事件の経緯・推移
准教授・佳奈恵(中村優子)
・鏡を利用し見守りロボットの“あぽろ”に教授のパスワードを盗み見て、皆藤教授(中村育二)を横領犯に仕立て上げた
・保釈金襲撃は実行犯を金で雇った自作自演だった(実行犯は手付金の100万円のみで、アタッシュケースの中身は雑誌だった)
・騙されて怒った実行犯によって襲われ、重傷を負う
・皆藤と佳奈恵は男女の仲だったが、皆藤は研究を優先して別れた。
・現在は単なる研究の助手として教授を支えていた。今回、教授が命を懸けてライフケアテクノロジー社やその裏にいる東亜ダイナミクスを告発しようとしているのを知り、それを止めようとしていた(ライフケアテクノロジーとは無関係)
皆藤教授(中村育二)
・“技術は人を幸福にする”という信念だったが、ライフケアテクノロジーに提供した技術を軍事転用されていた。
・研究費の横領容疑で逮捕されたが、嵌められた可能性が高い
・教授の知らぬところとは言え、軍事転用されてしまったことに責任を感じ、自ら軍事転用された兵器を用いて実演し、それを実況・告発することで、軍事兵器開発・売買の実態を世間に知らしめようとした
桝本記者(山崎樹範)
・妻がサルウィンでテロに巻き込まれ死亡していたが、その兵器は回答の技術が転用されたものだった
・皆藤の告発の実況の手助けをした。自身も死ぬつもり
ライフケアテクノロジーと東亜ダイナミクス
・ライフケアテクノロジーは科学者に援助する代わりに技術を吸い上げていた
・東亜ダイナミクスはその技術を軍事に転用していた
・皆藤の研究室の周辺での、転落事故やストーカー被害など不穏な出来事は東亜ダイナミクスの差し金だった
真相を暗示するふたりの言葉
「申し訳ない」(右京に託した佳奈恵への言葉)
「あなたは、まるでわかっていません」(推理を語る右京に対して)
多くの視聴者は、ここで佳奈恵の真意を察知したはず。(今回の右京は鈍かった)
(告発を阻止した右京、それに対しての皆藤)
「私には科学者を名乗る資格はない。これ(告発)が私にとって最後の…科学者として最後の責務だったんだ!」
「ですが、やり方が間違っている」
「これしか方法がなかった!……大きなモノを止めるには、こうやって血を流す覚悟がなければ…」
「いいですか、すべての戦争が血を流す覚悟から始まっています。“血を流さなければ平和は実現しない”と思い込んでいる人たちがテロや戦争を始めるんです。
そして、より強力で効率のいい武器を手に入れようとする。そして、あなた方、科学者の技術が使われる。
“科学者の責務”とおっしゃいましたね…本来それは“技術は人を幸福にする”という信念が導く未来を、人々に見せ続けることではありませんか?それこそが“科学者としての責務”ではありませんか!
あなた自身が信念に負けて、ここで諦めてどうするんですか!」(皆藤と超至近距離で“科学者としての責務”を問い、訴えかける右京)
そこへ“あぽろ”が近づいてくる。“あぽろ”に向かってしゃがみ込む皆藤。
「教授」と声を掛けるアポロのカメラ(手?)に中指をくっつける(映画『ET』のポーズ?)
(皆藤は“科学者の責務”(初心)を思い起こしたのかもしれない。
東亜ダイナミクス社長・桂川(村上新悟)を糾弾 (桂川は麒麟の川島氏みたいに声が良い)
「ところであなたはテロで犠牲になった人たちのことを覚えているのでしょうか?」(右京)
「NGO活動に参加していた3名ででしょう」(桂川)
「違います……戦争は人の死を数字に変える。島村洋子、北沢聡、佐久間美佳…よく、覚えておいてください」(冠城)
上記の右京と皆藤、特命係と桂川のやりとりは深かった。(特に、最後の冠城の言葉)
表向きの動きと、その裏にある真相と、皆藤、佳奈恵、桝本の心情とを、うまく絡めて、見応えのある内容だった。アポロと鏡を利用したパスワードの盗み見のトリックも面白かった。
【多少の疑問と突っ込み】
・前編の最後、佳奈恵は保釈金をどこに運ぼうとしていたのか?
・告発当日の特命係の行動が悠長。
テロで命を失った島村洋子、北沢聡、佐久間美佳の追悼式の日に皆藤らが行動を起こすのは必至で右京たちも察知していたが、皆藤と桝本の動きを把握しておらず、後手に回っていた。
(右京と佳奈恵のやりとりはドラマに必要だし、告発を簡単に阻止してしまってはドラマが盛り上がらないが)
・前後編モノなので、やはり冗長感があった。ちょっと桝本の心情描写がくどかった。90分枠の方が良かったかも。
第1話、第2話、第3話、第4話、第5話、第6話、第7話、第8話
【ストーリー】番組サイトより
疑惑の教授の保釈により新たな局面を迎える事件
背景には右京さえ解き明かせない驚きの事実が!
遠隔操作技術の第一人者である大学教授の皆藤(中村育二)は、横領の罪で逮捕されていたが、それは研究の乗っ取りを目論む准教授・佳奈恵(中村優子)がでっち上げた冤罪であることが判明。3000万円の保釈金も戻り、皆藤の保釈も決定的になった。
亘(反町隆史)は、旧友で週刊誌記者の桝本(山崎樹範)が、皆藤の保釈を受けて、何か事を起こすのではないかと危惧していたが、本人を問い詰めても軽くかわされてしまう。いっぽう、右京(水谷豊)は、佳奈恵が皆藤を陥れた巧妙な手口を解明したものの、なぜ彼女が危険な橋を渡ってまで皆藤を檻の中に閉じ込めようとしたのか、動機が掴めずにいた。
そして、いよいよ皆藤が保釈される。右京と亘が今回の事件の背景にまだ見えていない何かがあると感じ捜査を続ける中、ついに皆藤の恐るべき“復讐計画”が動き始める…。
混沌とする状況の中、未曾有のテロ計画が発動!?
そこには特命係と因縁を持つ権力者の影が…
特命係は真相を突き止め“現代の戦争”を止めることができるのか?
ゲスト:中村育二 山崎樹範 中村優子
脚本:神森万里江
監督:権野元
准教授・佳奈恵(中村優子)
・鏡を利用し見守りロボットの“あぽろ”に教授のパスワードを盗み見て、皆藤教授(中村育二)を横領犯に仕立て上げた
・保釈金襲撃は実行犯を金で雇った自作自演だった(実行犯は手付金の100万円のみで、アタッシュケースの中身は雑誌だった)
・騙されて怒った実行犯によって襲われ、重傷を負う
・皆藤と佳奈恵は男女の仲だったが、皆藤は研究を優先して別れた。
・現在は単なる研究の助手として教授を支えていた。今回、教授が命を懸けてライフケアテクノロジー社やその裏にいる東亜ダイナミクスを告発しようとしているのを知り、それを止めようとしていた(ライフケアテクノロジーとは無関係)
皆藤教授(中村育二)
・“技術は人を幸福にする”という信念だったが、ライフケアテクノロジーに提供した技術を軍事転用されていた。
・研究費の横領容疑で逮捕されたが、嵌められた可能性が高い
・教授の知らぬところとは言え、軍事転用されてしまったことに責任を感じ、自ら軍事転用された兵器を用いて実演し、それを実況・告発することで、軍事兵器開発・売買の実態を世間に知らしめようとした
桝本記者(山崎樹範)
・妻がサルウィンでテロに巻き込まれ死亡していたが、その兵器は回答の技術が転用されたものだった
・皆藤の告発の実況の手助けをした。自身も死ぬつもり
ライフケアテクノロジーと東亜ダイナミクス
・ライフケアテクノロジーは科学者に援助する代わりに技術を吸い上げていた
・東亜ダイナミクスはその技術を軍事に転用していた
・皆藤の研究室の周辺での、転落事故やストーカー被害など不穏な出来事は東亜ダイナミクスの差し金だった
真相を暗示するふたりの言葉
「申し訳ない」(右京に託した佳奈恵への言葉)
「あなたは、まるでわかっていません」(推理を語る右京に対して)
多くの視聴者は、ここで佳奈恵の真意を察知したはず。(今回の右京は鈍かった)
(告発を阻止した右京、それに対しての皆藤)
「私には科学者を名乗る資格はない。これ(告発)が私にとって最後の…科学者として最後の責務だったんだ!」
「ですが、やり方が間違っている」
「これしか方法がなかった!……大きなモノを止めるには、こうやって血を流す覚悟がなければ…」
「いいですか、すべての戦争が血を流す覚悟から始まっています。“血を流さなければ平和は実現しない”と思い込んでいる人たちがテロや戦争を始めるんです。
そして、より強力で効率のいい武器を手に入れようとする。そして、あなた方、科学者の技術が使われる。
“科学者の責務”とおっしゃいましたね…本来それは“技術は人を幸福にする”という信念が導く未来を、人々に見せ続けることではありませんか?それこそが“科学者としての責務”ではありませんか!
あなた自身が信念に負けて、ここで諦めてどうするんですか!」(皆藤と超至近距離で“科学者としての責務”を問い、訴えかける右京)
そこへ“あぽろ”が近づいてくる。“あぽろ”に向かってしゃがみ込む皆藤。
「教授」と声を掛けるアポロのカメラ(手?)に中指をくっつける(映画『ET』のポーズ?)
(皆藤は“科学者の責務”(初心)を思い起こしたのかもしれない。
東亜ダイナミクス社長・桂川(村上新悟)を糾弾 (桂川は麒麟の川島氏みたいに声が良い)
「ところであなたはテロで犠牲になった人たちのことを覚えているのでしょうか?」(右京)
「NGO活動に参加していた3名ででしょう」(桂川)
「違います……戦争は人の死を数字に変える。島村洋子、北沢聡、佐久間美佳…よく、覚えておいてください」(冠城)
上記の右京と皆藤、特命係と桂川のやりとりは深かった。(特に、最後の冠城の言葉)
表向きの動きと、その裏にある真相と、皆藤、佳奈恵、桝本の心情とを、うまく絡めて、見応えのある内容だった。アポロと鏡を利用したパスワードの盗み見のトリックも面白かった。
【多少の疑問と突っ込み】
・前編の最後、佳奈恵は保釈金をどこに運ぼうとしていたのか?
・告発当日の特命係の行動が悠長。
テロで命を失った島村洋子、北沢聡、佐久間美佳の追悼式の日に皆藤らが行動を起こすのは必至で右京たちも察知していたが、皆藤と桝本の動きを把握しておらず、後手に回っていた。
(右京と佳奈恵のやりとりはドラマに必要だし、告発を簡単に阻止してしまってはドラマが盛り上がらないが)
・前後編モノなので、やはり冗長感があった。ちょっと桝本の心情描写がくどかった。90分枠の方が良かったかも。
第1話、第2話、第3話、第4話、第5話、第6話、第7話、第8話
【ストーリー】番組サイトより
疑惑の教授の保釈により新たな局面を迎える事件
背景には右京さえ解き明かせない驚きの事実が!
遠隔操作技術の第一人者である大学教授の皆藤(中村育二)は、横領の罪で逮捕されていたが、それは研究の乗っ取りを目論む准教授・佳奈恵(中村優子)がでっち上げた冤罪であることが判明。3000万円の保釈金も戻り、皆藤の保釈も決定的になった。
亘(反町隆史)は、旧友で週刊誌記者の桝本(山崎樹範)が、皆藤の保釈を受けて、何か事を起こすのではないかと危惧していたが、本人を問い詰めても軽くかわされてしまう。いっぽう、右京(水谷豊)は、佳奈恵が皆藤を陥れた巧妙な手口を解明したものの、なぜ彼女が危険な橋を渡ってまで皆藤を檻の中に閉じ込めようとしたのか、動機が掴めずにいた。
そして、いよいよ皆藤が保釈される。右京と亘が今回の事件の背景にまだ見えていない何かがあると感じ捜査を続ける中、ついに皆藤の恐るべき“復讐計画”が動き始める…。
混沌とする状況の中、未曾有のテロ計画が発動!?
そこには特命係と因縁を持つ権力者の影が…
特命係は真相を突き止め“現代の戦争”を止めることができるのか?
ゲスト:中村育二 山崎樹範 中村優子
脚本:神森万里江
監督:権野元
確かに、おかしな演出による不自然過ぎる鏡の配置は多いですね。
演出の手法で、うまく使えば効果的だとは思いますが。私は過去に感心した記憶はあります。でも、感心したということがあるという記憶だけで、具体的に言うことは出来ません。
あと、鏡はよくトリックに使われますね。金田一少年やコナンで観た記憶があります。
『特捜最前線』と言ってもわからにでしょうけど、大昔、そういうドラマがありました
もう、その当時からです、鏡
私が見て、一番不思議だったのが、部屋のほぼ中央に三面鏡が開かれた状態で置かれていて、その前に、質問を受ける参考人かなんかの女性が座っていて、まわりを囲むように数人の刑事が立っていて、問いかけるという場面です
じかに女性の表情を撮るのでなく、鏡に映ったのを撮るというのをやりたいだけだったのでしょうが、信じられないくらい不自然な設定でした
こういう、撮影技術を学ぶ時に出てきたやり方を、実践で使ってみようという気概はわかりますが、それが自然にみえたことが一度も無いです!!
とにかく、定期的に(この時間帯のドラマに、1年に一度とか、数年に一度とか、とにかく絶えることなく)続いてるということが、この授業をやってる先生がまだ教えてらっしゃるんだなぁと、視聴者は思うのです
いつか、不自然でなく、鏡を効果的につかえるカメラマンか演出家が出てきてほしいです
> 檻(留置所)の中に閉じ込めておくのが目的なら、アタッシェケースの中身をすり替える必要はありません。
> 死んでほしくないと思いながらも、皆藤の告発を後押ししたいという思いも捨てきれなかったからこそ、3000万円を隠し持っていたのではないでしょうか。
> そういうわけで、あの3000万円は保釈のために裁判所へ持っていこうとしたのだと考えました。
なるほど。そう考えるのが妥当というか、おそらく正解ですね。そう言えば、意を決したような感じで、バッグに詰め込んでいました。
ご教授、ありがとうございました。
「前編の最後、(高瀬)佳奈恵は保釈金をどこに運ぼうとしていたのか?」については、私も疑問に感じておりました。
最初のコメントでも申し上げたとおり、檻(留置所)の中に閉じ込めておくのが目的なら、アタッシェケースの中身をすり替える必要はありません。
しかし実際には、3000万円は谷口一味の手には渡らず、高瀬が隠し持っていました。なぜか?
やはり高瀬も葛藤していたのではないでしょうか。愛する人の命を守りたい一心で研究費の横領をでっちあげて告発(自殺)を阻止しようとしたわけですが、一方で、皆藤の科学者としての苦悩も十分に理解していた。
死んでほしくないと思いながらも、皆藤の告発を後押ししたいという思いも捨てきれなかったからこそ、3000万円を隠し持っていたのではないでしょうか。右京さんになかなか真実を話そうとしなかったのもそのためではないかと。
そういうわけで、あの3000万円は保釈のために裁判所へ持っていこうとしたのだと考えました。明確に理由が描かれなかった以上、憶測の域を出ないのですが。
伏線の回収、良かった点(冠城の言葉、右京が街道を諭したシーン、捜一コンビ)など、marumoriさんとほぼ同様な感想を持ちました。
疑問点の鏡を傾けたままというのは確かに不自然ですね。まあ、あの位置に姿見がある事自体、不自然ですが。それと、3000万円の放置するのは、心配でなりません。
>高瀬とライフケアテクノロジーが結託しているというのがフェイクだということ、皆藤の技術が軍事転用されテロに使われたのだろうということは前編のうちに読めていました。
おお、流石ですね。そこで、お願いがあります。
本文で書きましたが、「前編の最後、佳奈恵は保釈金をどこに運ぼうとしていたのか?」……教えてください。
今シーズン早くも二つ目の前後編スペシャルでしたが、多少のツッコミどころはあるものの、少なくともカイト期以降の前後編では一番良かったと思いました。
前編で張られた伏線が無理なく回収されていましたね。
〇なぜ皆藤は現金を用意してまで保釈を急いだのか?
→11月3日の慰霊祭に合わせて告発を行う必要があった。
〇多くの大学に多額の資金援助をしている企業にしては、ライフケアテクノロジーの規模が小さい。
→実質的には桂川の東亜ダイナミクスが資金を出していた。
〇なぜ谷口一味は危険を冒してまで高瀬に会いに行ったのか?
→高瀬によってアタッシェケースの中身がすり替えられていて、騙されたことに気づいて腹を立てた。
〇下向きの鏡とアポロ
→高瀬がパスワードを盗むのに使った。
ラストで冠城が桂川に詰め寄るシーンは私も好きです。右京さんが皆藤を諭すシーン、逃走を図る武田の前に捜一コンビが立ちはだかるシーンもよかった。
ちなみに私は、高瀬とライフケアテクノロジーが結託しているというのがフェイクだということ、皆藤の技術が軍事転用されテロに使われたのだろうということは前編のうちに読めていました。
気になった点としては、
〇どうして鏡を何か月も下向きのままにしておくのだろうか?
〇すり替えた3千万円を無造作に駐車場に置いておくのは不用心すぎるのではないか?
〇檻の中に閉じ込めておくのが目的なのなら、アタッシェケースの中身をすり替える必要はないのでは?
〇多額の資金援助をしていて、研究室の研究員を襲撃までさせているのに、どうして桂川も三島も高瀬のことを知らないのか?
といったところでしょうか。
今回の前後編で年内は終了だと思っていたら、今日もあるんですね。