日本美の再発見とはドイツの建築家「ブルーノ・タウト」が遺した文章の訳文集である。
拙い記憶では桂離宮も彼が評価しなければ今ほど知られなかった言われている。
戦前、ドイツから亡命し、群馬県高崎市の少林山達磨寺に身を寄せ工芸について指導したという記録がある。
今年、日本建築家協会関東甲信越支部群馬地域会ではブルーノ・タウトにちなむ研究者やタウトのデザインした椅子が出てくる小説を書いた横山秀夫氏を少林山達磨寺に招き講演会をオンラインで開催する。
JIA群馬クラブ 建築学校2021
テーマ「エリカ&タウトとノースライトの建築」
【開催日時】2021年11月6日(土) 10:00~16:30
(少林山 達磨寺からリモートでの公開セミナー)
【開催場所】Zoomによるオンライン配信
【参加費】無料
【定員】300名(申込先着順)
詳細はJIA群馬地域会WEBサイトまで https://jia_gunma.typepad.jp/jia/
少林山達磨寺におけるJIA群馬クラブ建築学校2015の画像
高崎市の実業家「井上房一郎」は美術家などの後援者として名高く、ブルーノ・タウトを招聘したり、群馬音楽センター建設にあたってもアントニン・レーモンドとの橋渡しをした。
戦後まもなくの頃まだ混乱の収まらない時期に映画「ここに泉あり」という映画でも紹介された群馬交響楽団など高崎市民の文化的レベルの高さを伺わせる。
磯崎新の設計した群馬県立近代美術館建設にあたっても大きな役割を担った。
今日は書架の「日本美の再発見」を久しぶり読む。私自身も訪れたことのある建築が取り上げられているから文字の中に埋もれている景色を思い出させてくれた。
飛騨高山の長瀬旅館、タウトが泊まった部屋を案内していただいたがなんと廃業1ヶ月前だった。
最近はすっからネット情報の受け売りに終止しているがたまには文字を追いかけるのも悪くはないものだ。