2022 備忘録

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長く続くこと エコロジーと建築

2013年07月12日 | ひとりごと

今回の建築に際し久保先生ご夫妻が選ばれた表札がまもなく竣工する本庄市久保医院の現場事務所に搬入された。深谷市の「鬼瓦工房 鬼義」の制作によるいぶし瓦製だ。

屋根ふき材料である粘土焼成瓦は歴史は古く古代より宗教建築など重要な建築の多く用いられてきた。
今回は久保医院の表札として来院者を見守ることになる。

この医院では省エネルギー対策のため住宅における次世代省エネルギー基準の断熱気密レベルの性能をはじめ、太陽光発電システムを大容量で載せるための大きな屋根など、地球環境保護を強く意識した設計となった。
また内装材には化学物質の発生の少ない仕上げ材の採用など人体に対する負荷も極力軽減すること、またユニバーサルデザインの方針で各種安全対策にも万全を期した。

これらは一見最先端の技術の導入のようであるが、じつはエコロジー建築の本質はこれらを準備することによってより長く使い続けることを可能にすることであると思う。
少ない光熱費で運営し、あらゆる来院者を向かい入れ、健康に過ごせる建築、そしてそのことによって長く使い続けることを目指している。

その意味で伝統ある瓦の表札は長く使い続けることの声明でも有るのだ。
いつまでもこの医院、それに関わる方々を見守ってほしいと思う。