2022 備忘録

思いついたことを書き残す。

贋物と本物

2015年10月30日 | ひとりごと
事務所の反省会で先の研修旅行について話し合う。
自分の印象のなかで「広島平和記念資料館」と、呉「大和ミュージアム」、江田島「教育参考館」の展示の違いに興味を持ったことを話した。


収集された資料にまざり、複製品や復元模型が展示されることがある。
これらが混ざると展示物の真実性が損なわれる。
たとえば広島平和記念資料館のレンガの廃墟のジオラマ。本物の被爆資料と混ざり、曖昧になっている。


大和ミュージアムは復原された零式艦上戦闘機と軍艦大和の縮小模型。そして復元されたボイラー室が混在する。
展示が主宰者がある意図を伝えようと考えても物の力に勝てない。


江田島の教育参考館はほとんど実物、または複製であることをきちんと表示する展示。
見た人が考え、感じることを求めている。押し付けがましさは無い。
勝海舟以来の墨跡をはじめ歴史上の人物の遺品や多くの卒業生の資料が無言で語りかけてくる。

物の力を再認識する。