活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

竹中平蔵 パソナ特別顧問に

2007-03-17 23:14:24 | Weblog
竹中前総務相が人材会社「パソナ」の特別顧問として、2月に就任したそうです。このパソナ社が総務省の「人材バンク」の仲介業務を3月7日受注したことも分かりました。

総務省がパソナ社に外注する理由は「人材バンク」があっせんのノウハウに乏しいことや、設置されてから7年間でわずか1名しか実績がない非効率をあげています。それはそうでしょう。各省庁が民間への天下りの口利きを図っていたのですから「人材バンク」利用する道理がないからです。

でも不思議に思うことがあります。せっかく「人材バンク」を設立して7年も経つのに、いまになって民間の人材会社丸投げするつもりでしょうか。

本来なら民間以上のノウハウを積み上げておかなければならない役所が、こんなにも不勉強では労働行政そのものが危ぶまれます。人材会社の指導・監督などできるはずがありません。

この調子では人材会社の思うとおり、うまく利用されるような気がします。肝心なところは役所が力を発揮してほしいのです。行き過ぎた民間開放と受け取れるからです。

さて、パソナ社が総務省の「人材バンク」の仲介業務受注に成功したのは、竹中氏の口利きがあったと誰もが考えるでしょう。入札とはいえ最初からの出来レースでしょう。

パソナ社の顧問に就任した背景はわかりませんが、労働市場のさらなる規制緩和を期待する財界からでも、白羽の矢でも立ったのでしょう。

竹中氏にも職業選択の自由はありますが、経済学の専門家がなぜ、人材会社に入ったのか首をかしげざるを得ません。顧問就任でますます財界寄りの発言をされたら、困るのは公務員をはじめとする労働者でしょう。

なにしろ規制緩和の旗頭で、米国や経済界に最大限の貢献をした履歴がありますから。おかげで大多数の労働者・国民は生計の向上どころか、どんどん没落を余儀なくされています。

そして、ご自身は見事に天下りを果たしたのです。なんと理不尽な!