『北京五輪のベストゲーム④』
『北京五輪のベストゲーム③』
『北京五輪のベストゲーム②』
『北京五輪のベストゲーム』の続きです。
第4ゲーム、10-10。4ゲーム連続のデュース。
フォンのサーブ。バックのラリー、4本目のフォンの返球がオーバー。再び、張怡寧、ゲームポイント。
突っつき合いから、張怡寧、バックでスマッシュ気味に返す。返球をセンターにバックで強打。センターで跳ねた球が、加速した(ように見えた)。フォン、これを返そうとするが、食い込まれ、ネット。12-10。小さくガッツポーズをしながらベンチに向かう張怡寧。観客席の中国コーチは「それみたか、やったぞ」という感じで、立ち上がってこぶしを振り回す。よほどハラハラしたのだろう。
第5ゲーム、張怡寧のサーブで始まったが、3球目のフォア、5球目のバックハンドをネット。フォンが2-0とリード。今までとちがう展開。ところが、今度はフォンのサーブを張怡寧が破り、2-2。
このゲームも一進一退の展開となり、5-6でフォンのサーブ。ここでのラリーがまたすごかった。最初に仕掛けたのは張怡寧。フォンのフォア側のコーナーギリギリにバックで流す。フォンが泳ぎながらクロスに返す。張怡寧、これをフォアで打ち返す。これをのけぞりながらストレートの返す。小康を得たフォンが、フォアの強打を打ち、徐々にラリーを支配する。左右に振って、最後はバックハンドが逆クロス気味に張怡寧のコーナーに決まる。これにも張怡寧、合わせるが惜しくもネット。6-6。
バックのラリーをフォンがミス。張怡寧、珍しく声を発してガッツポーズ。7-6。
次のラリー、フォンが強引にフォアの強打。これを張怡寧返せず、7-7。
フォンのサーブを張怡寧がレシーブミス。8-7とフォンがリードするも、次のプレー、9球目、バックをミス。8-8。
張怡寧のサーブを、フォンが思い切りバックではたく。これを張怡寧ネットにかける。9-8でフォンがリード。顔を手で覆う張怡寧だが、自分に言い聞かせるように2、3度小さくうなずく。
張怡寧のサーブ。ラリー中、フォンが身体を開いて、思い切りフォアの強打。勝負をかける。しかし、これがネット。9-9。張怡寧、声をあげ、ガッツポーズ。
フォンのサーブ。3球目、思い切りフォアの強打。張怡寧、バックで合わせる。フォン、帰ってきた球をバックでストレートに返す。張怡寧、フォアでクロスに返強打。フォン、これをフォアで強打で切り返す。バックで返し合ったあと、フォンがネット。10-9、ついにマッチポイント。張怡寧、またガッツポーズ。
フォンのサーブ。8球目、やや浮いた球を張怡寧フォアで強打。しかし、力が入ったか、オーバー。10-10、またしても、デュース。
張怡寧のサーブ。バックのラリー、意地の張り合いのようなテンポの速いラリーだ。23球目、張怡寧がフォンのフォア側のコーナーを突く。これを、フォンがミス。11-10、張怡寧再びマッチポイント。再び、ガッツポーズ。
フォンのサーブ。ラリーとなり、フォン、フォアハンドの強打主体に左右打ち込む。これをことごとく、張怡寧がレシーブ。が、7本目、ついにレシーブミス。11-11。うんざりした表情の張怡寧。
張怡寧のサーブ。4球目、思い切り、本当に思い切り、フォン、フォアの強打。勝負を懸ける。しかし、これがアウト。12-11。三度(みたび)マッチポイント。フォン、珍しく顔を覆ったあと、しまったという表情を見せる。
フォンのサーブ。4球目、張怡寧、フォアのドライブ。これを返そうとしたフォンの返球が大きく天井方向に跳ねる。大歓声!ついに決着。
ベンチの張怡寧のコーチ、感情を抑えて正視していたが(興奮してみていたのは観客席にいたコーチ)、こぶしを振り回し勝利を誇示する。張怡寧、こぶしを握り小さくガッツポーズ。コーチとゲームを振り返っているが、興奮気味。
フォンは、精一杯戦ったという自負の中にも、無念さが漂う。それでも、気を取り直して観衆に手を振る。が、張怡寧をたたえる大合唱の中、完全に無視される。あれだけ素晴らしい試合だったのに、少しは称えろ。マナー悪いぞ、中国人。
13-11
12-14
張怡寧 14-12 フォン
12-10
13-11
女子シングルス決勝、新旧女王の戦いとなった張怡寧×王楠戦。王楠は五輪を最後に引退。引退を金メダルでは飾れなかった。
男子シングルス決勝、馬琳×王皓戦。馬琳は長年ナンバー2に甘んじていた。王皓はランキング1位で世界選手権チャンピオン。しかし、五輪の金メダルはない。中国における卓球の五輪の金メダルは非常に重い。まさに人生を懸けた勝負だった。気迫で上回った馬琳が悲願の金メダル。
この2試合も、すごい試合だったが、私は張怡寧×フォン戦を、ベストゲームに推したい。
ああ、長かった。
『北京五輪のベストゲーム③』
『北京五輪のベストゲーム②』
『北京五輪のベストゲーム』の続きです。
第4ゲーム、10-10。4ゲーム連続のデュース。
フォンのサーブ。バックのラリー、4本目のフォンの返球がオーバー。再び、張怡寧、ゲームポイント。
突っつき合いから、張怡寧、バックでスマッシュ気味に返す。返球をセンターにバックで強打。センターで跳ねた球が、加速した(ように見えた)。フォン、これを返そうとするが、食い込まれ、ネット。12-10。小さくガッツポーズをしながらベンチに向かう張怡寧。観客席の中国コーチは「それみたか、やったぞ」という感じで、立ち上がってこぶしを振り回す。よほどハラハラしたのだろう。
第5ゲーム、張怡寧のサーブで始まったが、3球目のフォア、5球目のバックハンドをネット。フォンが2-0とリード。今までとちがう展開。ところが、今度はフォンのサーブを張怡寧が破り、2-2。
このゲームも一進一退の展開となり、5-6でフォンのサーブ。ここでのラリーがまたすごかった。最初に仕掛けたのは張怡寧。フォンのフォア側のコーナーギリギリにバックで流す。フォンが泳ぎながらクロスに返す。張怡寧、これをフォアで打ち返す。これをのけぞりながらストレートの返す。小康を得たフォンが、フォアの強打を打ち、徐々にラリーを支配する。左右に振って、最後はバックハンドが逆クロス気味に張怡寧のコーナーに決まる。これにも張怡寧、合わせるが惜しくもネット。6-6。
バックのラリーをフォンがミス。張怡寧、珍しく声を発してガッツポーズ。7-6。
次のラリー、フォンが強引にフォアの強打。これを張怡寧返せず、7-7。
フォンのサーブを張怡寧がレシーブミス。8-7とフォンがリードするも、次のプレー、9球目、バックをミス。8-8。
張怡寧のサーブを、フォンが思い切りバックではたく。これを張怡寧ネットにかける。9-8でフォンがリード。顔を手で覆う張怡寧だが、自分に言い聞かせるように2、3度小さくうなずく。
張怡寧のサーブ。ラリー中、フォンが身体を開いて、思い切りフォアの強打。勝負をかける。しかし、これがネット。9-9。張怡寧、声をあげ、ガッツポーズ。
フォンのサーブ。3球目、思い切りフォアの強打。張怡寧、バックで合わせる。フォン、帰ってきた球をバックでストレートに返す。張怡寧、フォアでクロスに返強打。フォン、これをフォアで強打で切り返す。バックで返し合ったあと、フォンがネット。10-9、ついにマッチポイント。張怡寧、またガッツポーズ。
フォンのサーブ。8球目、やや浮いた球を張怡寧フォアで強打。しかし、力が入ったか、オーバー。10-10、またしても、デュース。
張怡寧のサーブ。バックのラリー、意地の張り合いのようなテンポの速いラリーだ。23球目、張怡寧がフォンのフォア側のコーナーを突く。これを、フォンがミス。11-10、張怡寧再びマッチポイント。再び、ガッツポーズ。
フォンのサーブ。ラリーとなり、フォン、フォアハンドの強打主体に左右打ち込む。これをことごとく、張怡寧がレシーブ。が、7本目、ついにレシーブミス。11-11。うんざりした表情の張怡寧。
張怡寧のサーブ。4球目、思い切り、本当に思い切り、フォン、フォアの強打。勝負を懸ける。しかし、これがアウト。12-11。三度(みたび)マッチポイント。フォン、珍しく顔を覆ったあと、しまったという表情を見せる。
フォンのサーブ。4球目、張怡寧、フォアのドライブ。これを返そうとしたフォンの返球が大きく天井方向に跳ねる。大歓声!ついに決着。
ベンチの張怡寧のコーチ、感情を抑えて正視していたが(興奮してみていたのは観客席にいたコーチ)、こぶしを振り回し勝利を誇示する。張怡寧、こぶしを握り小さくガッツポーズ。コーチとゲームを振り返っているが、興奮気味。
フォンは、精一杯戦ったという自負の中にも、無念さが漂う。それでも、気を取り直して観衆に手を振る。が、張怡寧をたたえる大合唱の中、完全に無視される。あれだけ素晴らしい試合だったのに、少しは称えろ。マナー悪いぞ、中国人。
13-11
12-14
張怡寧 14-12 フォン
12-10
13-11
女子シングルス決勝、新旧女王の戦いとなった張怡寧×王楠戦。王楠は五輪を最後に引退。引退を金メダルでは飾れなかった。
男子シングルス決勝、馬琳×王皓戦。馬琳は長年ナンバー2に甘んじていた。王皓はランキング1位で世界選手権チャンピオン。しかし、五輪の金メダルはない。中国における卓球の五輪の金メダルは非常に重い。まさに人生を懸けた勝負だった。気迫で上回った馬琳が悲願の金メダル。
この2試合も、すごい試合だったが、私は張怡寧×フォン戦を、ベストゲームに推したい。
ああ、長かった。
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