ツンデレの恋物語
・ヘアカットの不満に関する真奈美と小松崎の言い争いは、気心が知れた者同士のじゃれ合いにしか見えない
・真奈美と吉田ののろけ振り(石焼き芋、ラブレター)は、上っ面だけっぽい
ラブレターを公開しようとする真奈美に、「ちょっとそれやめてよ~、恥ずかしいよぉ」という口調も、聞いていて恥ずかしかったが、「君が泣きたいと思った時、泣ける場所に僕は成りたい」…内容も恥ずかしかった
・「何でもずけずけ言ってくるし、あの人(=小松崎)がどんな顔なのか知らないけど、私の中では相当“憎たらしい顔”になっていますから」
・小松崎が真奈美にあてた手紙……縦に一字ずつ読むと「あいしてます」
・真奈美を愛してしまった小松崎は改心した……その結果、吉田と仲間割れの末、殺されてしまう
「あたし、何が嘘で、何が本当とか、見えないし、
あなたがどんな顔を手を差し伸べていたとしても、あたしにはそれが見えないし、
あたしは勝手に幸せでいられるから……それでいいい。
「せっかく暗い所から出てきたのに……
あなたが明るいところを思い出させたの。
普通の幸せなんか見ないようにしていたのに、あなたがそれを見せてきたの」
「お前がいる世界にはさぁ、やさしさとか、愛情があふれている。
それをまっすぐ受け取らず、不幸だと拗ねているだけなんだよ。
おまえのおかげで、どうしても抜け出せないところから、やっとさよならできる。
………………ありがとな」(小松崎)
「あたしのこと、どう思ってたの?」
「俺が何を言っても信じねえだろ」
真奈美は香水『シエル・ブルー』を小松崎に手渡し、その場を去る……
…………ここまで彼女に言わせたのなら、小松崎も素直に気持ちを告げればよかったのに、あんな捻くれた暗号手紙なんか渡さないで…………
頑張ったトリックや技法・手法
盲目女性の頑張った殺人計画と侵入者察知システム
・香水を引き出しに入れておいて、誰かが開けた場合、匂いで察知できる
・香水の材料の無水エタノールが揮発性の高く引火しやすいことを利用して、それを地下室に充満させて、吉田を殺害しようとした
・「小松崎からの手紙を読んで」と頼み、吉田に遺産のありかを教え、殺害場所におびき出す
詐欺コンビ関連
・「メールサイトを利用して、下書きを保存、パスワードとメールアドレスを共有していれば、下書きを見ることができるという手法で、連絡を取る(メールをやり取りしなくてもよい)」という手法は、どこかで見たような気がする(『相棒』?)
・点字は右から左に文字を打つが、吉田は左から右へ文字を打つ仕草をしていた(吉田は点字を打てない)。
ドラマ冒頭、点字を打つシーンがあったが、点字を打っている者を画面上にして、視聴者には「点字は左から右に打つ」と錯覚させるのは反則に近い
真奈美の名言集
「私は何をされているか分からないことの方が多いですから」
「“普通”が私の場合、“特別”なんですけど」
「あなた(右京)はきっと、血も涙もないロボットみたいな顔してるんでしょうね」
これに対し、冠城は香水を嗅いで「いい匂いだ」と。
冠城らしい締め方だ。尊だったら、「確かに、仰る通りですね」と言うような気がする。
ツンデレ恋物語、私は好きだな……脚本はseason15 第3話「人生のお会計」の櫻井智也。≪なるほど≫という感じ。
いろいろなトリックやベタな暗号も評価できる。
しかし、不可解なストーリー展開も散見。
・実の娘には何も残さず、愛人の娘に財産を譲るのは不自然。罪滅ぼしという意味は分かるが、実の娘にもちゃんとした父親ではなかったようなので、等分するのが自然ではないだろうか?それなのに、それなり仲良くつき合い異母姉は心が広い
・自宅ならともかく、相続した別荘には慣れていないはず。目の見えない真奈美が、そこにあのたくさんの香水の瓶を並べるのは無理がある
・困難が多い殺害より、小松崎が託した犯罪証拠(メールのやり取り)を警察に提出し、詐欺と小松崎殺害で服役させた方が小松崎の意志に沿うし、真奈美も罪を犯さないで済む
・真奈美に殺人の罪を犯させなかったのは良かったが、阻止するのなら、瓶の中身を水にすり替えなくても、撤去するだけでよかったはず。そうすれば、「殺人未遂」にもならなかったかもしれない。
地下室で伊丹と芹沢がちまちまとした作業をしていた図は面白いとは思うが……
・小松崎が吉田と手を切ろうとしたが、吉田が逆上するのは予想できたはず。
吉田も安易に人を刺し過ぎ。
【ストーリー】番組サイトより
介護ヘルパーが自室で刺殺される事件が発生
事件の鍵は、盲目の女性が手作りした香水!?
胃潰瘍で入院した幸子(鈴木杏樹)の見舞いで病院を訪れた右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、思いがけず病室で伊丹(川原和久)たち捜査一課と出くわす。聞けば、小松崎(小林且弥)というヘルパーが刺殺された事件に関して、腕を負傷して入院中の真奈美(橋本真実)という盲目の女性に事情を聞きに来たらしい。
真奈美は訪問介護サービスを利用する際、度々小松崎を指名していたという。捜査に乗り出した右京と亘は、被害者である小松崎にも不審な点があったことを知り、部屋を捜索。すると亘が、部屋に置いてあった手作りの香水と、同じ香りをさせていた人物がいたことに思い当たる。それは、交際相手について真奈美と病室で揉めていた姉の貴子(池津祥子)だった。
さっそく、本人から話を聞くと、香水は真奈美が趣味で作っているものだという。ただ、貴子いわく、真奈美と小松崎はいつも言い争いばかりしていて、プレゼントを渡すような関係ではないらしい。だとしたら、なぜ小松崎が真奈美の手作りの香水を持っていたのか!? また、貴子の話から、真奈美と貴子が実は腹違いの姉妹であることや、吉田(田中幸太朗)という真奈美の恋人を、貴子がいぶかしく思い、交際に反対していることも分かる。
そんな中、小松崎が介護をしていた相手から、詐欺まがいの寄付を集めていたことが発覚。さらに、小松崎の部屋から、なぜか貴子の指紋が発見されて…!?
盲目の女性を取り巻く人物それぞれに不審な動きが…
ヘルパーは誰に、なぜ殺されたのか?
右京の正義感と優しさが、意外な真相をあぶり出す!
ゲスト:橋本真実
脚本:櫻井智也
監督:池澤辰也
・ヘアカットの不満に関する真奈美と小松崎の言い争いは、気心が知れた者同士のじゃれ合いにしか見えない
・真奈美と吉田ののろけ振り(石焼き芋、ラブレター)は、上っ面だけっぽい
ラブレターを公開しようとする真奈美に、「ちょっとそれやめてよ~、恥ずかしいよぉ」という口調も、聞いていて恥ずかしかったが、「君が泣きたいと思った時、泣ける場所に僕は成りたい」…内容も恥ずかしかった
・「何でもずけずけ言ってくるし、あの人(=小松崎)がどんな顔なのか知らないけど、私の中では相当“憎たらしい顔”になっていますから」
・小松崎が真奈美にあてた手紙……縦に一字ずつ読むと「あいしてます」
・真奈美を愛してしまった小松崎は改心した……その結果、吉田と仲間割れの末、殺されてしまう
「あたし、何が嘘で、何が本当とか、見えないし、
あなたがどんな顔を手を差し伸べていたとしても、あたしにはそれが見えないし、
あたしは勝手に幸せでいられるから……それでいいい。
「せっかく暗い所から出てきたのに……
あなたが明るいところを思い出させたの。
普通の幸せなんか見ないようにしていたのに、あなたがそれを見せてきたの」
「お前がいる世界にはさぁ、やさしさとか、愛情があふれている。
それをまっすぐ受け取らず、不幸だと拗ねているだけなんだよ。
おまえのおかげで、どうしても抜け出せないところから、やっとさよならできる。
………………ありがとな」(小松崎)
「あたしのこと、どう思ってたの?」
「俺が何を言っても信じねえだろ」
真奈美は香水『シエル・ブルー』を小松崎に手渡し、その場を去る……
…………ここまで彼女に言わせたのなら、小松崎も素直に気持ちを告げればよかったのに、あんな捻くれた暗号手紙なんか渡さないで…………
頑張ったトリックや技法・手法
盲目女性の頑張った殺人計画と侵入者察知システム
・香水を引き出しに入れておいて、誰かが開けた場合、匂いで察知できる
・香水の材料の無水エタノールが揮発性の高く引火しやすいことを利用して、それを地下室に充満させて、吉田を殺害しようとした
・「小松崎からの手紙を読んで」と頼み、吉田に遺産のありかを教え、殺害場所におびき出す
詐欺コンビ関連
・「メールサイトを利用して、下書きを保存、パスワードとメールアドレスを共有していれば、下書きを見ることができるという手法で、連絡を取る(メールをやり取りしなくてもよい)」という手法は、どこかで見たような気がする(『相棒』?)
・点字は右から左に文字を打つが、吉田は左から右へ文字を打つ仕草をしていた(吉田は点字を打てない)。
ドラマ冒頭、点字を打つシーンがあったが、点字を打っている者を画面上にして、視聴者には「点字は左から右に打つ」と錯覚させるのは反則に近い
真奈美の名言集
「私は何をされているか分からないことの方が多いですから」
「“普通”が私の場合、“特別”なんですけど」
「あなた(右京)はきっと、血も涙もないロボットみたいな顔してるんでしょうね」
これに対し、冠城は香水を嗅いで「いい匂いだ」と。
冠城らしい締め方だ。尊だったら、「確かに、仰る通りですね」と言うような気がする。
ツンデレ恋物語、私は好きだな……脚本はseason15 第3話「人生のお会計」の櫻井智也。≪なるほど≫という感じ。
いろいろなトリックやベタな暗号も評価できる。
しかし、不可解なストーリー展開も散見。
・実の娘には何も残さず、愛人の娘に財産を譲るのは不自然。罪滅ぼしという意味は分かるが、実の娘にもちゃんとした父親ではなかったようなので、等分するのが自然ではないだろうか?それなのに、それなり仲良くつき合い異母姉は心が広い
・自宅ならともかく、相続した別荘には慣れていないはず。目の見えない真奈美が、そこにあのたくさんの香水の瓶を並べるのは無理がある
・困難が多い殺害より、小松崎が託した犯罪証拠(メールのやり取り)を警察に提出し、詐欺と小松崎殺害で服役させた方が小松崎の意志に沿うし、真奈美も罪を犯さないで済む
・真奈美に殺人の罪を犯させなかったのは良かったが、阻止するのなら、瓶の中身を水にすり替えなくても、撤去するだけでよかったはず。そうすれば、「殺人未遂」にもならなかったかもしれない。
地下室で伊丹と芹沢がちまちまとした作業をしていた図は面白いとは思うが……
・小松崎が吉田と手を切ろうとしたが、吉田が逆上するのは予想できたはず。
吉田も安易に人を刺し過ぎ。
【ストーリー】番組サイトより
介護ヘルパーが自室で刺殺される事件が発生
事件の鍵は、盲目の女性が手作りした香水!?
胃潰瘍で入院した幸子(鈴木杏樹)の見舞いで病院を訪れた右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、思いがけず病室で伊丹(川原和久)たち捜査一課と出くわす。聞けば、小松崎(小林且弥)というヘルパーが刺殺された事件に関して、腕を負傷して入院中の真奈美(橋本真実)という盲目の女性に事情を聞きに来たらしい。
真奈美は訪問介護サービスを利用する際、度々小松崎を指名していたという。捜査に乗り出した右京と亘は、被害者である小松崎にも不審な点があったことを知り、部屋を捜索。すると亘が、部屋に置いてあった手作りの香水と、同じ香りをさせていた人物がいたことに思い当たる。それは、交際相手について真奈美と病室で揉めていた姉の貴子(池津祥子)だった。
さっそく、本人から話を聞くと、香水は真奈美が趣味で作っているものだという。ただ、貴子いわく、真奈美と小松崎はいつも言い争いばかりしていて、プレゼントを渡すような関係ではないらしい。だとしたら、なぜ小松崎が真奈美の手作りの香水を持っていたのか!? また、貴子の話から、真奈美と貴子が実は腹違いの姉妹であることや、吉田(田中幸太朗)という真奈美の恋人を、貴子がいぶかしく思い、交際に反対していることも分かる。
そんな中、小松崎が介護をしていた相手から、詐欺まがいの寄付を集めていたことが発覚。さらに、小松崎の部屋から、なぜか貴子の指紋が発見されて…!?
盲目の女性を取り巻く人物それぞれに不審な動きが…
ヘルパーは誰に、なぜ殺されたのか?
右京の正義感と優しさが、意外な真相をあぶり出す!
ゲスト:橋本真実
脚本:櫻井智也
監督:池澤辰也