エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

今日の空と我が家の時計草

2009年08月04日 | 日記
今日、東北地方をのぞいて梅雨明けが宣された。

一方、沖縄の南方で台風が産まれた。
熱い夏もまだなのに、もう台風の季節に変わっていく。

今日、午後4時半の空。


ネット・ニュースによると、この雲が温暖化の原因の一つだという。
本当?かいな・・・。

雲は芸術家である。
かつて石川啄木は「雲は天才である」とした。



雲の中がどんなに荒れていようが、雲の変遷は美しい。
それは、天変地異と切り離しての話である。

そして、形而上の美学でなければいけない!

今日我が家の時計草が咲いていた。



針の運びを止めてしまいたい!
団塊の世代の痛切な願望である。

だがしかし、時間は着実に進んで行く。
一人密かに時計草に願をかけた。
時間よとまれ!
と。


ぼくは美しい時間を送りたいと熱烈に希求する。








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芙蓉の花

2009年08月04日 | 日記
ここで言う芙蓉は「木芙蓉」のことである。



昼ごろに撮影。

これからもどんどん咲いてくる。
酔芙蓉の種類では、朝は白、昼はピンク、夕方は濃いピンクと色が変わっていく。

たとえば同じ木で咲く花。
これは夕方の撮影。



この花も明日には咲かない。
一日だけ咲く花・・・一日花である。

ぼくは、この芙蓉という花の名前に条件反射してしまう映画がある、

それは、1987年に封切りされた「芙蓉鎮」という中国の映画だ。
監督 謝晋(シェ・シン)
鎮とは村という意味。

美しい村の名前です。
「睡蓮の咲く村」



もっとも中国では芙蓉は「蓮」のことである。
この写真は、その映画を撮った「玉村」の撮影現場だ。

簡単に言えば、この映画は、毛沢東が発動した「文化大革命」の罪と罰を描いたものである。

商売で成功した若夫婦が、密告によって文化大革命の犠牲となる。
店と夫を失ったヒロインは、同じ罰を受けていた青年と恋に落ちていく……。
一人の女性の耐え抜く姿を通して、文革の問題点を衝いた作品。

と、これが公式のあらすじ。

妻は一人で子どもを育て生き抜いている。

夫が連行されていく時、夫は妻にささやく。
「ブタのように生きぬけ。牛馬になっても生きぬけ」と。

蓮池で花が咲いている。
その中を夫が妻と子供のもとに帰ってくる。

子供に母が「おとうさんだよ!」と告げる。
「なぜ居なかった!」と叫ぶ子供。

ぼくはいつもここで泣いてしまう。

石畳の村。



この村は、王村と呼ばれていたまちで、湘西豆腐香(米豆腐)で有名。
湖南省にある。

今の中国は「文化大革命」の負の遺産を乗り越えていこうとしている。
それは分かるが、まだ道遠しの感が強い。

オリンピックそしてこれから上海万博を経験して、どう「ナショナル・スタンダード」に近づいていくのか注目したいと思う。

中国で芙蓉といえばこれ。
睡蓮である。



しかし、日本でいう「芙蓉」は美しい花である。



大柄な花だが、豊かな母性と包容力を与える花である。
この芙蓉の花の中でまどろみたいものだ。




午後4時。
花は閉じてしまった。
もう明日は咲かない。


今日(3日)の毎日新聞の夕刊5面。
全面にこの映画の故郷「芙蓉鎮」を特集している。
興味がありましたら、ご覧になって下さい。
良くまとまった記事になっていますよ!
特に映画のストーリーがまとまっています。



一読し、映画も見て頂きたい!
若い劉暁慶(Liu Xiaoging)が魅力的だし、その夫役の姜文 (Jian Wen)が好演している。

ご覧になる前に中国の「文化大革命」について、事前に多少の知識を持たれることをお薦めする。

一層感動が深まるはずである!






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