Sotto voce (^-^)

楽しみを待つ事は、それ自体が楽しみ。
そんなカンジの日々を綴ります♪
Non vedo l'ora!

鳥獣戯画@サントリー美術館

2007-11-23 20:45:05 | 美術館
国宝「鳥獣人物戯画絵巻」見に行きました。
特にお馴染みの甲巻。
理屈抜きに笑える。
日本が世界に誇るジャパンカルチャー「まんが」
鳥獣戯画はコマ割りのない○コマ漫画だ(何コマ?)。
千年も前なのにちっとも古ぼけないセンス。
日本人も捨てたもんじゃないなと悦に入りつつ、単純に楽しんで見ました。


フェルメール「牛乳を注ぐ女」@国立新美術館

2007-11-23 20:24:05 | 美術館
フェルメールスタンプラリー4個目。
「牛乳を注ぐ女」
私のフェルメール体験で一番の大物。
実物は期待に違わぬ魅力と輝きに溢れたものだった。
テレビで幾度となく聞いた、遠近法がどうの、ラピスラズリがどうの、そんな理屈や蘊蓄なんか忘れさせる存在感で、それはそこにただ在った。
言葉を尽くしても説明なんか出来ない。
だからこそフェルメールはそれを筆を尽くしてキャンパスに込めたし。
見るものは愚かにも語るのをやめることが出来ない。

目を離すことが出来ない。
画面はどこを見やっても魅力でいっぱいだ。
私が特に心奪われるのは注がれる牛乳のスパイラル。川の流れのように流れ落ちてる訳ではなく。まさに人の手によって注がれてる液体。
美しい「動」を完璧に描き出しているのに。私が感じるのは永遠の「静」。
なんなの、この魅力。
それから。
不思議な「虚実」
壁に打ち付けられた釘の影までも丹念に描きつつ、作品的に都合のいいように(?)込められた嘘。
相反するものが同時に目の前に存在する。そのギャップが心を捕らえて離さない。目を奪われる。
もうこれは恋だわ。恋に堕ちてしまったとしか思えない。
そんな状態でその場を立ち去り難かった。

現実的な話をすれば。前のブースと後ろのブースに分かれてたんだけど。前のブースは確かに近くで見れてよいのだが。ライトの反射がキツすぎて非常に見づらい。あれではせっかくの魅力が台無しなのでは?
後ろのブースの最前線でしばし堪能致しました。
新日曜美術館で誰かが言ってたけど。
「フェルメール時間」が流れました。
素晴らしい体験でした。

今回嬉しかったのはその時代の楽器の展示があったこと。
ヴァージナルやリュート。フェルメールの絵の中では何度も描かれてるけど、実物は初めまして見ました。ちょっと興奮。

朝早く(?)人気のない檜町公園を散歩しつつ、開館時間に行って正解でした。
会場を出ると。門前列をなす。まさに「牛乳を注ぐ女」は現代日本のかぐや姫?この会期が終わると月に、いやいや生まれ故郷オランダに帰ってしまって二度とオランダを出ることはないのである。
悲しいが現実だ。
私も竹取の翁のようになす術もなく泣き暮らすしかないのだ。
さようなら「牛乳を注ぐ女」。ありがとう、かぐや姫。
何か混沌としたまま会場を後にした。