2022 備忘録

思いついたことを書き残す。

忘れやすいこと。

2014年01月17日 | ひとりごと
19年前の今日は朝からTVに釘付けだった。信じられないような地震の被害による光景。
少し遅れて3月にまだ住吉までしか走らない電車に乗り長田地区の被災者支援活動に参加。
人気のない街は無音で遠くの幹線道路から自動車の騒音と解体作業を急ぐ破砕機の音だけが聞こえる。
普段の生活の暗騒音が消え消毒薬が鼻につく街角。ずらりと並んだ駅前の公衆トイレ。
初めて目にする光景だった。

あれから大きな地震が3回。東北地方太平洋沖地震は地理的にも近く、かつ原発から放出された汚染物質が群馬の山野にも降り注ぎ、生々しい現実のものとなった。
神戸はその後何回か訪れたが今では地震の痕跡を探すほうが難しいであろう。
関西地区の経済活動の中心部だけに新たな投資も行われたものと考えられる。

一方、東北の回復は遅々としてはかどらないようだ。常磐線、常磐自動車道に至っては全線開通は原発の影響で絶望的である。
またにわかに首都圏の建設需要が高まり、労働力もそちらに引き寄せられていることが指摘されている。
大手の建設会社でさえ受注をためらうほど深刻らしい。さらに東京都心部では2020年オリンピックを見込んでの再開発の進められている。
結果として建設労働人口そのものも東京一極集中が進みそうだ。

そうなると東北地方への建設投資はますます困難になり、原発の解体作業も塩風にさらされてどんどん状況が悪化しているにもかかわらず、工事の遅延が懸念される。
とまあTVなどからの情報をつなぎあわせてため息をつくしかないのか。

経済活動の活性化が東京への一極集中を促し、地方の荒廃を進めるといった構図が一層スピードを上げ限界集落の増加、山から降りてくる猪や鹿、猿に人間との境界線が
押し戻されている群馬。これからどんな社会が待っているのだろう。