DAISPO WORLD BOXING EXPRESS

今年もやってるやってる~

激戦、マイダナ対モラレス

2011年04月18日 04時08分01秒 | 世界ボクシング
先週末9日土曜日、米国ネバダ州ラスベガスで行われた試合結果です。
WBAスーパーライト級暫定王座決定戦:
マルコス マイダナ(亜)判定2対0(116-112x2、114-114)エリック モラレス(メキシコ)

*引き分けはあってもマイダナの敗北はない、というのが試合後の私(Corleone)の率直な感想です。私の採点は115対113でマイダナ。

とにかく凄い一戦でした。何といってもモラレスには驚かされました。試合全般を通じ、マイダナに押される場面が多々ありました。しかしその中でもしっかりと打ち返し、同階級でもトップレベルの突進力を誇るマイダナを後退させるのですから。しかも中盤以降、打ち勝っていたのはマイダナではなくスーパーバンタム級上がりのモラレスです。色々な記事で「敗者モラレスが株を上げた試合」と目にしました。まさにその通りのエル・テリブレでした。

この試合では、どうしてもモラレスに注目がいってしまいました。スーパーライト級でも十分通じるタフネスもそうですが、スーパーバンタム級時代とまったく同じボクシングを上の階級で行っている事も凄まじいと思いました。

有効だったパンチがモラレスの左ジャブ。その威力と的確さはこの階級でも十分に通じていました。逆に有効でなかったパンチ。それはマイダナの変則的な右ロングです。アミア カーン(英)ですら苦しんだこのパンチ。なぜだかモラレスはスイスイとかわしていました。不思議なものです。

両雄による再戦もありそうですが、モラレスには頑張って一つ下のライト級での王座獲得を目指してもらいたいです。


WBA+WBOライト級暫定王座決定戦:
ロバート ゲレロ(米)判定3対0(118-106、118-107、117-108)マイケル カツディス(豪)

*昨年11月に行われたファン マヌエル マルケス(メキシコ)対カツディス戦。その試合にはマルケスの保持するWBAのスーパー王座の防衛戦と、両雄のWBO王座統一戦という名目でした。ここにきてついにWBOもWBAの愚行を追行する形になりました。実力者同士の注目カードに変わりはないのですが、せめてマルケスへの挑戦者決定戦に止めるべき、だったのではないでしょうか。

試合自体は「マイダナ対モラレス」戦同様、白熱したものになりました。実力者同士の対決。しかし判定も試合内容も予想外のワンサイドマッチとなっています。

私の採点は118対107でゲレロ。ゲレロの大差判定勝利は文句のないところでしょう。ただこの試合、カツディスにとりかなり不公平なレフリングが見られました。

まずは2回、カツディスが連打でゲレロのグローブをフロアにつけさせています。もちろんこれは明らかなダウン。しかしレフリーはダウンにとりませんでした。本来なら10対8でカツディスに与えられたラウンドでした。しかしこの回、ゲレロが10対9でとっています。

8回に低打のために2度の減点(それぞれマイナス1)を科されたカツディス。それまで低打による注意もなく、減点を受けたパンチもベルトラインギリギリのところへのパンチでした。この採点はかなり厳しいように思いました。2点を失った事以上に、ボディー攻撃でゲレロを追い込みつつあっただけに、試合を中断されたのはカツディスにとりもっと痛かったでしょう。

ちなみにゲレロも9回、低打のために減点1を科されています。

この試合でのカツディス、昨年11月のマルケス戦からのダメージが残っていたのではないでしょうか。普段よりエンジンがかかるの遅く、試合序盤にゲレロにペースを奪われた感がします。

決してゲレロの勝利を貶める訳ではないのですが、この試合は少々カツディスにとりハンディがあったように感じました。
コメント (2)
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