ゴールデンウィークなのでパパ業が忙しいなか、幸いにして依頼仕事も入って住職&パパ業で忙しい。あ、サロンパス貼ろ。今日は介の字に貼ってみました。娘よ…早く大きくなってパパの背中にサロンパスを貼ってくれ…。&肩叩き、「あ、パパ、今までご苦労様ね。んじゃ♪」違う!!!「パパ、御仕事お疲れ様。後ろを向いて」と、背後からひと刺し。違う!!!!!肩叩き券を貰ったり、「父さんお肩を叩きましょ♪」と、そういう肩叩きをだなぁ。先日、娘に「パパ疲れたから肩をトントンして」と言ったら、背中をトントンと。そう、私が娘をあやしたりする時だったり、娘がむせ込んだ時にする『背中トントン』をしてくれて、それはそれで「なんて優しい子なんだ!」なんだが、肩こりは治らんわけであってやなぁ…。
昨日、Twitterをチラホラ眺めていると、維新の会が云々、発達障害が云々と。「なんのこっちゃ?」と、軽くチェックしていて、今日、軽く読む。
【大阪維新の会 大阪市議会議員団 平成24年5月
家庭教育支援条例(案)】
http://osakanet.web.fc2.com/kateikyoiku.html
関連?(まだ読んでませんが、資料として)
【高橋史朗『脳科学から見た日本の伝統的子育て―発達障害は予防、改善できる』】
http://www.amazon.co.jp/dp/4896391942/
【教師諸君!必要なのは貴方たちの覚悟だ】
http://www.sankei.co.jp/seiron/koukoku/2005/0506/ronbun1-1.html
大阪維新の会の大阪市議会議員団の条例なんだが、橋下市長(ちなみに大阪維新の会代表)は異論があるらしい。また、「これからの話」であるらしい。
http://togetter.com/li/297584
それを踏まえた上で、少し。
【乳幼児期の愛着形成の不足が軽度発達障害またはそれに似た症状を誘発する大きな要因であると指摘され、また、それが虐待、非行、不登校、引きこもり等に深く関与していることに鑑み、その予防・防止をはかる】(第15条)
愛着形成不足云々と、発達障害に関しては触れない。恐らく消えるであろうし。虐待に関しては『受ける側』『自傷』『連鎖』『イジメ』『動物』等が思いつくのだが、言葉が不明瞭なので、これも置いておく。
で、『非行・不登校・引きこもり』って、アカン事なのか?なら、それを『アカン(標準語ではダメ)』という風に決めたのは誰なのだ?
非行が犯罪に繋がるのならば、犯罪行為をした時に捕まえればイイ。捕まえて痛い目に合わせればイイだけの話だ。
「若い時は完全自殺マニュアルをたしなめ」と、「わかきとき、仏法はたしなめと候。」という言葉をもじった先輩が居られたが、青春というもんはそんなもんではないのか?血が熱く、知識も色々とついて来る。「人生ってなに?」「生きるってなに?」と、哲学・文学にハマったり、ロックと出会ったりして夜の校舎窓ガラス壊してまわったり、盗んだバイクで走り出したり(笑)身近な権力である親&教師に反抗したり、毎日学校に行く事に疑問を感じたり。「どうして?」と聞くのは幼児の間だけではない。親離れ&自立して行く中で必要な社会儀礼が『非行・不登校・引きこもり』ではないのか?
それが何年続こうか、生涯続こうか、その人次第だし、その人の人生だろう。一生引きこもって生きて行けるのならば、何の問題があるのか。あったとしても家庭の問題ではないのか?その家庭や本人が救いを求めて来たのならともかく、そこに国家や自治体が関与する事は
【日本国憲法・第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。】
に反しないのか?引きこもりが『勤労の義務』に反しているという解釈をするのならば、『国民』としてしか定義していない以上、赤子から老人まで全てである。定年を迎えた方や、子どもに対して「あなたは勤労の義務に反している」とは聞いた事がない。で、引きこもりの何がダメなのだ?
ちなみに私は大阪市民である。保育園児の父親である。なので、1日保育士は潰れるだろうが、折衷案で年に一度の『「親の学び」カリキュラム』が可決されたとしたら、それはそれで楽しみである。
「○○ちゃんのお父さん、しっかりと聞いて置かないと将来○○ちゃんが『非行・不登校・引きこもり』になるかも知れませんよ」ならしめたものである。「ああ、全く構いませんよ」と言った後に、『非行・不登校・引きこもり』の具体的な友人達を引き合いにしながら還付無きまでに論破してやる(笑)
というか、保育園、幼稚園には仏教系もあればキリスト教系もある。それらの学校はどうするのだろうか?
娘を入園させたい所に『四恩学園』という所がある。先日、資料整理をしていたら、誰に貰ったのか忘れたが、四恩学園の林文雄氏の資料が出て来た。妹尾義郎の新興仏教青年同盟のメンバーも関わっていたらしい。え…。どなたかコネを(笑)
四恩学園はどうか知らないが、真宗保育の現場。大阪市内の真宗寺院で保育園&幼稚園をしている所があるのかどうかは知らないが、市の条例として『非行・不登校・引きこもり』が悪い例とされる条例が可決された場合、現場ではどういう対処をするのだろうか?
こういう一文がある。
【生後三ヶ月の陽子を抱いて、私たち夫婦の仲人をしてくださった先生のお寺を訪ねたときのことでした。
「この娘は女の子だから、私は何も期待しないわ。ただ、心やさしく、明るく、素直に、誰からも好かれてスクスク伸びやかに育ってもらいたいの」
そう言ったとたん、隣に座っていた年長の法友は、「まあ、そんなにたくさん期待して」と、言下に言い放ったのです。】(渡辺尚子『あなたは、あなたに成ればいい』より)
これは真宗保育の必読だと思われる。
摂取不捨である。「えらばず、きらわず、みすてず」である。また、私たちは罪悪深重煩悩具足の凡夫である。
「『非行』はぁ?」
「『不登校』はぁ?」
「『引きこもり』はぁ?」
である。「あなた、そんな事よりも念仏申していますか?」である。
【さるべき業縁のもよおせば、いかなるふるまいもすべし】
であり
【あるいは道場にはりぶみをして、なむなむのことしたらんものをば、道場へいるべからず、なんどということ、ひとえに賢善精進の相をほかにしめして、うちには虚仮をいだけるものか。】
である。
釈尊は、家族を捨てた人間である。にも関わらず、『非行・不登校・引きこもり』を悪とする事、『よゐこ・真面目・元気』を善とする事には無理がないか?
「あなたは、あなたに成ればいい。あなたはあなたで在ればいい」と言っておきながら、「非行・不登校・引きこもりは問題行動」とする事には無理がないか?
親である私には信仰がある。その信仰では決して『非行・不登校・引きこもり』だけを特別問題行動とはしていない。人間存在自体が罪悪深重であるとしている。そういう地平に立つ。その地平にしか立たないし、立てない。
【日本国憲法・第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。】
は、新しく出た自民党の改憲案(
http://www.jimin.jp/policy/policy_topics/pdf/seisaku-109.pdf)では
【すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公益及び公の秩序に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重されなければならない。】
となっている。
『公共の福祉に反しない限り』が『公益及び公の秩序に反しない限り』と変更されている。
【第19条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。】
は、自民党改憲案では
【思想及び良心の自由は、保障する。】
となっている。『侵してはならない』が『保障する』と語意が弱まっている感じがするのだが。
まあ、自民党の改憲案がどうなるのかは不明だが。
ただ、現在政権与党である民主党(憲法調査会)の「憲法提言」(2005年10月31日)
http://www.dpj.or.jp/news/files/SG0065.pdf
【(4)子どもの権利と子どもの発達を保障する。
子どもを独立した人格の担い手として認め、「人間の尊厳」の尊重の観点から、その権利を明記する。また、「人間の尊厳」の尊重の基盤としての「教育への権利」を明確にし、良好な家庭的環境で成長するための施策も含め「国及び地方公共団体並びに保護者、地域等の教育に関する責務ないし責任」を明確にする。】
と、『大阪維新の会 大阪市議会議員団 平成24年5月 家庭教育支援条例(案)』と折衷案を結べそうな提言もある。
けど、まあ、現状では条例が可決されれば憲法違反だろう。念仏者であり、大阪市民の『親』として訴訟でんな。「我が子に『非行・不登校・引きこもり』の自由を!」でっせ。