さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

魔術とは…

2018-01-22 09:39:50 | 抜き書き


<「魔術というのは各国様ざまな名称で知られていて、それぞれ独自の形態を持っていますが、根底にあるのは、大地と大地が生み出すものを尊ぶ精神です。破壊的なものではありません。自然界との調和というのが根本理念です。悪魔主義は、これとはまったく別。とにかく、悪魔を崇拝するんですからね。悪魔の存在を信じなければならない。古代の異教信仰のようなものではなくて、キリスト教の曲解、つまり邪道なんです」「でも、二つをごっちゃにして考える人もいるでしょうね?」彼女はため息をついた。「まあね、いないとは言えません。どんな力でも、いったん力を持つと、それを悪用しようとする人たちはいますからね。でも、魔術は邪悪な化身や悪魔とは無関係です。魔術と悪魔主義を結びつける人たちは、キリスト教を濫用したように魔術を濫用するつもりだと思いますね。そういう人は魔女の名に値しません」>ジャン・バーク渋谷比佐子訳「危険な匂い」120頁より

<ゾエはわたしの様子に変化が生じたのを感じ取ったらしい。「ねえ、わたしからあなたにあげたいものがあると言ったでしょ」ポケットから石を二つ取り出す。「気がねしないで、これを受け取ってほしいのよ」一つは濃緑色の細長い石で、幅は鉛筆の直径ほど、長さは二インチに少し足りないぐらいだろうか。もう一つは直径が十セント銅貨ぐらい、薄紫の透明な丸い石だ。「翡翠と紫水晶よ」ゾエが言い、わたしはそれを受け取った。「あなたがよく眠れないでいるらしいとジェイコブから聞いてね。紫水晶は昔から不眠症を治すと考えられてきたのよ。痛みや緊張をやわらげるばかりではなく、予言的な夢を見させてくれる力もあるの。翡翠は健康と長寿、判断力を与えてくれると古代から信じられてきたし、これを持っていると悪夢を見ないで済むとも言われているわ。この二つの石をあなたに持っていてもらいたいのよ」>ジャン・バーク渋谷比佐子訳「危険な匂い」376~377頁より

魔術とは ‘大地と大地が生み出すものを尊ぶ精神です’ とジャン・バーグ氏が書いているのが よく分かりませんでした。ジャン・バーグ氏の小説スタイルは、映画やTVドラマのシナリオのようにきめ細かな描写の連続ですので、よく分からないところは 飛ばし辛かったのかもしれません。

魔術とは ウィキペディアのよると <現実世界にはまだ解明されていない法則があると信じて、その法則を利用して現実を変えるため、あるいは神託を得るために、特定の行動を行なうことである>でした。

この二つを合体すると 大地には まだまだたくさん解明されていない法則(?)があるということでしょうか?そしてこれを是認せよということ? 呪術や宗教が信じられているから これもありということでしょうか? 

ちょっと抵抗ありましたが、

ゾエが、石をアイリーン(わたし)にあげる描写で、まあ魔術もありかなー と思いました…

昔米国にいたときは みんな いい大人たちも ウサギのあしを 幸運ものといってキーホルダーに付けていました。私も友人にもらってポケットに入れてました。手触りが良く気持ちもよくなったこと覚えてます。今はまた 初詣の時にお守りや破魔矢を授かりますよね。これって 知らず知らずに 魔術を信じているのかも。

ままならぬことが続くと 生得のストレス対応で 祈る気持ちと魔ものを祓う 記号やシンボル的なものに頼る ことは起こるのでしょう。

今ポケットに持っているもの?
五円玉とチューインガムです。

まぁ 世の中 すべて裁判や法律や科学的な因果関係で説明されたら、人間は 想像力も創造力も消滅し ロボットになってしまいますので 魔術は これからも ‘あり’ でしょう。
そしてこの意味で ジャン・バーグ氏は 魔術とは ‘大地と大地が生み出すものを尊ぶ精神です’ としたのでしょう(か)

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