英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『八重の桜』 第26話 「八重、決戦のとき」

2013-07-03 22:43:59 | ドラマ・映画
死の美学……犬死?無駄死?

★西郷家の女たち
「なよ竹の
 風にまかする身ながらも    
 たわまぬ節は
 ありとこそきけ」


  「細い竹にも曲がらぬ節があるように、か弱い女にも固い信念がある」と
   西郷千恵は、会津女性の強い精神を歌っている。
   「風にまかする身」の風とは、時代?それとも男たち?

 会津の潔白を晴らすため、敵(新政府軍)の非道な力に屈しないことを、命を捨てて示す西郷家の女たち…………

 「今日は何をすんですか?」
   と、尋ねる幼娘の問いには、心が痛む。

   自刃することも罪であるが、幼児の命を絶つのは大罪である。

★白虎隊
 飯盛山に逃げ落ちた彼ら、討ち死に覚悟で正面から突っ込むという意見も出たが、「敵に捕まるのはこの上もない恥」と日新館の教えを遵守。(日新館では、いったい何を教えているんだ?)
「生き恥を晴らしては殿に面目が立たぬ」と集団自決。

「死ぬのは、一人たりとも敵を倒してからに為さりませ!」という竹子の言葉を聞かせてやりたい。
 若者だというのに、悲観的過ぎる。「敵に捕らわれる」ことよりも城の者たち、会津を守るという意志を強く持たなかったのだろうか?(現代なら「生きる」が最優先)
「古き会津の魂」に縛られ、「恥」に囚われてしまった悲しき結末。

★神保内蔵助と田中土佐
(後述する「八重、出陣! 内蔵助を説き伏せる」の項で述べるが)
 会津の悲劇を招いた要因(第一の因は容保)は、この方たちにある。
 本人たちも死ぬ間際に後悔していた「殿の暴走を止められなかったこと」、さらに、会津が攻め込まれた際の無能な采配ぶりなど、あれこれ思い当たる。
 「今でしょ!」の林先生も述べていた『敗因の3要素……「情報不足」「思い込み」「うぬぼれ」』って、会津にぴったり当てはまる。「情報不足」による判断の誤り、古き会津の魂の「思い込み」、会津武士(剣)は強いという「うぬぼれ」……

 それにしても、最後まで無能な二人だった。
 あんなところで、思い出話をし、自害するくらいなら、竹子の言葉にならうか、敵将の前で自刃して情けを乞うなどして欲しいものだ。

★逃げ遅れた老子女たち
 人質となり足手まといになることを避け、自害。(今回、容保が一番足手まといになっていた)
 敵の目標は鶴ヶ城なので、そこに逃げずに隣村に逃げた方が合理的だが、そういう訳にはいかないか。


八重、出陣! 内蔵助を説き伏せる
 なかなか、家老どもを説得するのは難しいと思っていたが、
①男だけの戦いではない、男も女子もない会津全ての戦いだ
②山本覚馬の妹である。鉄砲のことなら負けない。私は戦力になる。自分を使わないのは損失だ
③私たちの大事な故郷、会津はこの手で守る!
 と、いろいろ手を変え品を変え、説得に成功。

 本当は、①の裏返し、
「おめえたち男どもが情けねえから、会津がこんなことになっちまったんだろ!
 もうおめえたちには任せておけねえ。つべこべ言うな!」
ぐらい言いたかったのだろう。


その他の感想
1.尚之助、どこにおったんや?……ああ、大砲、直してたのね。
2.生き延びとるやん?……大河内伝五郎(次回予告を見て)
3.「命中」「薩摩の大将を仕留めたぞ!」……足を撃っただけ
4.いつも勇ましくて頼もしい官兵衛だが、いつも、その後は出番なし
5.6月のオープニングは会津を表すような、血飛沫や血滴。陰鬱すぎる表現だが、7月はどうなるのだろう?



【ストーリー】番組サイトより
 八重(綾瀬はるか)は、半鐘が鳴り響く城下を佐久(風吹ジュン)らと共にひた走り、鶴ヶ城に入城する。城の守りが手薄であることを知った八重は、少年兵や老兵たちを束ねて銃撃戦の指揮を執った。
 一方、出発が遅れたユキ(剛力彩芽)たちは閉門に間に合わず、敵弾飛び交う城下を逃げ惑っていた。そして、頼母(西田敏行)の登城のあと自邸に残った妻・千恵(宮崎美子)たちは自刃の道を選び、壮絶な最期を迎える。田中土佐(佐藤B作)と神保内蔵助(津嘉山正種)も、郭門を破られた責任をとり自刃。白虎隊の少年たちも飯盛山でその命を絶った。
 新政府軍の大山(反町隆史)らは、鶴ヶ城へ向けて一気に兵を進めるが、城内からの精度の高い射撃に進軍を阻まれる。その夜、八重は夜襲に備えて髪を切り、城を守るため戦い抜く決意をする。
コメント (2)
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