活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

税金泥棒(2)

2007-03-11 23:49:33 | Weblog
国家公務員の天下りについて、渡辺公務員制度担当相の「09年度で省庁によるあっせんを廃止し、総務省管理の人材バンク移行」案に対し、自民党行革推進本部公務員制度改革委員会案は「18年度以降あっせん廃止とし、人材バンク移行」という内容です。この自民党案は気の遠くなるような、のんびりしたもので改革を断行する姿勢などまるで感じられないものとなっています。事実上の先送りです。渡辺担当相に自民党閣僚らが反発している理由は「そんなに早くやられたら公務員のやる気にかかわる。士気の低下を招く」というものでとても理解できないものです。

この発言は各省庁から民間に天下りする際、省庁から口利きしてもらえないと天下りが難しいということでしょう。天下りについてすべて反対する理由はありませんが、実力があれば民間も放っておかないでしょう。それに漏れる可能性がある人は人材バンクに登録しても民間企業に天下りできないことを心配しているだけのことではないでしょうか。これこそ士気の低下につながると閣僚はいいたいのでしょう。冗談ではありません。もっと仕事をしてください。民間より高額の退職金を手にし、年金給付も優遇され老後保障も約束されているのにこれ以上の面倒を見る必要はないでしょう。再就職先は、自分の努力で探してください。人材バンクがあるだけでも恵まれているのです。

ある閣僚は人材バンクに登録したら、「登録した人は天下に知らせることになり公正中立な行政を意欲を失う」と批判しているのです。この閣僚ほど省庁の言い分しか耳に入らない国民感情を最も理解できない典型でしょう。渡辺担当相は制度改革に本気、一方の自民党閣僚らはアタマの切り替えのできない守旧派ばかりで改革委員会とは名ばかりです。こんなにも役に立たない自民党公務員制度改革委員会は、早速解散してほしいものです。これも税金のムダ使いでしょう。