Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LEFE1246. 1日で沖縄の歴史徘徊

2016年01月04日 | Okinawa
 今日から仕事始め。出勤して難儀な論文の解決方法を見つけたりといった具合に、さしあたりの仕事の段取りがついたので今日はお終い。
 さて今回沖縄にきたもう一つの目的は、島内に60箇所ぐらいあるグスクのなかから、上物の建築を含めた3DCGをつくれそうなところを物色することにあった。首里城をはじめ、今帰仁城跡、座喜味城跡、勝連城跡、中城城跡と世界遺産に登録されているグスクも多い。14世紀までには、そうした巨大グスクも多数つくられたわけだ。
 さて年末で県立図書館、博物館、公文書館はなんと休館だというのに気がつかなかった。図書館なんかお正月にやっていても良いと思うけどなというのが私の感覚なんだけど。
 仕方がないので首里城でも歩きながら考えるか。丹念にみていたら復元事業のビデオを放映している。焼き物の話か・・・。となれば建築編もあるに違いないと予想し1時間ほど半分居眠りしながら座っていると、ようやく建築復元ビデオが始まった。首里城は寸法記という図面が残されていたこと、戦前の写真があり、当時の補修工事に関わった職人さんがいたことなどから、復元の条件はそろっていたことがわかる。それに首里城は火災が焼失する毎に再建されつつ、増築されて近代にいたってきたこともわかった。「田村秦,巌谷不二雄:琉球建築、座右宝刊行会、1937」、この文献がアカデミックな入り口のようだ。ビデオは便利であり、これで必要な情報は概ねそろった。当然首里城復元事業の詳細な報告書は県立図書館にあるはずだが、私が知りたいのは首里城以外なんですね。
 あとは街のジュンク堂で沖縄県の歴史概説書でも調達して帰ろう。帰りしなに、復元された首里城ぐらいは撮影しておこう。さて17mmのレンズに付け替え、デジタルシフトモードで撮影だな。このモードは画面の水平・垂直を合わせてから使わないと後で収拾がつかくなくなる。E-M1のプログラムでシフトできるので、外付けシフトレンズを使うよりは簡単で便利だ。どちらかといえばPhotoshopの機能がボディに搭載されていると理解したらよいか。
 さて沖縄の歴史概説書を、ホテルで夜ふけまで読んでいた。古代から近代まで駆け足で読んできてわかったことは、15世紀初頭尚巴志一族が当時の琉球を統一しはじめ、以後首里王朝体制がしかれ近代に至ったということが。つまり今帰仁城をはじめとする大型グスクは、15世紀には廃城となるか、琉球王朝の出城程度だったことが予想できるのである。
 室町時代の城では、たとえ礎石が出土しても建築立面形態はわからんぜよ。私に言わせれば、それはすでに廃城となった古代の城だと言ってよい。よって3DCGにするのは現時点では無理であるという結論に達した。1日で沖縄の歴史徘徊と街歩きで結論がでたのは幸いだった。復元首里城は、沖縄歴史への入り口を果たしてくれたわけだ。

沖縄県那覇市
OLYMPUS EM-1,M.ZUIKO DG 17mm/F1.8
ISO200,露出補正+0.3,f3.5.1/3200
コメント
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