている人たちのために少しでもお役にたてればという願いを込めて(アーキテクチアー・インフォメーション)のiを掲げてみた。

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