英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

女流棋士考 その15「女流棋士の濫造?⑩ 新女流棋士と降級点回避の難易度」

2023-04-22 21:07:07 | 将棋
 降級点該当者数は、36人を基準数として1人降級点。36人を5人超えるにつき降級点がつく。5人に1人に降級点がつくということで、単純に考えると、5人のうち4位以上であれば降級点がつかない。5人リーグ戦と考えると、1勝3敗で4位になる。同率最下位になる可能性もあるが、単純に考えると《勝率.250で降級点には該当しない》……というようなことを、以前に書いた。(その8「女流棋士の濫造?④ 女流棋士の降級点の検証…降級点の人数の妥当性」
 これは、かなり大雑把な理屈だが、見当外れではないと思う。
 ただし、新女流棋士が降級点回避を争うレベルの場合には当てはまるが、新女流棋士のレベルがもっと高ければ、弱い女流棋士は淘汰されていくことになる
 例えば、年間10人の女流棋士が誕生する場合、その10人すべてが女流棋士の平均以上だとすると、降級点回避争いとは無縁であり、10人増加による降級点枠が2つ増えた分だけ、降級点回避争いが厳しくなる。

 それで問題になるのは、ここ数年で誕生した女流棋士のレベル。
まず、《研修会B2→女流2級》に制度が変わった2018年4月以降にプロ入りした女流棋士の2022年度の合計成績………205勝183敗 .528
次に、上記女流棋士の初参加年度の合計成績(初参加年度に5局以下の棋士は、その次の年度の成績を合わせて算出)……128勝138敗 .481
そして、2022年度のプロ入りした女流棋士7名の2022年度の合計成績………43勝38敗 .531 (負け越し棋士は4名)

 思ったより成績は良かった(←失礼しました)
 初参加年度より昨年度の成績の方が良いのは、プロの水になれたせいなのか、それとも、それほど強くない女流棋士が増えたからなのか?……

 まだ結論を出すのは早いが、女流棋士の濫造(そんなに強くないのに、プロになれる)と言う訳ではないようだ。
 ただし、《プロにはなったものの……》という女流棋士も少なくなさそうだ(最近プロ入りした女流棋士にもいるし、ベテラン、中堅棋士にも多くいる)


 それはさておき、昨年度の新女流棋士が7名というのは多いと思う。


その1「女流棋士独断ランキング」
その2「トーナメントにおける抽選の偏り① 清麗戦予選トーナメント」
その3「トーナメントにおける抽選の偏り② 女流名人戦予選トーナメント」
その4「トーナメントにおける抽選の偏り③ その他の棋戦」
その5「女流棋士の濫造?➀ 女流棋士になる条件(女流棋士でいられる条件)」
その6「女流棋士の濫造?② 女流棋士の降級点の検証(勝率、勝数)」
その7「女流棋士の濫造?③ 女流棋士の降級点の検証…年度終了時の勝率(勝数)」
その8「女流棋士の濫造?④ 女流棋士の降級点の検証…降級点の人数の妥当性」
その9「女流棋士の濫造?⑤ 降級点消去条件の検証」
その10「女流棋士の濫造?➅ 成績不振による過去の引退女流棋士」
その11「女流棋士の濫造?⑦ 成績不振による過去の引退女流棋士の補足」
その12「女流棋士の濫造?⑧ 新人、若手~中堅棋士」
その13「女流棋士の濫造?⑨ 中堅~ベテラン女流棋士と今期の降級点該当者(推定)」
その14「甘い昇級規定」

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