【現世の世を暮らすべき方法は、念仏がとなえられるように暮らしなさい。念仏のさまたげにきっとなりそうであるならば、どんなものでも、あらゆるものを嫌い捨てて、これをおやめなさい。いうなれば、聖の生活をしていて、念仏が申されないならば、妻をめとって申しなさい。妻をめとって申されないならば、聖の生活をして申しなさい。一つところに定住して申されないならば、遍歴して申しなさい。遍歴して申されないならば、家に住んで申しなさい。自分の力で衣食を調えて申されないならば、他人に助けられて申しなさい。他人に助けられて申されないならば、自分で衣食を調えて申しなさい。自分だけで申されないならば、仲間と一緒に申しなさい。一緒に行動して申されないならば、一人だけで籠って申しなさい。】(法然)