エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

夏休み

2015年07月15日 | ポエム
更新が遅くなりました。
書くことの大好きな野人であります。



一昨日から昨日にかけて、青嵐が吹きました。
今日は、この二日間を凌駕する暑さです。



野人は、俳句結社を辞して以降俳句との格闘を推し進めてきたのであります。
さて、そろそろ結社を決めようと思っております。



青嵐を感じながら、少し考える時間を持ちたいと思います。
今日から、夏休みに致します。

およそ一カ月、心身ともにリフレッシュ致したいと思います。

また、相見えるまでお休みです。



               荒 野人

団地の空は

2015年07月14日 | ポエム
団地の空は、風の道である。
団地内には、意匠を凝らした空間がある。



とりわけ、並木はその嚆矢(こうし)である。
この団地には、ユリの木並木があり銀杏並木がある。



団地に住んだ事は無いのだけれど、一度は住んでみたかった・・・。
ただし、高齢化ばかりの進む団地では困る。

自治体は有効な手立てを失っている。
団地自治会も又、同様とみられる。

高齢化社会、という魔物が巣食う団地は夜になれば恐ろしい。
更に高齢化が進めば、鵺(ぬえ)が鳴くだろう。







「青嵐団地の空の風の径」







団地の空が風の道だと云う事に、異を唱える方はいないだろう。
新しい社会が、団地という形をとって現れる。

その来し方行く末を、ちゃんと描いた為政者がいかほどいたのだろうか。



高齢化の進む団地に、桜の名所だけが残されている。



雲は知らず、ただ風に吹かれている。
しかして、青嵐が吹き荒れるのだ。




      荒 野人

豊島園のプール

2015年07月13日 | ポエム
昨日から、猛暑日が始まった。
梅雨が明けた訳では無いのに・・・である。

しかも、この猛暑のさなか大分で震度5強の地震があった。
日本列島が覆いに揺れている。
自然の逆襲は本当なのだろうか。

来週には、孫の夏休みが始まる。
奄美大島に出かける予定があると云うのに、奄美ですら梅雨が明けていないし台風が島を狙っている。



豊島園のプールは、子どもたちで溢れていた。
水の好きな子どもたち、である。
子どもは、カッパの化身である。







「プールサイド異国の言葉飛び交って」







ぼくの孫もカッパの化身である。
水遊びほど楽しいものは無い。

しかし、今年の異変・・・。
中国語が飛び交っている、プールサイド。
中国語が悪い訳では無い。

マナーが、守られているのなら問題は無い。
最近は、中国には行かなくなった。
かつては、年に数回は出かけたものだった。

北京の街角や、上海の外灘で風に吹かれながら中国語を聞くのが大好きだった。
でも、近ごろの中国は好感を持てなくなった。
寂しい限りである。



        荒 野人


従弟と

2015年07月12日 | ポエム
過日、斜視のオペをした従弟である。
励ましの意味も込めて、外へと誘ったのであった。

従弟は、久しぶりの長い外出ということもあり孫を連れて来た。
しばらくの間、ちゃんと遊んであげられなかったのだ。

出かけたのは、緑滴る神代植物公園である。
丁度昼に到着。
三人で弁当を食べ、芝生広場でしばらく遊んだ、ものであった。
従弟は、本当に疲れた風であった。

徐々に身体を慣らしていかなくてはなるまい。
彼は、まだ現役である。



ぼくたちは、芝生広場は別にしてのんびりと歩きながら緑を楽しんだ。



バラ園では、噴水がときの声を上げている。
涼やかである。






「緑さす川の揺らぎの逆しまに」







水のある風景は、夏の陽にはオアシスである。
砂漠の民が、オアシスを拠り所とするのも当然である。



水の流れには、睡蓮が花開いていた。
睡蓮を愛で、ぼくたちは駐車場に向かった。



緑を満喫した時間であったことは、言うまでもない。



       荒 野人


定点にて

2015年07月11日 | ポエム
ぼくの定点は・・・大きなユリの木の下のベンチである。



午前と午後を通じて、ぼくの座るベンチは葉影がある。
どんなに暑い日でも、風が通ってゆくのである。

昨日は、そのベンチが塞がっていた。
先客がいたのである。

その場合、ぼくは公園の中を一周する。
この日は・・・昨日だけれど久しぶりの晴れ間。

水たまりに緑が映って、綺麗であった。



さかさまに映り込む自然。
昨日お話ししたG君もまた、このさかさまな景色を楽しんでいるだろうか?

鏡の向こうに映り込む姿は、故人の姿だとも云うではないか。
もし、そうであってもぼくは驚かない。

きっと我が孫のRを守ってくれるに違いないからである。
長いながい銀杏並木を、晴れ間を楽しむ女性が多かった。







「青葉光今ただ風の吹き渡る」







一周して戻ると、いつものベンチが空いていた。
この時期は、ユリの木には蟻ん子が多く群がっている。

帽子でそっと払って、ぼくはいつものようにに座った。
爽やかな風が過ぎていった。

心が驚いて、涼やかに沈殿した。




       荒 野人