2022 備忘録

思いついたことを書き残す。

小見辰男戦災スケッチ展

2013年07月21日 | ひとりごと

前橋市立図書館で「ぐんまと戦争」展が開かれているとのラジオ報道を聞き、見に行く。
毎年、8月5日の前橋空襲の日が近づくとこのような展示会が開かれてきたが今回の展示は「小見辰男戦災スケッチ展」である。
小見辰男、正しくは小見辰男先生は本来の洋画家としてよりも「上毛かるた」の挿画の作者としてのほうが親しまれている。
高校の2年から社会人になってからも先生のアトリエに通った。
ちょうど上毛カルタの原画の製作中で日展に出展する大きな制作に混ざり多数の書きかけの色紙が並んでいたのを覚えている。

今は自分自身、風景をスケッチする習慣が失せてしまった。
紙と光景を交互に見やりながら手を動かくこと、カメラでシャッターを切るのとは全く情報量が違う。
先生は前橋市民として、画家として戦災の光景が目に入ったのだろうか。

前橋工業高校で直接先生の授業を受けた経験のある先輩から
敗戦のあとの授業で多くの先生が戦争を批判したのに対し、戦争協力をしたことを生徒の前で詫びたのは小見先生だけであったと聞かされた。

先生のモチーフは舞台装置にも関与したこともあり、伝統的な芸能や武具を取り上げることも多かった。
日本文化を十分尊敬されていた先生が日本を破滅に導くことに協力したことは大きな慙愧の念となったことだろう。

今日は参議院選挙である。
この結果は自分たちの民意が如何程のものであったかが問われている。
どんな結果も甘んじて受けるしかない。
何もして来なかったのだから。