PEN LEFE1245. アジュメール号

　年末の沖縄。天候は曇り、風は強く、海はしけている。おっ、今日は行くのか!?。いつものアジュメール号は、波の力に打ち勝つようにスピードをあげてゆく。大きな波に揺られ船首はしばしば宙を飛び、着水したときの衝撃がズンと響く。こちらは船内にとじこもって座っているほかない。立ち上がれば壁に打ち付けられる。窓は水しぶきで外は見えない・・・。
　こんなふうに書くと、昔の冒険小説の書き出しみたいだが、そんな書き方が相応しいぐらいに慶良間諸島への航路は荒れていた。島の南側は北風も少ないので比較的おだやかだった。海の中は静かで水温22°、別世界。そんなしけた海をアジュメール号で往復して年末ダイビングを行った。
　お正月というのはどこもお休みのところが多く、私にいわせれば、することもできることもなく一年で一番退屈なときだ。ゆっくりお過ごしください等と言われようものなら、ゲッ嫌みかと思ってしまう。
　だから年末から沖縄へ出かけていたのは正解だった。旅の疲れをほぐしているうちに、明後日からは仕事が始まるのだから。今年は一般的なお正月休みが短かったような気もする。

沖縄県　慶良間諸島
OLYMPUS EM-1,M.ZUIKO DG Fisheye ED8mm/F1.8
ISO200,露出補正+0.3,f2.5.1/125