木枯らしに 吹かれてゆくも 面白く
中村 梅士 Baishi
11月20日(金)
真冬になって一週間、室内気温は8度、ついにストーブ
に点火した。
温暖化というのが、いかにありがたいことかと思う。
しかし、北風も、厳しい冷え込みも、それぞれに楽し
めるものである。
逆境というのは、「ああ、面白かった」という大満足
の始まりというべきである。
ストーブの温かさが、楽観的にさせるのだろうか。
しかし、厳しい冷え込みがあるからこそ、ストーブの
楽しみが生まれたのである。
やはり、逆境は、いろんな満足の宝庫である。
プロスポーツのありようについて
川崎フロンターレの無様、相撲界の不始末、バスケッ
トJBLとBJリーグの対立など、プロスポーツの迷走という
べき事態は、スポーツ教育にも迷惑な話である。
プロスポーツには二つの観点から改革する必要がある。
一つは、スポーツ倫理の責任である。
プロスポーツのスポーツマンシップが問われている。
プロスポーツとは、魅せるスポーツであり、観客のた
めのスポーツである。
表現ビジネスであるから、人々に対して良い影響を与
えるべき表現責任がある。
プロ野球の王、長嶋、イチロー選手を見習うべきであ
る。
もう一つは、マネージメントの問題がある。
世の中のニーズ、魅力がなければ企業として成り立た
ないのであるから、生み出す感動の品質と価格にはこだ
わらなければならない。
最初からリーグありき、高給ありきでは成り立つはず
がない。
感動スポーツ産業という自覚を持って、一チーム一ベ
ンチャー企業という自覚をもって、興行の工夫をするこ
とだ。
一チーム一道場という考え方をすれば、教育産業とし
ても起業を目指すことができるはずである。
そうであれば、なおさら、スポーツの教育品質、感動
品質を磨く必要があるであろう。
感動スポーツ産業として考えるとき、スポーツ人特有
のネックについて自覚する必要がある。
すなわち、プロスポーツ選手の魂の傾向として、天狗、
仙人といわれる、念力系の人種に特徴的な弱点があるの
である。
すなわち、自慢したがる傾向から、思いやりに欠ける
という、サービス産業には致命的な弱点になりやすいと
いうことを常に自覚し、反省しなければならない。
そのままに任せておけば、勝てばいい、負ければ自己
中心的に悔しいという、勝利至上主義に陥る傾向性があ
るのだ。
だからこそ、プロスポーツには特に、フェアプレーや
紳士的な競技精神であるところの武士道精神ないしスポ
ーツマンシップの教育が欠かせない。
ところが、教育現場においてさえ、マナー指導ができ
ていない。
大会ともなれば、応援してくれている人たちへの敬意
と感謝が欠かせないのだから、周囲への礼儀や思いやり
指導は欠かせない。
ガムをかみながら試合に臨んだり、表彰台に立つなど、
無礼である。
ガムをかみながら接待したり、大事な交渉に臨んだり
はしないだろう。
ガムをかむことの効用の問題ではない。
「食」に関することは、場と作法をわきまえるべき欲
望の象徴というべきであろう。
そうしたことも、教えなければ分からない。
チューインガムスポーツに堕落している野球、バスケ
ットなどのプロスポーツには反省を促したい。
スポーツ文化には、競争を楽しむ文化、健康を楽しむ
文化がある。
現代社会に欠かせない教育的要素である。
だからこそ、天狗仙人的な思いやりに欠ける弱点を克
服し、スポーツ本来の役割を果たそうという使命感が求
められる。
スポーツ選手には、日本の繁栄と活力を象徴的に表現
し、鼓舞する役割もある。
知性とマナーを磨いて欲しいと願う。
そのための教育こそが、活路となるであろう。
大いに反省していただきたいことである。
立憲女王国・神聖九州やまとの国
梅士 Baishi