坊主の家計簿

♪こらえちゃいけないんだ You
 思いを伝えてよ 何も始まらないからね

新婚ツアーズのダメ社員

2009年04月26日 | 坊主の家計簿
 午後から急な法事が入る。『そろそろ仮眠しよモード』だったので、焦って顔を洗って歯磨きして、いざ出陣。焦って居るのが読経にも出て、早い、早い。『前の寺モード』の読経スピード。しかも、喉がカスカスだったので声が詰まる、詰まる。
 え~。。。と云う事で、恐らく、多分、今居る寺での最後の法事。ん?甘いか。。。29日もあるし。
 読経スピードが速かったので、法話も諸々。着替え中に『南無妙法蓮華経』『南無大師遍照金剛』とかいう声が聞こえたので、『南無阿弥陀仏』の由来とか、丁度法名に『信楽』ってついてたので、住職がつけたその法名が法話後に一緒に勤行する正信偈に出て来る事や、それまでに読んでた無量寿経に出て来る事なんぞを説明して、後は、まあ、毎度、っちゅうか、平等→掛け買いのない人生、っちゅう話をする。
 んが、住職になって「何時何時ダレダレの法事がある」っちゅう事が解るようになれば、もうちょいネタを作って喋ろ。まあ、今は『武者修行中』みたいなもんでんな。出てとこ勝負やし。

 帰宅して爆睡。
 復活して新婚ツアーズ企画。メールでの幹部会議によって「函館、無理」っちゅう意見が一致したので、無理せずのドライブ旅行が楽しめそう。
 んが、先程私は気づいてしまったのだが、北海道のホテルは安い。例えば『シェラトンホテル札幌』なんぞと聞くだけでバブリーなホテルがあるが、ネットで調べたら4月の最安値はツインでならば一人当たり3939円である。え~。。。私がよく泊まるミナミのカプセルホテルは2500円だが、カプセルホテルの個室料金並みやんけ。恐るべし北海道。
 その他、宿泊企画している、まあ、新婚ツアーズにもってこいの良さげなホテルもネット検索してみたら意外な値段で泊まれる事を発見。正規料金はそれぞれ数万の部屋でも、ネットでなら安い。先日買った『まっぷる北海道』に掲載されている価格と全然違う。
 っちゅう事は、単に1泊5日のレンタカー付きプランで後は個別にホテルに予約した方が安く済む可能性がある。同じホテルに宿泊してもだ。全く同じ旅行をしても安く済む場合がある。
 うぅぅぅぅ。。。私は主婦として、あ、主夫か。主夫として失格である。また、新婚ツアーズの社員としても失格である。
 しかもフリープランの4泊5日のツアーなら、ツアー会社選定のホテルに限定されるのだが、ホテルを新婚ツアーズで選べるならば、ツアー会社の選んだホテルの地域に限定される必要がなくなって来る。しかも、ホテル側が企画した様々なプランを選択する事も出来るのである。ツアー会社はパックなのでそこまで個別のホテル側の企画にまで対応していない。

 悲しきかな愚禿エロ。情報の少なさに沈没し、ツアー会社の陰謀に迷惑して、自由旅行に入ることを喜ばず、安く出来る事に近づくことを快しまざることを、恥ずべし、傷むべし、と。

 しかし、やはり娑婆の時間的制約がある。私は大法要前であり、日常の仕事もある。家事もせんとアカンし、やはりイチイチ調べてられないのである。
 しかも、それだけではない。やはり今日の21時から西原理恵子のテレビがあると知ったのならテレビも見なければならない。飲みにも行きたいし、こうしてネットで遊びたい。
 つまり、真っ向から『新婚ツアーズ』に向き合う事が出来ないのである。きっと、同じ旅行プランでももう少し安く出来たはずである。全く私は『新婚ツアーズ』の名に値しないダメダメ社員である。
 きっと、社長が厳しければ私は速攻クビであろう。
 「エロ坊主君、君はネットで落ちているツアーのパンフレットを見たに過ぎないのだよ。そんな事でウチで仕事して行けると思ってるの?」なんぞと云われる事必須である。
 「しかも、君にはもっと仕事に向き合う時間があったのではない?単にサボってただけじゃない。そんな人は新婚ツアーズの社員として相応しくありません」と云われる事必須である。
 ああ、「酒飲んでいるヒマがあるなら仕事をせえ!」と云われる事必須である。
 しかし、私は遊びたく、酒も飲みたく、テレビも見たいダメダメ社員である。
 ついでに、なんとなくだが、この展開の先に親鸞の教行信証・信巻の展開を持って行きたくなる気分ではあるのだが、「あ、そんな能力ないや」だし、「そろそろ眠いや」である。つまり、仏弟子の名に値しない。え~。。。社会的には『僧侶』だから、僧侶としてダメダメである。

【まじめ人間・明恵は怒る。
 「そればかりか、お前(法然)は、大乗仏教を軽しめ菩提心を否定している。これひとえに、お前には、苦しみから解放されたいという思いがあるだけで、仏法を愛しそのために命をささげるという気概がないのだ」。
 私は、まじめな青年がこのような怒りを懐いて大いなるものに命をささげるとして、愚かな行為に酔うことを、法然が一番気にしていたのだと思うのだが。自分の命より大切なものなどという言い方は大袈裟であるだけでなく、下々の庶民の命などより大切だということを含意することになり、独善に陥るだけではなかろうか。】(菱木政晴『ただ念仏して』103~104ページより)

 え~と、とりあえず寝よ。