団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

フライブルク

2008年07月08日 | 日記・その他

  

学生時代のクラブの仲間で出版社に勤めているのから、お前が興味がありそうな本を出版したので送るよとメールがありました。

 ここでも書いたようにネットをやりだして全く読書から遠ざかっていたので、正直「どんな本だろう、果たして今の私に読めるだろうか」と不安でした。

 しかし、それは全くの杞憂でした。このHPも読んでくれているという彼の予想はズバリでした。

 タイトル「クルマのない生活 フライブルクより愛を込めて 」著者 今泉みね子 出版社 株式会社白水社

  第2226回等で何度も取り上げているフライブルクだけに、タイトルを見ただけでこれは読まなくちゃと直ぐにその気になりました。著者は今フライブルクに住んで環境問題についてのエッセイなどを書いている方だそうです。「フライブルクより愛を込めて」のタイトルにつられて一気に読んでしまいました。やはりフライブルクは魅力的ですね。フライブルクに住むことはできない私としては、わが街坂出市が少しでも近づいて欲しいものだと思っていますが、これも又夢の夢のようです。

 その中で、今の私の環境にぴったりの章がありました。

 落ち葉と仲良く

 ドイツの暮らしや制度にはいろいろ感心することが多いけれど、ひとつだけ、好きになれない制度がある。それは道路の掃除と雪かきが義務づけられていることだ。・・・中略

 一方では、落ち葉がゴミに見えないような景観建築を作り出すことも必要かもしれない。これは個人の庭だけでなくて、街なかや駅前の広場、公園にも当てはまるだろう。コンクリートなどでおおわれる部分をできるだけ少なくして、落ち葉が分解されやすい土の部分を増やすのだ。道路でも、街路樹の根元に少しでも広い土の区画をつくってやれば、そこに落ち葉をはきためて、街路樹に栄養をやることができる。

 害虫の発生源にならないように工夫しながら、試してみることはできないだろうか。こんな小さな自然との共存なら、誰も被害を受けることなく、実現できるのではないだろうか。

  第3053回等で書いたように今の私の仕事には落ち葉の清掃もあります。これが作者の今泉さんが言うように土の部分に落ちるのなら良いのですが、下がタイルやコンクリートの庭やアスファルトの歩道になっているので落ち葉が落ちるとどうしても汚くなるし、それこそ雨でも降って落ち葉で滑って怪我をしたなんてことになると問題になりそうなので掃除をせざるを得ません。そこで掃除をしながら、何でこんなバカな設計をしているんだろうと思っていました。落ち葉のある木を植えたいのなら後の手間がかからないように下を土にすべきだと日頃から思っていただけにこの章を読んだときに分かってくれる人がいたと密かにほくそ笑みました。

 こういう公共施設とか道路の並木などを設計する人はきっと落ち葉掃除なんかしたことが無いのだろうと思います。現実を知らずに見た目で綺麗だからとの設計で悦に入っているのでしょうが、特に今のようにメインテナンスに充分な予算も取れない時代には手入れの行き届かない施設ばかりが増えて汚くなりそうです。出来るだけ手をかけずに綺麗に保てるような設計が絶対に必要です。

  と言うことで、久しぶりに楽しく読書させてもらいました。

ありがとう!