カンボジア経済

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新型コロナ 厳しい状況の観光業界 4月の訪問客99%減少

2020年06月18日 | 経済
 カンボジア観光省は、2020年4月の観光報告書を発表しています。2020年4月のカンボジアへの訪問客数は、新型コロナの影響の直撃を受けて、対前年同月の53万7656人から99.1%減の4841人に大幅減少しました。空港別では、プノンペン3088人(対前年同月比98.3%減)、シェムリアップ26人(100.0%減)、シアヌークビル632人(98.8%減)となっています。観光客が激減しているシェムリアップが特に減少しています。国別の訪問客数を見ると、1位は中国で3031人(98.5%減)、2位タイ1157人(96.0%減)、3位韓国174人(98.9%減)、4位日本84人(99.5%減)となっています。
 2020年には、海外からの訪問客数700万人を目指すとしていましたが、新型コロナの影響で、その達成は不可能になったものと見られます。カンボジア観光省のトン・コン大臣は、2020年のカンボジア訪問外国人数は約7割減、国内旅行者数も約5割減になるとの予測を示しています。旅行者数の大幅な落ち込みにより、観光業界は約30億ドル相当の売上高を失うことになるとしています。2020年1月~4月の外国人旅行者数は、前年同期比52%減の116万67人となっています。観光部門ではこれまでに2956社が事業を休業しており、4万5405人が失業したとのことです。
 観光は、カンボジアのGDPの12%程度を占める重要な産業です。新型コロナの影響を最も大きく受けていることに加え、その回復には数年を要するとの見方も出ています。カンボジア政府は、観光業向けの優遇政策も打ち出している一方で、水際対策の有料化といった観光復活に大きく水を差す政策も取っており、観光業界からは落胆の声が上がっています。周辺国では段階的な出口政策が始まりつつあり、カンボジアも状況を見つつ観光客受け入れに向けた段階的規制緩和を着実に実施し始めることが期待されます。



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