嗚呼、田原坂……………~交錯する戊辰の武士(志士)たちの思い~
山川浩、佐川官兵衛、藤田五郎
………会津の名誉を取り返さん、薩摩(新政府)への恨みを晴らさん(山川)
………戦で斬り合って、武士として死ねるのは本望(佐川)
西郷隆盛
………維新時に生じた怒り、恨み、悲しみを全て抱えて持っていこうとした
使い捨てにされた武士たちの怒り、会津の怨念などを西南戦争で昇華させるのが、自分の贖罪だと考えた。
印象に残るのは、
「可笑しなもんだ。十年前、賊軍として追われた俺たちが、今は官軍だ。
官だの賊だの…どうでもよい。
武士はただ、死に物狂いに戦う場がいい。
望みは叶った。戦場で斬り死にできる………ありがてえ……」
西郷も武士でありたかったのだろう。
山川と対峙の場で
会津を人柱にして新しい日本を起こし、西南戦争でその決着を着けた。
(戊辰戦争時とは、薩摩と会津の立場が逆転しているのも、皮肉な縁。山川も西郷の真意を知り、やるせなさを感じた様子)
木戸孝允、大久保利通、大山巌
維新の志士たちも、西郷の真意を分かっていた。
「膿みを出し尽くす。……これは維新の総仕上げじゃ」(木戸)
木戸……病にて西南戦争の終結を待たずに、病死
大久保……西南戦争の翌年、暗殺される
大山……西郷の意を汲み、兄同然の西郷を討つ
違和感バリバリの八重の言葉
「日本人同士が、また銃を撃ちあうなんて」(西南戦争勃発を知り)
「また戦が始まった。会津を滅ぼしてまで、新しい国を作ったはずなのに。戦をしなければならぬ訳が、真にあんのか?
答えを探すには学問が要ると思うのです」(襄との会話で)
「この戦、いつまで続くんだ」(“山川、囲みを打ち破り熊本城に入城を果たす”の新聞を読み)
と、呟くが、会津戦争後の八重の葛藤や心の整理が充分に描かれていないので、八重の言葉に違和感を拭えない。
今話の最後に、同志社女学校の意気盛んな娘らを描いたのは、西南戦争の余韻をぶち壊し!
覚馬と西郷の回想シーンで締めてほしかった。
【ストーリー】番組サイトより
1877(明治10)年2月、八重(綾瀬はるか)は襄(オダギリジョー)と共に、新築された同志社英学校の校舎で備品の準備に追われていた。
そのころ鹿児島では、西郷隆盛(吉川晃司)が配下の不平士族らの決起を止められずに挙兵。「西南戦争」の幕が切って落とされる。政府軍に仕官した山川浩(玉山鉄二)や、警視庁の佐川官兵衛(中村獅童)や藤田五郎(=斎藤一・降谷建志)も参戦。激戦地・田原坂で進退窮まった政府軍の大山巌(反町隆史)は、官兵衛と藤田を抜刀隊に選抜し、従兄弟である西郷に戦いを挑む。
山川浩、佐川官兵衛、藤田五郎
………会津の名誉を取り返さん、薩摩(新政府)への恨みを晴らさん(山川)
………戦で斬り合って、武士として死ねるのは本望(佐川)
西郷隆盛
………維新時に生じた怒り、恨み、悲しみを全て抱えて持っていこうとした
使い捨てにされた武士たちの怒り、会津の怨念などを西南戦争で昇華させるのが、自分の贖罪だと考えた。
印象に残るのは、
「可笑しなもんだ。十年前、賊軍として追われた俺たちが、今は官軍だ。
官だの賊だの…どうでもよい。
武士はただ、死に物狂いに戦う場がいい。
望みは叶った。戦場で斬り死にできる………ありがてえ……」
西郷も武士でありたかったのだろう。
山川と対峙の場で
会津を人柱にして新しい日本を起こし、西南戦争でその決着を着けた。
(戊辰戦争時とは、薩摩と会津の立場が逆転しているのも、皮肉な縁。山川も西郷の真意を知り、やるせなさを感じた様子)
木戸孝允、大久保利通、大山巌
維新の志士たちも、西郷の真意を分かっていた。
「膿みを出し尽くす。……これは維新の総仕上げじゃ」(木戸)
木戸……病にて西南戦争の終結を待たずに、病死
大久保……西南戦争の翌年、暗殺される
大山……西郷の意を汲み、兄同然の西郷を討つ
違和感バリバリの八重の言葉
「日本人同士が、また銃を撃ちあうなんて」(西南戦争勃発を知り)
「また戦が始まった。会津を滅ぼしてまで、新しい国を作ったはずなのに。戦をしなければならぬ訳が、真にあんのか?
答えを探すには学問が要ると思うのです」(襄との会話で)
「この戦、いつまで続くんだ」(“山川、囲みを打ち破り熊本城に入城を果たす”の新聞を読み)
と、呟くが、会津戦争後の八重の葛藤や心の整理が充分に描かれていないので、八重の言葉に違和感を拭えない。
今話の最後に、同志社女学校の意気盛んな娘らを描いたのは、西南戦争の余韻をぶち壊し!
覚馬と西郷の回想シーンで締めてほしかった。
【ストーリー】番組サイトより
1877(明治10)年2月、八重(綾瀬はるか)は襄(オダギリジョー)と共に、新築された同志社英学校の校舎で備品の準備に追われていた。
そのころ鹿児島では、西郷隆盛(吉川晃司)が配下の不平士族らの決起を止められずに挙兵。「西南戦争」の幕が切って落とされる。政府軍に仕官した山川浩(玉山鉄二)や、警視庁の佐川官兵衛(中村獅童)や藤田五郎(=斎藤一・降谷建志)も参戦。激戦地・田原坂で進退窮まった政府軍の大山巌(反町隆史)は、官兵衛と藤田を抜刀隊に選抜し、従兄弟である西郷に戦いを挑む。