さんぽ道から

散歩中の雑感・モノローグを書いてみました

人件費

2005-11-14 23:24:15 | 会社
 給料は生活保障、勤労意欲、他社との比較からみて高額に越したことはない。経営の観点からは人件費に総枠を設けなければ持続可能な事業運営は望めない。個人給料は高く、人件費総額は抑制という二律背反を内包する。また、人件費は、単に総経費の半額近くを占めるといった額の問題・利益問題にとどまらず、組合と世間相場、業績見込み、昇格人事等の交渉を踏まねばならず、経営者を常に悩ませる。書籍には対売上比率・付加価値に占める分配率等の例題しか書いてない。コンサルタントは、目標管理や成果の評価表の見直しに経費の変動費化等など、何度も実施してきたことを繰り返して言うだけだ。
 プロ野球選手の年俸は働きの関連がはっきりしている。今年、ロッテが強かったのは、守備の連携、打撃に繋がりがあったからだ。ジョニクロは、全員が納得しているから、別格だが、働かざる者食うべからず、が徹底し、全員にやる気が更に出た。横浜、巨人にはなかったやる気があったのだ。会社も同じだろう。目標管理、成果主義を徹底的に推し進めて、給与体系を年俸契約制に変えてはどうだろう。欧米企業では、丁度今、来年度の給料査定・個別面談の真っ最中。給料をプロ野球選手のように一人一人きめ細かく決めている。業績に見合ったフェヤーな年俸を設定出来れば、社業にロッテのような強さも夢ではない。新卒は入社後7年で大体一人前になるだろう。30歳から社長まで同じ給料はどうだろう。組合とは生活費・月給で話し合い、ボーナスは企業業績で支給総額を決めるのだ。まあ、いうなれば、現在と逆にすることだ。退任もありうる利益責任の大きい社長が一番多くとり、順番に責任の大きさに比例し配分するボーナスだ。システムが行き渡たり上下の意思伝達機能のなくなった、中間管理職も、役職に相応しいボーナスを目指して、配下を懸命にまとめ結果を出すに違いない。やる気の素、給料・人件費が、平等にそして公平に程良くミックスされてませんか?プロ野球の年俸制より事前に出費計算が出来るという点で優れもの?どちらも検討価値はあるだろう。
 退職後、押入れ奥にある背広は一回も着ていない。今、勤めていた時とは違う腕時計や靴をつけている、履いている。明らかに、背広に靴に時計は就業時の必要経費であったのだ。税務署も分かっているに違いない。背広、靴代が所得税控除の対象になれば手取りは増える。融通の利かない源泉徴収制度は申告納税と比べて明らかに不利だ。手間隙かかるが、必要経費の申告で返ってくるお金を考えると、各自、会社を興し、会社との業務委託契約で仕事をすることさえ考えてしまうのだ。
 不公平と感じてやる気をなくす人は多い。税金ではサラリーマンが圧倒的に不利である。家系という観念が薄くなった今、国際公務員を志し、海外移住・就職を志し、国外へ羽ばたく若人、年々多くなって来た。ニートはどうだろう。彼等は疲れて帰る父親を、国家に搾取されている哀れとみて色々考えているのだろう。誰が責められよう。財政赤字を返済するだけのサラリーマン、働き蜂社会の専制は、子供をつくらない方が子供の為と少子化に拍車がかかる一方だ。一日中机に座ってパソコン見ている中間管理職を「何故、倍の給料貰っている」との思いも仕事に影響する。給料と人件費、生活給と業績給という二律背反は、報酬の平等・均等支給の月給と公平な業績益の配分・ボーナスで解決出来そうだ。プロ野球の年俸制かこのボーナスの責任従量制を導入してはどうだろう。10年前は早過ぎた。平等と公平・フェアーネスを比較するとフェヤーネス実施のほうが難しい。私利私欲、情実、身内に甘い、容易な解決方法などの誘惑は強敵だが、人件費はフェアーの世界で生きてくると信じていきたいものである

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