一昨日(11月22日)に、王将戦挑戦者決定リーグ最終局で、羽生九段が豊島九段を破り、6勝0敗で挑戦権獲得を決めた(11月23日記事参照)。
年度別成績が2016年に5割台に落ち、2018年12月に広瀬八段に敗れて竜王位失冠し、無冠に。2020年に豊島竜王に挑戦するも、1勝4敗で奪取ならず(タイトル通算100期ならず)、昨年度に至っては、A級陥落、年度成績も14勝24敗、勝率.368と辛い成績だった。
今年度は20勝9敗、勝率.690と復調傾向。ただし、順位戦(B級1組)では、2連勝の後、4連敗(その後、1勝して3勝4敗)。NHK杯戦でも初戦(2回戦)で姿を消してしまうなど、完全復調とは言い難い。将棋内容も強さを感じることも増えてきたが、辛勝も少なくなく、惨敗に近い将棋もちらほら。
しかし、王将リーグでは服部五段、糸谷八段、近藤七段、渡辺名人・棋王、永瀬王座、豊島九段相手に、全勝。これは、喜んでいいのではないだろうか。
服部五段は37勝12敗(勝率.755)、近藤七段は今年度は振るわないが順位戦B1で4連敗後4連勝(昨年度成績は36勝16敗、勝率.692)、糸谷八段はA級棋士、そして、渡辺名人、永瀬王座、豊島九段は現在の“トップ4”のメンバー(残りひとりは突き抜けてしまっているが…)。
特に後半三局は、圧巻と言って良い。最終局の豊島九段戦は、豊島九段の暴発による勝利だったが、昨年の羽生九段や二人の対戦成績を考えると、勝負がもつれる可能性は低くなかった(とにかく、羽生ファンとしてはドキドキ)。対渡辺戦は、渡辺名人が嫌気がさすほど不出来な将棋だったらしいですが、裏を返せば、羽生九段の指し手が冴えていたと考えられる。対永瀬戦は、難解極まる将棋で、終盤で当然に思えた手が疑問手で、永瀬王座の勝ちになったが、永瀬王座も勝ちを読み切れず、再逆転。手順に金を取られ、自陣は2段目に歩を連打しただけで、玉の延命になっていないように思えたが、勝ちになっていたという運を感じた将棋だった。ただし、この歩の連打ができる棋士が何人いるのだろうか?
で、“トップ4”の残りの一人が、タイトル保持者として待ち構えているのだが……ドイツに勝ったことだし……
その2「勝てなくなった理由」に続く
年度別成績が2016年に5割台に落ち、2018年12月に広瀬八段に敗れて竜王位失冠し、無冠に。2020年に豊島竜王に挑戦するも、1勝4敗で奪取ならず(タイトル通算100期ならず)、昨年度に至っては、A級陥落、年度成績も14勝24敗、勝率.368と辛い成績だった。
今年度は20勝9敗、勝率.690と復調傾向。ただし、順位戦(B級1組)では、2連勝の後、4連敗(その後、1勝して3勝4敗)。NHK杯戦でも初戦(2回戦)で姿を消してしまうなど、完全復調とは言い難い。将棋内容も強さを感じることも増えてきたが、辛勝も少なくなく、惨敗に近い将棋もちらほら。
しかし、王将リーグでは服部五段、糸谷八段、近藤七段、渡辺名人・棋王、永瀬王座、豊島九段相手に、全勝。これは、喜んでいいのではないだろうか。
服部五段は37勝12敗(勝率.755)、近藤七段は今年度は振るわないが順位戦B1で4連敗後4連勝(昨年度成績は36勝16敗、勝率.692)、糸谷八段はA級棋士、そして、渡辺名人、永瀬王座、豊島九段は現在の“トップ4”のメンバー(残りひとりは突き抜けてしまっているが…)。
特に後半三局は、圧巻と言って良い。最終局の豊島九段戦は、豊島九段の暴発による勝利だったが、昨年の羽生九段や二人の対戦成績を考えると、勝負がもつれる可能性は低くなかった(とにかく、羽生ファンとしてはドキドキ)。対渡辺戦は、渡辺名人が嫌気がさすほど不出来な将棋だったらしいですが、裏を返せば、羽生九段の指し手が冴えていたと考えられる。対永瀬戦は、難解極まる将棋で、終盤で当然に思えた手が疑問手で、永瀬王座の勝ちになったが、永瀬王座も勝ちを読み切れず、再逆転。手順に金を取られ、自陣は2段目に歩を連打しただけで、玉の延命になっていないように思えたが、勝ちになっていたという運を感じた将棋だった。ただし、この歩の連打ができる棋士が何人いるのだろうか?
で、“トップ4”の残りの一人が、タイトル保持者として待ち構えているのだが……ドイツに勝ったことだし……
その2「勝てなくなった理由」に続く
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